月々のスマホ代が安くなるという謳い文句の格安SIMですが、乗り換えてしまってから後悔したり、「しまった!」となることも少なくないようです。
最近評判の格安SIMですが、メリットだけではありません。そのデメリットもきちんと理解したうえで契約するようにしましょう。
この記事では格安SIM 乗り換えにあたってのデメリットと対応策をご紹介しますので、後悔のない格安SIM選びの参考にしてください。
目次
デメリットと対処方法
では、早速格安SIMの考えられるデメリットとその対処方法をご紹介していきます。クレジット決済しか使えない場合が多い
格安SIMでは決済方法がクレジットカードのみというところが多いです。一部、口座振替やデビットカードに対応している格安SIMもありますので事前にチェックして、必要であればクレジットカードを作っておきましょう。
口座振替が使える格安SIM
- UQ mobile
- BIGLOBE
- 楽天モバイル
- OCNモバイルONE
デビットカードが使える格安SIM
- mineo
- OCNモバイルONE
- 楽天モバイル
- DTI SIM
- ロケットモバイル
乗り換え時に使えない数日間が出る場合がある
docomo、au、Softbankといった大手キャリアから電話番号ポータビリティ(MNP)を使って格安SIMに乗り換える場合は、乗り換えの申し込みをしてから数日間、電話が使えなくなる場合があります。具体的には格安SIMの手続きが完了したタイミングでそれまで使っていた電話が使えなくなり、新しいSIMカードが届き、セットするまでの期間電話が使えなくなります。
一方で格安SIMではUQ mobileのように即日開通が可能な店舗を持つものもあり、店舗まで行く手間があるものの使えない期間無く申し込んだその日に開通できるというメリットがあります。
電話が使えない期間があると困るという方は即日開通可能な格安SIMを選ぶとよいでしょう。
即日開通が可能な格安SIM
- UQ mobile
- IIJmio
- BIGLOBE
- U mobile
- OCNモバイルONE
- mineo
- イオンモバイル
即日MNPが可能な格安SIM
- U-mobile
- NifMo
- OCN モバイル ONE
- Y!mobile
- 楽天モバイル
- IIJmio
- UQ mobile
- mineo
- BIGLOBE
- LINEモバイル
キャリアが提供するサービスは使えない
格安SIMではdocomo、au、Softbankといったキャリアが提供しているサービスは基本的に使うことができません。格安SIMのネットワークはキャリアの回線を借りてサービスを提供していますが、サービスを運営している会社は別会社となっているためです。
徐々に普及し始めているドコモの「dポイント」やauの「au WALLETポイント」などは回線と紐付いているため、乗り換えたタイミングでポイントが失効されます(dポイントはdアカウントの継続利用手続きをすれば失効されません)。
ポイントが貯まっていたら乗り換える前に使いきってしまいましょう。
また、毎月の携帯料金と併せて支払い可能なキャリア決済は、有料アプリの購入や課金に使える便利なサービスで利用している人も多いと思います。
しかし、ほとんどの格安SIMでキャリア決済に対応していません。
格安SIMへ乗り換えた後はクレジットカード支払いにするか、iTunesカード・Google Playギフトカードなどのプリペイドカードを使って支払いをする必要があります。
一方コンテンツと紐づくドコモの「docomo ID」の取得はできますので、格安SIMに乗り換えてもdビデオやdアニメストアなどの有料の映像コンテンツを引き続き利用可能です。
キャリア決済の使える格安SIM
- Y!mobile
- UQ mobile
- mineo
- 楽天モバイル
キャリアメールは使えない
docomo、au、Softbankといったキャリアが提供しているキャリアメールは格安SIMでは使えなくなります。キャリアメールとは「~@docomo.ne.jp」「~@ezweb.ne.jp」「~@softbank.ne.jp」といったメールアドレスのことです。
代替サービスとして、yahooメールやGmailなどのフリーメールや、格安SIMが提供する独自のメールサービスを利用しましょう。
GmailであればGoogleアカウントがあればすぐに使えるのでおすすめできます。
なお、キャリアメール宛にメールを送る際は注意が必要です。
キャリアメールは標準で迷惑メールのブロック機能が設定されており、キャリアメールやPC向けメールアドレスからの受信をブロックしている場合があります。
さらに迷惑メールの多くはキャリアメール以外の送り先から届くので、ブロックしている人が多くいます。
正しく受信してもらうには、迷惑メールのブロックを解除してもらうか、メールアドレスを除外設定してもらう必要があります。
また、携帯メールアドレスがなければ登録できないサービスも存在するため、キャリア回線を解約する前に問題がないか良く確認してから契約しましょう。
LINEのID検索が使えない
格安SIMでも、LINEのトークや無料通話を利用できます。しかし、LINEで友だちを探したり追加したい場合にLINEのID検索は利用できません。
ID検索を利用するには契約キャリアでの年齢認証が必要となりますが、格安SIMではキャリアの年齢認証ができないためです。
格安SIMでも2016年秋からサービス提供を開始した「LINEモバイル」なら、ID検索が可能です。
友だちを登録したい場合は、近くにいる相手となら「ふるふる」や「QRコードリーダー」を利用し、離れた相手となら、QRコードリーダーから”自分専用のURL”を発行して登録してもらうことが可能です。
LINEがメインのコミュニケーションツールという人にはLINEモバイルがおすすめです。
家族割や通話定額プランが少ない
今やキャリアでは当たり前のようにある家族割ですが、格安SIMでは家族間の通話料やメールの送受信が無料になるプランはまだ少ないといえます。しかし、1つのプランで複数のSIMカードを発行して1枚あたりの料金を安くしたり、
IP電話を利用して通話料金を通常料金の半額にすることはできます。
格安SIMへ乗り換えてから通話定額がないプランにしてしまい、通話料が高くなった分、月額利用料金があまり安くならなかったという話もあります。
BIGLOBEモバイルが「BIGLOBEでんわ」などの国内通話料が半額になる通話アプリなどを導入していますし、通話割引サービスのある格安SIMもありますので、通話が多い方はこちらがおすすめです。
また家族割のある格安SIMもありますので検討してみてください。
通話割引サービスのある格安SIM
- UQ mobile
- IIJmio
- BIGLOBE
- OCNモバイルONE
- 楽天モバイル・DTI SIM
家族割のある格安SIM
- IIJmio
- BIGLOBE
- mineo
- OCNモバイルONE
- 楽天モバイル
- DTI SIM
音声通話料金が高い
docomoやau、Softbankを契約していた場合、完全かけ放題のオプションがあり、通話料金を気にすることなく電話ができていたかもしれません。しかし、格安SIMには完全かけ放題オプションが準備されていることが少なく、通話料金が高くなってしまう場合があります。
また、10分以内なら何度でもかけ放題になるオプションを提供している格安SIMが多く存在しますが、こちらも注意が必要です。
注意点は、スマートフォンに標準搭載されている電話アプリから通話すると30秒/20円の通話料金が発生してしまいます。
10分以内の通話をかけ放題にするためには、お使いの格安SIMの電話アプリをアプリストアからインストールし、そのアプリを経由して通話をしないとかけ放題が適用されません。
間違えてしまうと高額請求される場合もあるためしっかり押さえておきたいポイントです!
完全かけ放題オプションのある格安SIM
- Y!mobile
- UQ mobile
- イオンモバイル(050のIP電話)
一部機種でテザリングが使えない
ドコモのAndroid端末では2015年の秋冬モデル以降の端末は格安SIMを使ったテザリングが利用可能です。それ以前の古い端末では、テザリングを起動するとAPN設定がドコモ純正のSPモードに強制的に切り替えられてしまい使えないという制限がありました。
その他、テザリングを行える機種はSIMフリースマホを使うか、iPhone 5s以降のシリーズが利用可能です。
auの場合はAndroid端末でテザリングが可能ですが、iPhoneの場合はiOS12以降のiPhone 7 / 7 Plus以降のシリーズではないと対応できません。
これはSIMロックを解除しても同様です。SIMフリースマホであればテザリングは使えますが、対応状況をよく確認しておきましょう。
テザリングを使いたい場合は事前に各社のテザリング対応機種を確認しておきましょう。
通信速度が遅い場合がある
格安SIMはキャリアから電波帯域を借りてサービスを提供しているため、借り先であるキャリアと比べると通信速度が遅くなったり、通信制限が厳しい場合があります。特に利用者が多いお昼12時~13時頃だと通信速度が軒並み1Mbpsを下回り、動画視聴などが難しい状態になる格安SIMもあります。
各社、ユーザー数の電波帯域の量などによって速度は変わりますが、環境によってはスムーズに通信できずストレスに感じてしまうかもしれません。
ネット上には格安SIM各社の速度比較やランキングもありますのでぜひ参考にしてみてください。
特にUQ mobileとY!mobile、LinksMateは優秀な成績を上げています。
初期設定を自分で行う必要がある。
格安SIMが手元に届いた場合、自分で端末の初期設定やAPN設定などをしなければなりません。届いた書類の中にAPN設定の方法が書かれた紙が入っているため、それを見ながら行えば簡単に設定は完了します。
しかし、紙を見ても分からなかった場合などに、店舗が遠かったり店舗が無かったりしてサポートをしっかり受けることができない場合もあります。
大体の格安SIMは電話でのサポートとなってしまうため、店舗でしっかりとしたサービスを受けたい人は、家の近くに店舗を構えている格安SIMを契約すると良いでしょう。
サポートが不十分
docomoやau、Softbankといった大手キャリアでは全国各地にショップが設置されているので、契約やプラン変更、さらには操作説明や端末の修理や保障までを店頭窓口で相談できます。一方の格安SIMでは現状、店頭窓口でサポートを行うところが少なく、大手キャリアと比べてサポートは十分とは言い切れません。
サイト上での申し込みや連絡も電話・メールですることになります。
また、スマホの画面が割れてしまったなど端末に故障やトラブルが発生したとき、大手キャリアではショップで修理を受け付けてくれて代替機まで用意してくれました。
しかし、格安SIMに乗り換えると端末とSIMのサポートは別々になるため、故障した際には端末のメーカーに直接連絡をして、修理依頼をするか新しく買い替える必要があります。
ただ、最近になって端末の保証サービスを提供するMVNOも増えてきました。
たとえばmineoでは、SIMカードと端末をセットで購入する場合、端末の保証サービスを契約することが可能です。
SIMカードのみ購入した場合も、持ち込んだ端末の保証サービスが適用でき、iPhoneも修理の対象となっています。
また、UQ mobileやY!mobileなど全国に販売窓口を設けている会社もありますので、サポートが心配な場合は、店頭展開をしている格安SIMやサポートサービスのある会社を選ぶようにしましょう。
音声通話SIMは1年間の縛りがある場合も!
docomoやau、Softbankは2019年10月の電波法改正により2年間縛りの廃止または、条件の緩和を行いました。これを受け一部の格安SIMも音声通話SIMの契約期間縛りを廃止したり、条件を緩和したりしていますが、まだまだ1年間の契約縛りを設けているところもあります。
契約期間の縛りが無い格安SIM
- Y!mobile
- UQ mobile
- 楽天モバイル
- イオンモバイル
- mineo
- QTモバイル
- OCN モバイル ONE(新コース)
まとめ
これまで、格安SIMのデメリットと対処方法を挙げてきました。格安SIMの利用の際は様々な注意点がありますが、それらを理解した上で自分に合った格安SIMを契約すれば何も問題はありません。
ここで挙げたデメリットや対策方法を良く調べて、後悔の無いように格安SIMを選んで行きましょう!