Nothing Technologyは7月13日、同社初となるAndroidスマートフォン「Nothing Phone (1)」を正式発表し、日本市場でも8月に発売予定としています。
しかし、早くも同端末にベンチマーク不正疑惑が向けられています。
プログラムで指定されたベンチマークアプリには、AnTuTu Benchmark、Geekbench、PCMarkなどが連ねており、該当するベンチマークアプリが動作している場合、CPUコアとGPUコアの周波数を変更し、一時的に端末の性能を引き上げます。
このようにして測定されたベンチマークスコアは、通常のゲームプレイ時などの性能とは乖離しており、ユーザーを欺こくこととなります。
また、ベンチマークアプリだけでなく、「speedtest」等の文字列も確認されており、モデムのパフォーマンスを引き上げることで一時的にスピードテストのスコアも向上させようともしています。
さらに、コード内の文字列よりNothing phone (1)は、中国のBYD ElectronicsによってODM生産されており、ソフトウェアもBYD Electronicsのものを使用したと推測されています。
おそらく、上記に挙げたベンチマーク不正疑惑もBYD Electronicsのソフトウェアを使用したことによりものだと思われますが、新たなカスタムOS「Nothing OS」を搭載している端末として期待があっただけに非常に残念です。
同社はNothing OS発表に際して、プレスリリースにて「Nothing OSはピュア Android の優秀な機能を取り込み、オペレーティングシステムから最小限必要なもの以外を、 1バイト単位に至るまでそぎ落とすことで、迅速かつスムーズにパーソナルな使用体験を実現する設計になっています。」と述べていました。
本当に最小限必要なもの以外を、1バイト単位で削ぎ落としたのでしょうか。
なお、Nothingは、OnePlusの共同創業者のCarl Pei氏が、OnePlusから独立して設立したブランドですが、過去にはOnePlusでも同様にベンチマーク不正が行われ、ベンチマークアプリから削除されることがありました。
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