昨今、スマートフォンの急速充電技術は急激に進化していますが、各メーカーは独自に開発を進めており、業界で統一された規格はありません。
そこで、中国スマートフォン業界は急速充電規格を統一しようと動き始めました。
2021年5月28日、中国 電気通信端末産業協会は、モバイル端末の急速充電規格を統合することを目的とした技術仕様を同協会の公式Webサイトに公開しました。
電気通信端末産業協会は、「国内(中国)の急速充電技術は急速に発展し、充電速度と安全性において世界をリードする水準にあります。この急速充電の体験はユーザーに広く認知され、スマートフォンの標準機能となりつつありますが、互換性がないことは問題である。」と指摘。
この問題は、ユーザーに影響を与えるだけでなく、各メーカーが充電器を個別に製造するため開発コストが高いことや、電子廃棄物の増加など多くの弊害を引き起こしていると説明しています。
公開された文書によると、Xiaomi、OPPO、HUAWEI、vivo、Honorなどのスマートフォンメーカーが協力し、互換性のある統合された急速充電規格の策定に取り組みます。
上記のメーカーが協力するということは、各メーカーのサブブランドであるRedmi、OnePlus、realme、iQOOなども含まれることとなり、中国スマートフォンメーカー勢揃いで急速充電規格が統一されることとなります。
また、RockchipやLihui Technology、Angbao Electronics、Dianku Networksなどの半導体メーカーや業界パートナー、中国政府の工業情報化部の直属組織である中国情報通信研究院が参画を表明しています。
現時点では、急速充電規格の統合および参画企業が発表されたのみ。今後、各メーカーが協力して、統合された急速充電規格の策定および互換性のある急速充電器の開発を進めていくとのことです。