様々な要因が重なり、国内シェアも落とし続けているSONY。2019年はラインナップを一新し、ハイエンドモデルだけでなくミドルレンジのモデルを国内でも発売、SIMフリー版やMVNOでも端末を出すことで巻き返しを図っております。
そんな苦境の中、満を持して発売されたのが今回レビューする「Xperia 5」です。少し尖った造りをしていた「Xperia 1」からどの様な変化を遂げたのかしっかりお伝えしたいと思います。
目次
Xperia 5 を3行でまとめると?
- 2019年ハイエンドSoCの「Snapdragon 855」を搭載
- 映像視聴に適した縦長アスペクト比21:9の「Cinemawide OLED」ディスプレイ
- 重さ164g 幅68mm 厚み8.2mのコンパクトなサイズ感
Xperia 5のスペック
価格 | 国内キャリア版:約90,000円 |
OS | Android™9 Pie |
SoC | Snapdragon™855 |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB(国内版は64GB) |
Antutuスコア | – |
ディスプレイ | 約6.1型フルHD+有機EL |
カメラ | 1220万画素(標準) 1220万画素(超広角) 1220万画素(望遠) |
バッテリー | 3140mAh |
Wi-fi | Wi-Fi IEEE 802.11a / b / g / n(2.4GHz)/ n(5GHz)/ ac |
Bluetooth | Bluetooth®5.0 |
カラー | ブラック、グレー、ブルー、レッド |
サイズ | 約68(幅)×158(高さ)×8.2(奥行き)mm |
重量 | 約164g |
防水 | IP65、IP68 |
接続端子 | USB 3.1 USB Type-C |
イヤホン端子 | – |
生体認証 | 指紋認証(側面) |
対応バンド | J8210、J8270、J9210 GSM GPRS / EDGE(2G)バンド850/900/1800/1900 / UMTS HSPA +(3G)バンド1、2、4、5、6、8、19 / LTE(4G)1、2、3 、4、5、7、8、12、13、17、19、20、25、26、28、29、32、34、38、39、40、41、46、66 J8210:LTE(4G)Cat19 / Cat13、J8270:LTE(4G)Cat19 / Cat13、J9210:LTE(4G)Cat19 / Cat13、シングルSIM、Cat18 / Cat13、デュアルSIM |
対応バンドについてはこちら
充電規格についてはこちら
Xperia 5のパッケージと付属品
Xperia 5の付属品をチェック
- MH750 AG-0501 マイク付きステレオイヤホン
- USB PD 18w充電器(AC-0120-UK)
- USB-TypeCケーブル
- USB-TypeCイヤホンジャック変換ケーブル
- スタートアップガイド
- 中国メーカーによくあるTPUケースの付属品や、画面フィルムが最初から貼られているということはないので写真の実機には別売品を装着しております。
- 2019年の流行として中国の多くのメーカーでは様々な急速充電器での充電時間を競っておりましたが、Xperia 5の海外モデルに付属する充電器は18Wとなっております。(そもそもバッテリーは3000mAhしかありませんので、急速充電せずとも短時間で満充電になるかと思いますが)
- 「Xperia 1」から引き続きイヤホンジャックは搭載していない為、イヤホンジャック変換ケーブルが付属しているのは嬉しい。
Xperia 5のデザイン・外観チェック
Xperia 5には上方にノッチがあります。流行に流されないデザインは個人的に非常に好きなので気に入っております。iPhone X風ノッチや水滴型ノッチ、パンチホールカメラなど各メーカー様々な工夫を凝らしてディスプレイをよく見せる工夫をされていっらしゃいます。
細身のXperia 5にはこのぐらいのベゼルであれば気にならないかと思います。
上部ベゼル左側にインカメラが一つ。広角8MPのカメラがついております。
側面はメタリックなデザインとなっており、右側面中程に指紋認証センサーが搭載されております。
個人的にはMate 20XやXiaomi mi mix 3 5Gなどの指紋認証センサーと比較すると少し反応が悪いかなと思います。
指をあてる形状が先の2機種とは異なるのでもしかしたら私の当て方に問題があるかもしれませんが、体感的には少し遅く感じます。
本体下部にはUSB-Type Cポートと正面右下に受話口と対をなすステレオスピーカーがついております。
背面はガラスデザイン。落ち着いたカラーリングとSONY/Xperiaのロゴがカッコいいです。
本体色は4色展開となっておりますが、筆者はレッドを購入しました。
レンダリング画像のカラーで赤と決めて店頭に買いに行きましたが、実機のカラーを見てグレーが非常に良い色合いをしていて心がグラつきました。もし購入を検討されている方がいらっしゃいましたら、店頭で一度色合いを確認することをお勧め致します。
本体重量は約164g。メインのスマートフォンとして筆者はGalaxy S10(約157g)を使用していますが、メインに採用している理由の一つとして軽量さを重視しております。その点フラグシップモデルとしては軽量なXperia 5は扱いやすい端末の一つになるのではないかと考えます。
Xperia 5を起動!
と行きたい所なんですが、既に購入から5か月近く経っておりますので割愛いたします。筆者の購入したモデルは海外版となりますが、もちろん言語選択画面には最初から日本語の設定がございました。
日本国内向けとしては主要3キャリアから販売しておりますので、各キャリアの格安MVNOでも問題なく利用できるかと思います。 初回起動時にはGoogle系アプリの他Cinema ProやARエフェクト、PS AppなどのSONY端末らしいアプリがプリインストールされておりました。また元々購入時にはAndoroid 9でしたがAndoroid 10へアップデートしております。
生体認証は指紋認証のみとなります。
オーディオ関連はもちろんDolby Atoms対応 youtubeの画面なども横画面にすることで21:9ディスプレイを活かしつつ、Dolby Atomsサウンド、またダイナミックバイブレーション機能をONにすることでメディア音声に連動したした振動で臨場感あふれる映像体験を可能としております。
Xperia 5の性能チェック
ベンチマークでパフォーマンスを測定 AnTuTu Benchmark v8 2.4で測定 総合スコアは「434,307」CPUスコアは「141,663」
GPUスコアは「173,514」
さすがにランキング上位に存在しているSD855+端末には敵わないながらも2019年秋以降に国内販売されているSD855端末の中では健闘していると言えるでしょう。
CPU/GPU性能だけで言えばAndoroid端末の最高峰、Galaxy Note10+とも大差はない。しかしMEM性能差でスコアを3万点ほど引き離されている。普段使いする事においては全く問題なく2020年4月時点でも十分すぎる端末と言えるでしょう。
Geekbench 5で測定
シングルコアは「737」マルチコアは「2828」
思っていたよりもマルチコアのスコアがよくてびっくりしました。
Game enhancerを使おう
Xperia 1から採用されているゲーミング用アプリ、ゲームごとのパフォーマンス設定や省エネ設定、ゲームに関する関連動画などもおすすめしてくれるアプリケーションとなっております。ゲーム画面上にプレイステーションの十字キーのようなアイコンとして表示。
モードの設定やXperiaだと電源ボタン長押しになるスクリーンショットのショートカットやプレイ画面の撮影も可能。
誤タッチをすると困るようなリズムゲームには下記のようなボタンの無効設定もゲームごとに設定可能。
21:9マルチウィンドウ機能を使う事で攻略サイトを見ながらゲームをすることも可能。
縦でも横でも大画面でゲームが楽しめるのも魅力的です。
Xperia 5のカメラ性能チェック
昨今イメージセンサーの画素数の高さで競うスマートフォンカメラ性能の中ではApple、Samsung、SONYはどちらかと言えば控えめな印象です(S20シリーズ、Xperia1 Ⅱからは変わりそうですが…)画素数をあげるだけは綺麗な写真を撮ることはできないんだなと昨年Xiaomi mi note 10を購入した際に非常に勉強になりましたが、写真には個人的な好みもありますので一概に否定はできません。
Xperia 5自体のリアカメラはトリプルカメラ構成となっており上から
- 望遠 52mm 約1220万画素/F値 2.4
- 標準 26mm 約1220万画素/F値 1.6
- 超広角 16mm 約1220万画素/F値 2.4
Xperia 5の撮影モードについて
基本カメラアプリのUIは正直Xperia XZあたりから大きな変化はありません。その分非常にシンプルな作りになっており使いやすいと言えば使いやすいかと思います。流行りの高画素での撮影モードやナイトモードなんてありません、Xperia 5には「プレミアおまかせオート」がついてます。被写体や光の状況を考えて自動調整してくれますので誰でも簡単に綺麗な写真が撮れます。
以下プレミアおまかせオートにまかせて撮影した幾つかの写真をご覧ください。
夜景モードなどありませんが、ライトが潰れてしまうこともなく綺麗にとれているかと思います。
中国メーカーの鮮やかなAI加工と比較すればDxOMarkでは低いカメラスコアになってるのかもしれませんが、SONYぐらいのさっぱりした味付けの写真も筆者は好きですし、今後発売が待たれるXperia1 Ⅱでどのように進化するのか今から楽しみで仕方ありません。
Xperia 5の動画性能について
Cinema Proで撮影した二種類の波をご堪能ください。-総評:上手く纏まったハイエンド-
ホントに上手く纏まった端末なんです!!というのが筆者の本音です。
・普段使いする際、まず持ちやすい本体幅が非常に手に馴染む。
・SD855搭載で動きも軽快、シンプルな作りのUIで使いやすい。
・大画面でウェブブラウジング、SNS、動画視聴なども卒なくこなせます。
・SD855端末かつ大手のメーカーとしては価格も落ち着いている。
シンプルに使いやすくて、SONYがやっと本気を出してきた端末の第二弾となります。Xperia1 Ⅱの情報も出てきておりますが、まだまだ活躍できる端末であると思っておりますで、ぜひ皆様も一度お手に取ってみてください。-小型が好きな日本市場への筆者の見解とか雑記-
「Xperia 1」からサイズダウンして特徴的であった本体サイズや4Kアスペクト比のディスプレイを失ってしまいましたが、普及端末としてはそれでよかったのかもしれません。体格が日本人男性平均サイズである筆者ですら「Xperia 1」では長すぎて片手操作できない為購入することを見送りました。小柄な女性であれば端末の大きさの時点で購入が見送られるケースも多かったかもしれませんし、その受け皿が「Xperia Ace」では役不足化と思っていた所で市場の求めるサイズや性能にマッチしたのが「Xperia 5」かと思います。
日本のスマートフォン市場のガラパゴス要素の一つに通常よりもコンパクトな端末に注目が集まることがあります、必ずしも売れるわけではありませんが。世界市場的にはシェア1位のSamsungが昨年販売したGalaxy S10eの後継が今のところ発表されてないことから見ても、コンパクトサイズ需要がグローバル市場ではあまりない傾向にあることが垣間見えるかもしれません。
そんな中、日本市場では代表的な人気端末として「iPhone SE」があげられるかと思います。新型コロナウイルスの影響で発表の時期が不透明となっておりますが「iPhone SE2/iPhone 9」に関する記事の多さからも人気や需要が伺えるかと思います。
この記事を読んでいらっしゃるようなスマホフリークの皆さんからしてみたら、購入を検討する際に重要な様々な機能も一般的な購入層には全く刺さらず、サイズがちょうど良くて使い方もシンプルで動きがよく色も選べる端末が日本では人気が出るんだなと記事を執筆していて考えさせられました。
Xperia 5の販売ページ
販売サイト | 価格(4/4更新) |
AliExpress | 約71,600円 |
Amazon | 約74,000円 |
楽天市場(国内版) | 約84,900円 |