Lenovoが2019年のフラグシップ機として発売した「Lenovo Z6 Pro」
Snapdragon 855にAIクアッドカメラとスペックだけを見ると、とてもパワフルな端末であることが伺えます。
さて、そこで気になるのが実際の使用感ですね!実際に測定したAntutuベンチマークや実機での撮影テストを考察しながら、Lenovo Z6 Proの実機レビューをしていきます。
今回、実機レビューに協力していただいた「けふ様」、大変ありがとうございます。
SIM太郎では読者の方からの実機レビューを募集していますので、興味のある方は問い合わせよりお気軽にメッセージを送ってください。
Lenovo Z6 Pro のスペック概要
スペックの見方、判断基準についてはこちら対応バンドについてはこちら
充電規格についてはこちら
Lenovo Z6 Pro の読者レビュー
Huawei Mate20proとXiaomi Mi9を持っていますので その2機種と比較しながらのレビューになります購入までの経緯
購入サイト
AliExpressのLenovo公式ストアで購入購入モデル
メモリ6GB、ストレージ128GB色ブラック
購入理由
Xiaomi Mi9を購入して唯一感じた不満点がバッテリーでした。ポケモンGOをやっている為、普通の方より消費が激しい為です。
バッテリー容量5000mAhオーバーのUMIDIGI端末を試してみましたが何故か燃費が悪い…
さてどうしたもんかと色々さがしていた時にYoutubeでバッテリー持ちを比較する動画を見ました。
そして候補として残ったのがZenfone6とZ6proでした。
どちらもMi9と同様のスペックでバッテリーが強化されたような端末です。
この2台からZ6proを選んだ最後の理由は値段。
セールで387.99ドルと表示されているのを見た次の瞬間、購入完了の画面になっていました。
まさに秒で、この辺の記憶が曖昧というレベル。
届くまで
送料無料の通常発送で依頼 7月1日発注→7月16日到着遅くも早くもない普通の配達スピードでした。
パッケージ
高級感があります。最外装の箱は薄目の紙を使っているのでパッケージを大切にしたい人はDHL等の有料サービスを利用して海外通販で買うと良いでしょう。無料配送だと高確率で凹みます。
同梱物
- 本体
- simピン
- 本体TPUケース(柔らかいタイプで色はスモーク)
- 画面保護フィルム
- 充電器(27W)※本体は18W充電までしか対応していません
- USBケーブル(両端オスの珍しいType-C)
- USB変コネクタ
- 取扱い説明書(日本語表記あり)
本体の感想
ブラック(赤?)を購入しました。中二病を患った若い男性には大変受ける色合いだと感じます。大変美しく他に持っている人が少ないマイナーな機種。唯一無二の存在感も相まって所有欲を満たしてくれます。
カーボン柄のケースに合わせたら最強かもしれません。
売ってませんけど(泣)
音質
本体スピーカーの音質は優秀な部類。スマホを10台ほど持っていますが、最も好印象に感じました。
ヘッドホンジャックが付いているのも良いですね。
ディスプレイ
デフォルト設定では地味で寒色寄りの色合いです。後述の「カメラレビュー」でも記載しますが、カメラの色合いも地味+ディスプレイも地味。
撮影した写真をZ6proで見ると全く映えないので、カメラの色の薄さに違和感を覚えます。
「設定」で色合いを調整しようにも項目が少なく微調整できません。
色合いを「Vibrant」にすると色合いがきつくなり過ぎ「Standard」だと地味。
中間が欲しいところ。
小ネタ
ディスプレイサイズが同じかつ水滴ノッチなのでXiaomi Mi9の画面保護ガラスやフィルムが流用可能です。常時表示
有機ELディスプレイなのでガラケーのようにスリープ時、日付と時刻を常時表示する設定があります。これはHuaweiやXiaomiにもある機能なので珍しくも無いですが、気に入らない点がひとつ。
HuaweiやXiaomi→常に表示されている。机上にスマホを置けば時計代わりなる。
Z6pro→電源ボタンを押してスリープに入った後、5秒だけ表示されすぐに消灯。机上に置いておくと何も表示されない為、時計代わりに使えない。
ポケットから取り出したり、机上の スマホを手に持つと時刻が表示されるが
5秒で消えてしまうので画面の指紋認証ボタンに触る前に消えてしまう事もあり使いにくい。ここは早急に改善してほしいところ。
画面内指紋認証
そこそこ早く、10回中7回は成功しますので精度も良いです。Huawei Mate20proやXiaomi Mi9と比較しても若干早いように感じます。
バッテリー
カタログスペックは4000mAhですが「AccuBattery」で計測すると3800mAh弱しか入りません。下記の使い方で100%→35%でした。
デザリング12時間
ポケモンGO4時間
ネット観閲2時間
(Xiaomi Mi9は同じ使い方で100%→0%電池切れ)
バッテリー持ちは大変良い部類なだけに、スペック詐称は残念でなりません。
カスタムUI「ZUI」
android9(Pie)ベースのカスタムUI「ZUI 11」XiaomiやHuaweiのカスタムUIと比較すると飾り気がなく素のandroidっぽく使えます。
日本語対応とされていますが、設定の深い所(開発者向けオプションなど)は半分以上が英語表記になります。
中華スマホ初心者はこの辺に高いハードルを感じるかもしれません。
中華スマホ大好きな方々にとっても歯痒い部分が多く
〇〇したいのに出来ない、xiaomiなら〇〇出来るのに…といった詰めの甘さを感じます。
カスタムUI「ZUI」のバグについて
当初グローバルモデルはバグを抱えていました。3D描写にカクつきがありantutuで30万点前後しか出ないというもの。
7/24のアップデートで解消され36万点弱が安定して出るようになりました。
独特なジェスチャー入力
ジェスチャー入力が独特で少々混乱します。※下記の【カッコ】内はHuaweiやXiaomiの動作
左右からスワイプ→起動中のアプリ一覧【もどる】
下からスワイプ→もどる【ホーム画面】
下からスワイプして一時停止→ホーム画面【起動中のアプリ一覧】
各種ベンチマーク結果
スナドラ855らしいスペックに仕上がっていると思います。Xiaomi Mi9と比べても遜色有りません。
カメラレビュー(静止画)
Huawei Mate20proとの比較テストを行いました色合いがはっきりしたフィギュア等の撮影でも忠実な色再現で自然な感じ
Mate20proはこういった場面でくどさを感じます。
夜景は少々ノイジーながらも手持ち撮影が十分可能な1秒程度のシャッタースピード
Mate20proは綺麗ですがシャッタースピードが15秒と三脚必須
「スマホで15秒はありえない」と声を大にして言いたいところ。
サッと取り出して直ぐに撮影出来るのがスマホの良いところ。
三脚使うような撮影するなら最初からちゃんとしたデジカメ用意します。
予想外だったのは画角
Z6proは標準レンズが広角レンズでした。
どちらも標準レンズの撮影ですがこれだけ違います。
背景のボケ具合はどちらも甲乙つけがたいレベル
どちらが美味しそうかと問われると?
素材そのままの色はZ6proですよ(震え声)
スマホのカメラはMate20proのような映える絵作りの機種が多いのでZ6proのような映えない地味な色合いの機種は異端かもしれません。
そこに魅力を感じられるのであれば非常に魅力的な機種だと思います。
晴天の日陰で撮影しました。
Z6proは曇りっぽい色合いですが、日陰の感じは出ています。
対してMate20proは晴天の感じは出ていますが日陰には見えない。 ここは好みが分かれそうですね。 青空とミドリのコントラスト
Z6proは夏らしい感じが出ています
Mate20proは暖色系の秋っぽい色合いになってしまいました。 ディスプレイの項目でも書きましたが、Z6proはディスプレイもカメラも地味な色合いなので、相乗効果でとても薄い色に見えてしまいます。
ですが、色合いが正確なスマホやPC等で確認すれば正確な色描写で撮影出来ていることが分かります。
撮影画像の色が薄く淡泊に見えてしまう不具合は早急に直して欲しいですね。
カメラテスト(動画)
カタログスペックでは「光学8軸手振れ補正」というバケモノ機能アピールしていますが、これは誇大広告と感じざるを得ません。4K30fps動画では殆ど手振れ補正が効かず
1080p30fpsでスポーツモードに設定して『普通の手振れ補正』が入ります。 最新端末の中では一歩劣りますが普通に使えるレベルの性能という意味です。
バッテリー同様にスペック詐称が無ければ違う見方が出来た部分なだけに残念。
夜間撮影の明るさは特記物!の一言ですね。
この明るさは予想外でした。
Mate20proですら真っ暗闇の場面でもしっかり撮影可能。
夏本番になり夜の屋外撮影の場面が増える時期なので大活躍するでしょう
まとめ:Lenovo Z6 Pro の実機レビュー
よかった点
- 安い(メモリ6GBストレージ128GBではXiaomi Mi9より安価)
- 中二病をくすぐるカッコイイボディ!!!
- スナドラ855搭載機としては珍しいイヤホンジャック&SDカード使用可能
- スタミナバッテリー
- 地味で映えない色合いのカメラ
イマイチな点
- 誇大広告の影響でなぜかハードルが上がってしまいガッカリする(手振れ補正)
- ターゲットを絞り過ぎ(ガジェットマニア推奨)
- マイナー過ぎてケース等のアクセサリーが少ない
総合評価
★★★★★★★☆☆☆10点満点で点数を付けるとしたら7点です。
Mi9と同程度の性能でバッテリーが持つ端末と云う1点に限ると10点満点ですが万人に勧められる端末か?と考えると7点になります。
メイン端末として2~3年使えるかどうか問われると現時点では難しいでしょう。
一級品の性能を持っている部分もありますが、残念な部分が有るのも事実。
それが我慢できないと感じてしまう人も多いかもしれません。
ですがバージョンアップでソフト的に直せる部分だと思います。
今後のアップデート次第で化ける可能性は有りますが、メーカー次第ですね。
最後に、やれば出来る子なんだからLenovoはホラを吹くのは止めましょうw
販売サイト | 価格(7/14更新) |
AliExpress | 約46,243円 |
Banggood | 約53,056円 |
Gearbest | 約48,267円 |
TOMTOP | 約45,200円 |