4月13日に市場調査会社であるCounterpoint Researchは、2019年のスマートフォン向けSoCのシェア率を公開しました。
Counterpoint Researchのレポートによると、Qualcomm、MediaTek、Samsung、Apple、HiSilicon(Huawei)の順にスマートフォン向けSoCのシェア率が高かったとしています。
2018年と2019年のデータから分かるように、SamsungとHiSiliconのみが5社の中で成長しています。
残りの3社(Qualcomm、MediaTek、Apple)のシェア率は全て低下しており、その理由の1つとしてSamsungが北米やインドでSoCのシェアを急速に高めたことが挙げられます。
Qualcommの市場シェアは2019年に1.6%減少しましたが、それでもスマートフォン向けSoCの1/3のシェアを誇っています。
シェア率低下の要因として、ハイエンドスマートフォンに対する需要の低下や、中国スマートフォンメーカーが、アフリカやインド市場などにローエンドスマートフォンを多くリリースしていることが挙げられます。
MediaTekの市場シェアは2019年に1.1%減少しているものの、ローエンドスマートフォンの需要が高く2番目のシェアを獲得しています。
MediaTekはアフリカ、インド、東南アジアで好調にシェア率を伸ばしており、スマートフォン向けSoCの1/4のシェアを維持しています。
Samsungの2019年のシェア率向上は、多くの市場(特に北米やインドなど)で好調であり、価格と性能面で高い支持を集めていることが明らかになっています。
Samsungは2020年に中国メーカーに5Gに対応したExynosを多く出荷することを目指しており、既にvivo S6 5GにExynos 980を提供しています。
そのため、Samsungのスマートフォン向けSoC市場における全体的なシェアは、2020年にさらに拡大すると予想されています。
長らくQualcommの一強状態が続いていますが、入れ替わることはあるのでしょうか。
MediaTekやSamsungが続いていますが、シェアを伸ばしているのはエントリーやミドルレンジのみ。やはり、Qualcommに迫るのはハイエンドSoCでのシェア率を伸ばす必要があります。
そのためにも、Snapdragon 8XXシリーズに劣らないSoCを開発することが必須でしょう。
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