台湾MediaTekは2月に発表したゲーム特化のミドルレンジSoC、「Helio G80」シリーズのオーバークロック版、「Helio G85」を正式に発表しました。
MediaTekのSoCは低価格帯のスマートフォンによく搭載されていますが、最近ではQualcommの5G高性能ミドルレンジ帯のSoCであるSnapdragon 765Gを超す性能を持つ「Dimensity 1000L」を発表し一躍話題になりました。
更に、今月7日には5G対応のフラグシップSoC、「Dimensity 1000+」を発表しています。
MediaTek Helio G85の性能
GPUには、Helio G80と同じARM Mali-G52を搭載しているものの、Helio G85では、GPUクロックを950MHzから1GHzへ向上させたことにより、Helio G80より微かに性能が向上しました。
| Helio G85 | Helio G80 | Helio G90シリーズ | |
| 製造プロセス | 12 nm | ||
| CPU | 2x Cortex A75 @ 2 GHz | 2 x ARM Cortex A76 @ 2.0/2.05GHz | |
| 6x Cortex A55 @ 1.8GHz | 6 x ARM Cortex A55 @ 2.0 GHz | ||
| メモリ | LPDDR4X(8Gb) | LPDDR4X(8/10GB) | |
| ストレージ | eMMC5.1 | eMMC5.1・UFS2.1 | |
| カメラ | 16MP + 16MP・48MP | 64/48MP+24MP + 16MP | |
| リフレッシュレート | 60Hz | 60/90Hz | |
| GPU | ARM Mali-G52 2EEMC2 @ 1 GHz | ARM Mali-G52 2EEMC2 @ 950MHz | ARM Mali-G76 3EEMC4 @ 720/800MHz |
| Wi-Fi | Wi-Fi 5 | ||
| Bluetooh | v5.0 | ||
Helio G85とG90でもスペックの差はそこまで大きくなく、バランスの良いSoCであることは間違いないでしょう。
MediaTek Helio G85のAntutuスコア
総合スコアは205,966点と20万を超す記録となっており、最新のSnapdragon600番台や、Snapdragon 730などと張り合えるスペックになりました。
Helio G85は、「低価格なスマホでも3Dゲームをしたい！」というニーズにあったSoCと言えるでしょう。
近年は5G競争もあってかSoC業界がざわつくことが多く、MediaTekも着々と進化を遂げています。
今後、どのような魅力を持ったSoCが発売されるか、期待が高まります。
