「Galaxy S20 5G(SC-51A、SCG01)」は、日本での5Gサービス開始と同時に発売した5G通信対応のSamsungのハイエンドスマートフォンです。
3月25日にドコモからGalaxy S20 5G(SC-51A)として、翌日26日にはauからGalaxy S20 5G(SCG01)として発売しました。
Galaxy S10 / S10+は5月以降に両機種同時発売(楽天モバイルを除く)でしたが、今回は5Gの商用化に合わせてか、Galaxy S20シリーズの中で唯一、Galaxy S20 5Gが海外と同じく3月に発売しました。
国内で販売されている「Galaxy S20 5G」のスペックは、SoCがSnapdragon 865、メモリが12GB、内蔵ストレージが128GBと、現時点では最高峰の性能です。
Galaxy S20 5Gのディスプレイは6.2インチで、iPhone 11(6.1インチ)とほとんど変わらない(比率は異なる)にも関わらず、横幅は狭く非常に持ちやすくなっています。
そのため、Galaxy S20 5GはiPhoneからの乗り換えに最適なGalaxyスマートフォンとも言えるでしょう。
この記事では、Galaxy S20 5Gを約5か月間使ってみて感じた良い点・悪い点をレビューしていきます。
目次
- 1 Galaxy S20 5Gを3行でまとめると
- 2 Galaxy S20 5Gのスペック
- 3 Galaxy S20 5Gのパッケージと付属品
- 4 Galaxy S20 5Gのデザイン・外観をチェック
- 5 Galaxy S20 5Gの対応バンド(周波数)
- 6 Galaxy S20 5Gのディスプレイ
- 7 Galaxy S20 5Gの電池持ちを検証
- 8 Galaxy S20 5Gの画面内指紋認証と顔認証の認証精度・スピード
- 9 Galaxy S20 5Gの性能をチェック
- 10 Galaxy S20 5Gでゲームパフォーマンスをチェック
- 11 Galaxy S20 5Gのカメラ性能をチェック
- 12 【まとめ】Galaxy S20 5Gはどんな人にオススメか?
- 13 Galaxy S20 5Gの販売サイト
Galaxy S20 5Gを3行でまとめると
- Galaxy史上初、8K動画撮影に対応!
- Snapdragon 865を搭載した、コンパクトなハイエンド機!
- 防水・防塵、おサイフケータイ対応といった全部入りのスマートフォン!
※ 8K動画撮影はGalaxy S20・Galaxy S20 Ultraも対応
Galaxy S20 5Gのスペック
詳しいスペックについては下記の記事でご確認ください。Galaxy S20 5Gのパッケージと付属品
Galaxy S20 5Gの外箱は過去のGalaxyスマートフォン同様で黒く紙製です。海外で販売されているSIMフリーモデルにはキャリアロゴはありませんが、筆者が購入したGalaxy S20 5Gはau版のため「au 5G」の刻印が見られます。
付属品は、AKGチューニングマイク付きイヤホン、SIM取り出しピン、USB Type-Cケーブル、クリアケース、取扱説明書類が同封されています。
auで販売されているGalaxy S20 5Gには、充電器は同封されていませんが、今回からOTG対応USB変換アダプタも付属しなくなりました。
クリアケースは、柔らかい素材でできた透明(若干青みがかっている)のTPU製です。
Galaxy S20 5Gのデザイン・外観をチェック
Galaxy S20には6.2インチの有機ELディスプレイが搭載しています。背面のデザインを見ていきましょう。
筆者が購入したカラーは「クラウド ブルー」です。
色は青と白を合わせたような色合いで「青白色」と表現できます。
見る角度により虹色にも輝くので、非常に美しいです。
カラーは「クラウド ブルー」以外に、「コスミック グレー」「クラウド ホワイト」の3色がラインナップしています。
docomo、auともに3色を取り扱っています。
Galaxy S20+は最大2色、Galaxy S20 Ultraは1色しか用意されていないため、カラーでスマートフォンを選びたい方はGalaxy S20(無印)がおすすめです。
続いて、Galaxy S20 5Gの本体側面を見て行きましょう。
ディスプレイ面から見て右側側面には、電源ボタン、音量ボタンが配置されています。
側面から見ると、カメラの出っ張りも目立ちます。
本体の左側側面にはボタン類はありません。
本体の側面上部には、スピーカー、SIMカード・microSDカードスロットがあります。
Galaxy S20+は、IP68の防水・防塵に対応しているため、SIMカード・microSDカードトレイには防水用パッキンが付いています。
側面下部には、マイク、USB Type-C端子、スピーカーが搭載されています。
Galaxy S20はディスプレイ面にノッチがないため、スピーカーを搭載できません。
上面・下面にスピーカーがあ配置されているため、音がこもっているように聞こえます。
Galaxy S20 5Gの対応バンド(周波数)
ドコモ版、au版のSamsung Galaxy S20 5G(SC-51A、SCG01)が対応するバンド(周波数)は以下の通りです。docomo | au | |
5G | n78/n79 | n77/n78 |
4G | B1/B3/B19/B21/B28/B42 | B1/B3/B18/B26/B28/B42 |
3G | B1/B6/B19 | B1 |
※ 【au】5Gのn77はソフトウェアアップデートにより対応します。
Galaxy S20 5GはGalaxy S20+ 5G、Galaxy S20 Ultra 5Gで対応のミリ波(5Gのn257)には非対応です。
対応しているバンド(周波数)はそこまで多くないため、MVNO(格安SIM)で使用する場合、docomo端末はdocomo回線を使用したMVNO、au端末はau回線を使用したMVNOで利用するのがおすすめです。
\ docomo・auの回線が選べるBIGLOBEモバイルがおススメ /
Galaxy S20 5Gのディスプレイ
Galaxy S20 5Gのディスプレイは6.2インチで解像度がQuad HD+の「Dynamic AMOLED 2X infinity-O Display」を採用しています。Galaxy S10 / Note10シリーズ( Lite版を除く)で採用されていたディスプレイ「Dynamic AMOLED infinity-O Display」から大きく進化しました。
【進化したポイント】
- 発色が良くなる
- 炎天下で見やすくなる
- エッジが小さくなる
- 高リフレッシュレート(120Hz)に対応する
あなたも、ゲームをプレイ時・動画視聴時に感動するはずです!!
ディスプレイが高リフレッシュレート(120Hz)に対応したことにより、一般的なスマートフォンで見られる「表示の遅延」がほとんど見られません。
エッジの領域も狭くなり、エッジディスプレイが苦手な方にもおすすめできるようになりました。
Galaxy S20 5Gの電池持ちを検証
電池残量が100%の状態からAnTuTuベンチマークを3回連続で行うと電池残量が88%まで低下しました。(平均:約90.5%)そのため、バッテリー持ちはあまり良くないと言いたいところですが・・・
ディスプレイのリフレッシュレートを高リフレッシュレート(120Hz)に設定していたため、電池持ちが悪くなってしまいました。
実際、Galaxy S20 5Gの電池容量は4,000mAhとGalaxy S10の3,300mAhから大幅に増量しているので、電池持ちは改善しています。
端末の性能を測定可能なアプリ「PC Mark」では、電池残量が100%から20%になるまでテストを行い、Galaxy S20の電池持ちの検証を行ったところ、9時間27分でした。
同様の実験をGalaxy S20+(Exynos 990搭載機)でも測定したところ、6時間40分であったため、Galaxy S20 5Gの電池持ちは非常に良いことがわかります。
Galaxy S20 5Gの画面内指紋認証と顔認証の認証精度・スピード
ディスプレイ内指紋認証
Galaxy S20は超音波式の画面内指紋認証に対応しています。超音波式(指紋認証)は、安全性が高いと言われる一方、偽造された指紋での認証率が高いとも言われているため、実際の安全性はわかりません。
Galaxy S20の指紋センサーの感度・精度がGalaxy S10シリーズと比べると、格段に良くなり、認証に失敗することはほとんどありません。
ただ、OPPO製スマートフォンの認証速度は非常に速く、光学式指紋認証システムを採用しているOPPO Find X2 Proには勝てません。
メジャーな端末の指紋認証の速度を順に並べると・・・
Find X2 Pro ≧ Galaxy S20 ≒ Mate 30 Pro ≫ Galaxy Note10+ > Galaxy S10
となり、Galaxy S20の指紋認証は比較的速いことがわかります。
顔認証
Galaxy S20 5Gの顔認証は、赤外線センサーを使用しない「2D顔認証」を採用しています。Galaxy S20 5Gの顔認証の認証速度は速く、速いとされるHUAWEIのスマートフォン「Mate 30 Pro」よりも高速です。
3次元的に認証する「3D顔認証」とはことなるため、セキュリティー面で不安はあります。
また、暗い場所での認証は失敗することが多いです。
眼鏡をしている方の場合、顔認証の設定は「メガネなし」「メガネあり」の2パターンを登録する必要があり、珍しい仕様となっています。
Galaxy S20 5Gでは、顔データを2つ(2人分)登録することや、「顔認証ロック解除」「ロック画面を維持」「認証速度を向上」「目が開いているときのみ認識」「画面を明るくする」といった項目の設定を行うことも可能です。
2人分を顔を登録できるため、2人でスマートフォンを使うこともできます。
Galaxy S20 5Gの性能をチェック
ベンチマークでパフォーマンスを測定
AnTuTu(V8.3.0)
総合スコアは「534,393」
CPUスコアは「158,002」
GPUスコアは「215,284」
Snapdragon 865搭載したスマートフォンで比較すると、スコアは一般的です。
同じくSnapdragon 865を搭載したOPPO Find X2 Proは脅威の600,000点越えましたが、総合的な満足度(使いやすさ、発熱、ディスプレイの感度など)はGalaxy S20 5Gの方が上です。
Geekbench 5
シングルコアは「895」
マルチコアは「3,180」
Exynos 990搭載のGalaxy S20+より高いスコアとなりました。
PC Mark for Android
Galaxy S20 5Gでゲームパフォーマンスをチェック
Game Boosterは使用パターンを学習し、ゲームごとにバッテリー使用可能時間、パフォーマンス、温度が適切になるよう最適化してくれます。
Game Boosterはバッテリーの消費量を測定して、残りのバッテリーで起動中のゲームをどれだけプレイできるかのも概算しています。
ただ、Galaxy S20 / S20+ / S20 Ultraであまりにもばらつきがあるため、あまり信用できません。
電池残量 | 使用可能時間 | |
Galaxy S20 | 59% | 3時間44分 |
Galaxy S20+ | 76% | 4時間17分 |
Galaxy S20 Ultra | 64% | 58分 |
ナビゲーションボタンや画面タッチのロック、画面キャプチャしたり、任意のアプリを4つ指定して、ゲームを閉じずに、ポップアップ表示することも可能です。
Galaxy S20 5Gで実際にPUBGをプレイしてみた
グラフィックのクオリティを「HDR」、フレーム設定を「ウルトラ」に設定しても、ヌルヌル・サクサクな動作で快適にプレイできます。
Galaxy S20 5Gで今話題のフォートナイトをプレイしてみた
SamsungはGalaxyユーザー向けに独自のアプリストア「Galaxy Store(ギャラクシー ストア)」を提供しており、8月14日20時現在、Galaxy Storeでは引き続きEpic Games(フォートナイト)のアプリがダウンロードできる状態です。
Galaxy S20 5Gのカメラ性能をチェック
Galaxy S20 5Gのカメラ構成
Galaxy S20 5Gのインカメラは、Galaxy S20+ 5Gと同じく、ディスプレイ上部中央にあるパンチホール内に、1,000万画素のセルフィーカメラ(ピクセルサイズ:1.22µm、視野角:80°、F値:F2.2)が搭載されています。インカメラはGalaxy Z Flipともほぼ同じ(F値以外)です。
Galaxy S20+に搭載されている「深度測位カメラ(ToFカメラ)」は非搭載ですが、画質にはあまり影響しません。
深度測位(ToF)カメラは、「背景ぼかし撮影」を自然に表現可能になったり、暗い場所での物体を立体的に検知して、オートフォーカス性能を高めると言われていますが、Galaxy S20とGalaxy S20+を同時に使用しても、違いを感じません。
ズームは、ハイブリッド光学ズームが3倍、デジタルズームが30倍まで対応しています。
Galaxy S20シリーズの最上位モデル「Galaxy S20 Ultra」のズームは、ハイブリッド光学ズームが10倍、デジタルズームが100倍まで対応したいますが、日常生活では意外に高倍率は使用しません。
カメラの新機能「シングルテイクモード」が搭載
Galaxy S20シリーズではカメラの新機能である「シングルテイクモード」が追加されました。シングルテイクモードはシャッターボタンを押すと、自動で3~10秒の動画が撮影され、AI(人工知能)が自動で最大14種類の写真や動画を作成するモードです。
撮影開始から3秒が経過すれば、手動で撮影を終了させることはできます。
また、撮影時間が10秒未満(7秒など)でも、自動で撮影が終了することがあるので注意が必要です。
「ライブフォーカス」や「ライブフォーカス動画」の項目は「その他」のに収納されました。
ただ、配置は自由に変更できるので問題ありません。
旧モデルのGalaxyスマートフォンから乗り換える方も安心して、今までの配置が使えます。
また、シングルテイクモードでは以下の14種類(最大)の写真や動画が作成されます。
写真 | 動画 |
---|---|
①AIベストモーメント | ⑤オリジナル |
②ウルトラワイドショット | ⑥早送り |
③AIフィルター | ⑦バウンス(ブーメラン) |
④スマートクロップ | - |
【シングルテイクモードの使い方】
- カメラアプリを起動する。
- メニューオプションの「シングルテイク」をタップする。
- シャッターボタンをタップし、カメラをぐるっと回してベストショットを撮影する。
- 撮影終了後、サムネイルのプレビューをタップする。
- その他の作品はアイコンを上にドラッグして表示する。
- 作品を個別に保存する。(選択をタップして保存したいアイテムにチェックマークを付け、下向きの矢印アイコンをタップします)
おすすめの作品には王冠マークも表示されます。
今回、実験でドロイド君を撮影したところ、オリジナル動画のほかに写真3種類と動画2種類をAIが自動で作成してくれました。
ただ、撮影が終了するまで、どの種類の写真や動画が作成されるかはわからないので、作成されたデータが表示されるまで非常に不安です。
事実、2分前に練習でドロイド君を撮影した際は動画しか作成されず、写真は1枚もありませんでした。
「シングルテイクモード」という面白い発想には感動しましたが、大事な瞬間を理想の形で撮影できていない可能性もあるため、非常にリスクを伴います。
私が「シングルテイクモード」で撮影した写真や動画をサンプルとして掲載します。
※ 番号は先ほど、14種類を紹介したときに使用したものです。
⑤オリジナル(動画)
④スマートクロップ(画像)
なかなか、面白い機能ではあるとは思います。
皆さんもGalaxy S20 5Gを購入したら、「シングルテイクモード」を試してみてくださいね。
Galaxy史上初の8K動画撮影に対応
Galaxy S20 5GではGalaxy史上初となる8Kでの動画撮影に対応しました。8Kで思い出を撮影しておけば、数年後でも高画質な状態で見返すことが可能です。
Galaxy S20 5Gで撮影した写真を紹介
ここからは、au版Galaxy S20 5G SCG01で実際に撮影した作例を倍率ごとに紹介します。超広角
夜間に超広角モードで建物を撮影しましたが、歪みもなく綺麗に撮影できています。
マクロモードを用いて花を撮影しました。
夜間の公園を「通常モード」と「夜景モード」で撮り比べてみました。
2倍ズーム
2倍ズームなら画質がほとんど落ちることなく撮影できます。
Galaxy S20 5Gではシャッターボタンを押すだけでインスタ映えする写真が簡単に撮れてしまします。
10倍ズーム
10倍ズームになると、画質の劣化も目立ってきます。
30倍ズーム
Galaxy S20 5Gの最大倍率になります。
【まとめ】Galaxy S20 5Gはどんな人にオススメか?
ここまで、Galaxy S20 5Gの良い点・悪い点を紹介してきました。最後に、Galaxy S20 5Gをおススメできる人・おススメできない人をまとめます。
Galaxy S20 5Gはこんな人におすすめです。
- 防水・防塵性能を求める人
- おサイフケータイが必要な人
- ある程度のカメラ性能を求める人
- Galaxy S20 / S20+ / S20 Ultraでどれにしようか迷っている人
- 安くて性能の高いスマートフォン(Galaxy S20シリーズ)を求めている人
- カメラ性能は妥協したくない人
- 大きなディスプレイを搭載した端末を求めている人
Galaxy S20 5Gの販売サイト
docomo、auから販売されているGalaxy S20 5G(SC-51A / SCG01)は、キャリアショップ、オンラインストア、家電量販店、併売店、Galaxy Harajukuなどで販売されています。ドコモ、auでの販売価格は以下の通りになります。
ドコモの方が2万円以上も安くなっています。
docomo Galaxy S20 5G SC-51A | au Galaxy S20 5G SCG01 |
97,460円 | 117,480円 |
【ドコモのキャンペーン】
・5G WELCOME割適用:5,500円引き
【auのキャンペーン】
・au Online Shop お得割:新規 ⇒ 11,000円引き、乗り換え(MNP) ⇒ 22,000円引き
・5G夏トク機種変更キャンペーン:機種変更 ⇒ 5,500円引き
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