SONYの新フラグシップモデル「Xperia 1 IV」の取り扱いを相次いで発表したdocomo・au・softbankの主要3事業者ですが、docomoとauが価格も併せて発表していたのに対してsoftbankのみ価格は後日発表としていました。
そのsoftbankが価格と発売日を発表し、ようやく3事業者の価格が出そろいました。
そこで事業者ごとの価格と特典を比較してみましょう。
どの事業者から購入するのがもっともお得なのかを見つつ、購入の参考としてください。
なお、発売日はsoftbankのみ「6月3日」と日付を確定しており、docomoとauは「6月上旬」と日付を確定していない状況となっています。
ライバル事業者の発売日に遅れをとることを嫌う傾向があることから、おそらく近日中に同じ「6月3日」発売と発表することでしょう。
カメラ機能が大きくパワーアップしたXperia 1 IV
先代モデル「Xperia 1 III」からデザインだけでなく、サイズ感も踏襲している「Xperia 1 IV」はSoCが最新の「Snapdragon 8 Gen 1」にアップグレードされており、正しくフラグシップモデルとなっているものの、パッとみて大きく進化していないようにも見えます。
それだけ「Xperia 1 III」の完成度が高かったことの証左とも言えますが、大きく変わっていないように見えてカメラの完成度はさらに高まっています。
「Xperia 1 III」で世界初の可変型ペリスコープ型望遠レンズを実現しましたが、光学2.9倍ズームと光学4.4倍ズームの2種類のレンズを搭載した可変レンズであり、2.9倍から4.4倍までの間はデジタルズームによりズーミングを行っていました。
しかし、「Xperia 1 IV」ではこの可変型望遠レンズの2つの倍率の間を光学ズームできるようになりました。
倍率も上がっており、「Xperia 1 III」が焦点距離70mmと105mmによって2.9倍と4.4倍ズームとなっていたところを、「Xperia 1 IV」では85mm~125mmの距離に強化されています。
倍率で見ると光学3.5倍~5.2倍ズームに対応しており、デジタル一眼レフカメラ「αシリーズ」のDNAを継承していることもあり、スマートフォンのカメラとしては大きく突き抜けたモデルになったと言えるでしょう。
同じSONYのXperiaシリーズの中で「1型センサー」を搭載した「Xperia PRO-I」とどっちが優れているかを考えると甲乙つけがたいところでしょう。
価格もその分「Xperia 1 III」登場時より高価になっており、3事業者とも19万円を超える高価格モデルとなっています。
しかし、前述のとおりスマートフォンとしては突き抜けたカメラ機能を備えていることを考えるとハイエンドスマートフォンにαシリーズのDNAを持つデジタルカメラを融合したモデルということできるため、価格アップ分以上の価値を感じるのではないでしょうか。
スマートフォンのカメラ機能にそこまで求めない方や19万円を超える価格は厳しいと感じる方は「Xperia 1 III」や「Xperia 1 IV」と同時に発表されたミドルレンジモデル「Xperia 10 IV」の登場を待つのもいいかもしれません。
ただ、各事業者が実施している購入2年後に端末を返却し、残債免除を受けることができる端末返却プログラムの活用や「Xperia 1 IV」の発売とあわせて実施されているキャンペーン特典を組み合わせれば購入のためのハードルはかなり下がるでしょう。
事業者ごとの価格や特典を比較
docomoの価格設定と特典内容
では、事業者ごとの価格と特典を見ていきましょう。
まずはdocomoですが、今まではハイエンドモデルの価格設定ではau・softbankと比べてお得になる傾向がありましたが、今回「Xperia 1 IV」ではもっとも物足りない価格設定、キャンペーン展開となっています。
一括購入価格は「190,872円」となっており、3事業者の中でもっとも安価な価格設定になっています。
分割払いでは月額「4,797円」を23回払いで支払い、24回目に残額「80,520円」の支払いもしくは再度24分割を行い、継続利用するかを選択することになります。
24回目の支払いとなる2年後に端末を返却した場合の実質負担額は「110,352円」となります。
価格設定だけを見れば、3事業者中で最も安価な価格設定であり、分割額も素直な設定となりますが、今回docomoの対応が物足りないと感じてしまうのはキャンペーン特典です。
docomoが「Xperia 1 IV」発売とあわせて発表しているキャンペーンは「Xperia 1 IV」とあわせて「LinkBuds」もしくは「WF-1000XM4」のSONY製イヤホンを購入することで「10,000ポイント」のdポイントがもらえるというものです。
実質1万円分のポイント還元が少ないというつもりはありませんが、高額なフラグシップモデルを購入した上にさらにハイエンドクラスのイヤホンを追加で購入しないと得られない特典というのは少しハードルが高すぎるように感じます。
また、ノイズキャンセリングイヤホンのフラグシップモデルである「WF-1000XM4」、新しい音楽スタイルを提供する「LinkBuds」、どちらも注目度の高いイヤホンであり、「Xperia 1 IV」を購入するようなSONYファンであれば既にどちらか一方を購入済みである可能性もあります。
購入期間が「Xperia 1 IV」の発売日からとなっているため、対象となるイヤホンを購入済みの場合は応募資格を得ることができないこともあり、このキャンペーンしか実施していないdocomoについては非常に物足りないものを感じざるを得ません。
auの価格設定と特典内容
次にauですが、様々なキャンペーンを組み合わせることで「Xperia 1 IV」の購入につなげようという熱心さを感じます。
まず一括購入価格ですが、「192,930円」となっており、docomoとほぼ同じ価格設定ですが、わずかに高く設定されています。
分割払いでは月額「4,830円」を23回払いで支払い、24回目に残額の「81,840円」を支払うか、「スマホトクするプログラム」によって端末を返却して残債免除を受けるかの2択となります。
2年後に端末を返却した場合の実質負担額は「111,090円」となります。
分割時の月額設定もdocomoとほとんど変わりませんが、auの場合は2年後に端末返却を行わず継続利用する場合、残債を再分割するのではなく、一括払いする必要がある点が注意点となります。
実質的には2年後に端末返却を行う以外の選択肢を取りにくいプログラム構成と言えるでしょう。
今回、auのいいところは「Xperia 1 IV」の購入時に利用できるキャンペーン特典が複数設定されているところです。
まず、1つ目の特典として「Xperia 1 IV」の予約&購入が必要となりますが、「予約&購入」したユーザー全員に「10,000円相当」の「au PAY残高」が還元されます。
予約が必要となるものの、この段階でdocomoのキャンペーンよりお得と言えるでしょう。
既に予約受付は開始しており、予約可能期間は「Xperia 1 IV」の発売日前日までとなっているため、auで購入を考えている方は早く決断する必要があるでしょう。
auの場合はまだ発売日を明らかにしていませんが、softbankの発売日が「6月3日」になっていることを考えるとauも同じ日付になる可能性が高く、予約は「6月2日」までとなる可能性が高いでしょう。
さらにSONY側でもオンライン限定キャンペーンを実施しており、au Online Shopで購入することで「5,000円相当」のソニーポイントを還元するキャンペーンも同時開催しているという力の入れっぷりです。
次に「Xperia 1 IV」の購入時の支払いを「au PAYカード」で支払うことによって支払額の「5%相当」のPontaポイント還元を受けることができます。
「au PAYカード」で支払うことに加えてスマホトクするプログラムで購入する必要がありますが、2年後に端末を返却するとしても「111,090円」の「5%分」で「5,554円分」のPontaポイント還元を受けることができます。
2年以上継続利用する判断を行い、残債も含めて支払いを行った場合は「192,930円」の「5%分」となり、「9,646円相当」のPontaポイント還元を受けることでき、予約&購入特典と合わせると最大2万円近い還元を受けることできます。
さらにauユーザー限定となりますが、「5G機種変更おトク割」の対象機種に追加されたため、店舗購入で機種代金が「5,500円割引」、「au Online Shop」で「5,500円相当」の「au PAY残高」チャージを受けることができます。
機種変更ではなく、新規申し込みや乗り換えでauの「Xperia 1 IV」を購入する場合は「au Online Shop」で購入することで「au Online Shop お得割」の特典を受けることでき、新規申し込みで「11,000円割引」、乗り換え申し込みで「22,000円割引」を受けることができます。
4つの特典でそれぞれ適用条件が少しずつ異なるため、どう組み合わせることができるかにもよりますが、割引・還元によって負担額を少しでも下げることできるお得なキャンペーンになっており、予約&購入特典を含めて積極的に活用していくべきでしょう。
softbankの価格設定と特典内容【イチ押し】
最後に価格発表が最後になったsoftbankですが、今回もっともお得なキャンペーン特典となっており、購入候補の最有力と言えそうです。
まずは一括購入価格の確認からですが、softbankのいつもの傾向とも言えますが、3事業者の中で頭1つ抜けて高い価格設定となっており、「199,440円」となっています。
docomo・auとの価格差は1万円もないのですが、ほとんど「20万円」といっても変わらない価格であり、この段階で購入をためらってしまう方も少なくないでしょう。
ただ、これもsoftbankの特徴ですが、分割によって価格に対する評価がひっくり返ります。
分割月額は「4,155円」で3事業者の中で最も低価格になっており、分割回数は48回払いとなっています。
48回を待たずに2年後に端末を返却する「新トクするサポート」の適用を受けると実質負担額は「99,720円」となり、10万円を切る価格設定となります。
月々の分割額を抑えたい方や2年後に端末返却を行うことが確定している方はsoftbankで購入するのが最も負担を抑えることができそうです。
そして、softbankが「Xperia 1 IV」の発売を組み合わせるキャンペーン特典が非常に魅力的でこの特典を受けるためにもsoftbankから購入してもいいのではないか、と思えるほどです。
発売日・価格とあわせて発表された特典で「Xperia 1」シリーズの周辺機器である「Xperia View」と「Xperia 1 IV」をセットにした「Xperia 1 IV View Kit」を数量限定で販売するとのことです。
「Xperia View」はSONYストアでも販売されていますが、単体価格が「29,700円」となっており、この高額な周辺機器が実質プレゼントされるセットモデルは購入しない選択肢などないと断言できるほどでしょう。
VR動画コンテンツには興味はあるものの、「Xperia View」の価格を見てためらっていた方はかなり興奮しているのではないでしょうか。
softbankが実施している「Xperia 1 IV」と組み合わせることができるキャンペーン特典はこの「Xperia View」とのセットモデルのみでポイント還元等はないものの、「29,700円」もの高額周辺機器がセットになる時点で他のキャンペーンは不要といえるでしょう。
まとめ:softbankが一歩リードした印象
docomo・au・softbank、各事業者の販売価格と発売とあわせて活用できるキャンペーンを紹介してきましたが、どの事業者から購入するかの参考になったでしょうか。
docomoユーザーの方には大きく不満が出そうな結果だったのではないでしょうか。
イチ押しはやはり総額が高くても実質負担額が最も抑えられていて、高額な周辺機器である「Xperia View」がついてくるsoftbankと言えそうですが、数量限定となっているため、早めに決断する必要がありそうです。
docomo | au | softbank | |
販売価格 | 190,872円 | 192,930円 | 199,440円 |
分割回数 | 24回 | 24回 | 48回 |
分割月額 | 4,797円 (最終回は80,520円 もしくは再度24分割) | 4,830円 (最終回は81,840円) | 4,155円 |
(2年後) 端末返却時割引 | 80,520円 | 81,840円 | 99,720円 |
(2年後) 端末返却による 実質負担額 | 110,352円 | 111,090円 | 99,720円 |
キャンペーン特典 | SONY製イヤホン購入でdポイント10,000ポイントプレゼント | ①予約&購入で10,000円相当のau PAY残高還元 ②au Online Shop購入で5,000円相当のソニーポイント還元 ③au PAYカード支払いでPontaポイントで5%還元 ④5G機種変更おトク割で5,5000円割引または還元 ⑤au Online Shop購入で新規は11,000円、乗り換えは22,000円割引 | 数量限定で「Xperia View」を同梱した「Xperi 1 IV View Kit」を販売 |