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MediaTek、同社初5Gミリ波対応SoC「Dimensity 1050」など3製品を発表


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MediaTekミドルクラス向けSoCの新モデル「Dimensity 1050」を5月23日に発表しました。
「Dimensity 1050」の大きな特徴は、ミドルクラス向けのSoCながら高速5G通信を可能とする「ミリ波」に対応したSoCであることです。

5G通信の本命と言われる「ミリ波通信」は5G通信のメイン電波となっている「Sub-6」の16倍高速な通信ができると言われており、理論値では「最大20Gbps」のダウンロード速度、10Gbps以上のアップロード速度を出せるとされています。
もちろん理論値の話であること、今現在のミリ波通信で出せる速度ではありませんが、固定回線よりも高速な通信ができる可能性もあります。
(今のところ、docomoで「瞬速5G」とアピールしているミリ波通信ではダウンロードで最大4.1Gbps、アップロードで最大480Mbpsとなっています。)

ミリ波通信は高速通信

ただ、「ミリ波」通信のエリアは「Sub-6」の5Gエリアよりもさらに狭い範囲となっており、今の段階ではその恩恵を受けることはほとんどできません。
まだまだ普及には時間がかかること、スペック的にも上位の通信である事情もあり、今のところハイエンドモデルに限られるミリ波への対応ですが、ミドルクラスのSoCで対応できてしまうと、ミリ波に対応した都市部のターミナル駅などではフラグシップモデルに引けを取らない高速通信をミドルクラスモデルで楽しむことができるかもしれません。

ミリ波への対応以外にも複数の電波を束ねて利用することで通信の高速化を行うキャリアアグリゲーションにも対応しており、スマートフォンのデータ転送速度を最大で53%アップすることができるようです。
CPUコアの構成は2.5GHzのCortex A78を2つ2.0GHzのCortex-A55を6つ搭載した8コアSoCとなっています。
ディスプレイへの対応では144Hzのリフレッシュレートに対応し、1億画素のカメラ機能もサポートしているため、ミドルクラスの中でもハイエンドよりのスマートフォンに搭載されることが期待されます。

ミドルクラススマートフォンの性能向上が期待できるDimensity 1050

また、「Dimensity 1050」とあわせて同じくミドルクラスの5Gスマートフォン用SoC「Dimensity 930」4GLTE向けSoC「Helio G99」も発表されています。
「Dimensity 930」は2022年第2四半期「Dimensity 1050」は2022年第3四半期搭載した製品が登場するとのことなので早ければ暑さが本格的になる頃にミリ波対応を果たしたミドルクラススマートフォンとして登場するかもしれません。

5Gモデルがすっかりメイン市場となった国内向けでは4GLTE向けの「Helio G99」を搭載したスマートフォンは登場しないかもしれませんが、「Helio G99」は「Dimensity 1050」と同じく2022年第3四半期に登場するとのことなので海外モデルのスマートフォン新製品情報として夏以降にニュースになるかもしれませんね。

まだまだ5Gはエリア拡大が発展途上と言えますが、4GLTEとは次元が違うミリ波対応のスマートフォンをハイエンドモデルと違って手に入れやすいミドルクラススマートフォンで実現可能なSoCの登場を歓迎しつつ、実際のスマートフォンの製品発表を楽しみに待ちましょう。

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