OnePlusは2022年1月11日、同社フラグシップ機「OnePlus 10 Pro」を中国にて正式発表しました。
OnePlus 8シリーズは2020年4月、OnePlus 9シリーズは2021年3月と他メーカーと比較してフラグシップ機の発表が遅い傾向のあったOnePlusですが、今年は例年よりもかなり早い発表となりました。
ただし、無印モデルとなる「OnePlus 10」の発表は行われず、上位モデルの「OnePlus 10 Pro」のみと発表となりました。
これは、Snapdragon 8 Gen 1搭載のフラグシップ機を他メーカーと同タイミングで発表することでタイミングを逃さずに競争力を高める狙いがあると見られています。
OnePlus 10 Proは先に述べたようにSoCにはQualcommの最新プロセッサ Snapdragon 8 Gen 1を搭載
メモリは8GB/12GB(LPDDR5)、ストレージは128GB/256GB(UFS 3.1)の構成となります。
そして、フラグシップSoCの発熱を抑えるために、改善された冷却システムを搭載します。
同社によると、7つの冷却機構からなる総冷却面積は約34,000㎟(平方ミリメートル)にも及び、この大きさはA4用紙の55%のサイズであるとのことです。
このパワフルな冷却システムでSnapdragon 8 Gen 1の発熱を抑えて、高パフォーマンスを引き出すとしています。
OnePlus 10 Proの画面は、6.7インチ、QHD+解像度(3216×1440)のAMOLEDディスプレイを搭載します。
そして、1~120Hzの可変リフレッシュレートとHDR10+に対応します。
画面サイズと解像度は前モデルと据え置きですが、本モデルでは2世代目となる「LTPO 2.0」が採用されています。
LTPO 2.0により、画像・ホーム画面・設定などの静止画像を表示するときに、リフレッシュレートを自動的に1Hzに下げます。
これにより、バッテリーを大幅に節約できるとしています。
下記の動画はOnePlus 10 Pro(中央)とXiaomi 12 Pro(左)とGalaxy S21+(右)のリフレッシュレートの調整をテストしたものとなります。
比較対象の端末よりも、高精度にリフレッシュレートが調整されているのがよく分かります。
OnePlusの創業者兼CEOであるPeteLau氏は、同社を「スクリーン業界のリーダー」と高らかに宣言しています。
OnePlus 10 Proのバッテリー容量は5,000mAhで80Wの急速充電に対応します。
この急速充電技術「80W SuperVOOC Flash Charge」により、約32分での満充電が可能です。
また、嬉しいことに80Wの電源アダプターが付属します。
前モデルのOnePlus 9 Proは4,500mAhで65W急速充電だったため、 バッテリー性能も強化されています。
これに先に述べたLTPO 2.0の省電力性能も加わり、存分に高解像度・高リフレッシュレート でコンテンツを楽しむことができます。
一方、50Wのワイヤレス充電にも対応します。
50Wワイヤレス充電の場合は、約47分で満充電することができます。
そして、昨年より実現したスウェーデンの老舗カメラメーカーHasselbladとの提携は本モデルでも継続しています。
カメラ構成は4800万画素メイン(SONY IMX 789 / OIS)、5000万画素 超広角(Samsung JN1)、800万画素 望遠(3.3x / OIS)のトリプルカメラとなります。インカメラは3200万画素を搭載。
OnePlus 9 Proは、上記の構成に200万画素のモノクロカメラを加えたクアッドカメラを搭載していましたが、OnePlus 10 Proではトリプルカメラに変更。
また、ハードウェア的にもメインカメラと望遠カメラのセンサーはOnePlus 9 Proと全く同じになります。
変更されているのは超広角カメラとインカメラのみ。(インカメラは1600万画素から3200万画素に。)
超広角カメラは、5000万画素(SONY IMX 766)から 5000万画素(Samsung JN1) へとセンサーを変更。
デフォルトでは従来と同様に歪み補正を備えた110°の超広角撮影ができますが、モードを切り替えることで150°の超広角撮影に新たに対応します。
これまでスマートフォンの超広角カメラで最も画角の広かった128°と比較して20%広いものとなっており、これまで以上に広い背景や高い建物、大人数での集合写真などの撮影を可能にします。
さらに、この広い画角をいかして魚眼モードでの撮影にも対応します。
この5000万画素のSamsung JN1センサーは先日発表された「realme GT 2 Pro」に採用されているものと同じです。
realme GT 2 ProもOnePlus 10 Proと同様に150°の超広角撮影及び魚眼モードにも対応しています。
超広角の画角が広くなったものの、ハードウェア面でのカメラ性能は前モデルと比較して大きな変化はないと言えるでしょう。
それどころか、 SONY IMX 766の超広角のほうが良かったという声すら聞こえてきそうです。
ただし、ソフトウェア的にはグレードアップしているようです。
Hasselbladが開発した画像処理機能の2世代目となる「Natural Color Optimization 2.0」を搭載し、実物に近い色再現を可能にするとしています。
また、カメラアプリの「 Hasselbladプロモード」を用いることで、3つの全てのカメラでの12ビットのRAW撮影に対応します。
中国版OnePlus 10 ProのOSには、Android12をベースにしたColorOS12.1がプリインストールされます。
一方、発表はまだですがグローバル版のOnePlus 10 ProではAndroid12ベースのOxygenOS12がプリインストールされると先んじて明らかにされています。
カラーは、ブラックとグリーンの2色を用意。
筐体サイズは163.0 x 73.9 x 8.55 mm、重さは200.5g、生体認証はディスプレイ指紋認証と顔認証に対応。
その他、デュアルステレオスピーカーを搭載、SIMスロットはnanoSIMのデュアルSIMに対応します。
価格と対応バンドは以下の通りです。
- 8GB+128GB:4,699元(約85,000円)
- 8GB+256GB:4,999元(約90,500円)
- 12GB+256GB:5,299元(約96,000円)
- 5G NSA:n1,n3,n5,n8,n40,n41,n78,n79
SA: n1,n3,n5,n8,n28A,n40,n41,n78,n79 - 4G LTE-FDD:B1,2,3,4,5,7,8,12,17,18,19,20,26,28A
LTE-TDD:B34,38,39,40,41
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