タフネススマートフォンで定評のある京セラからアウトドアなどハードなシーンでの利用をメインフィールドとする「TORQUE」シリーズの5G版となる「TORQUE 5G」を3月26日に「au限定」機種として発売すると発表しました。
5Gのような最新技術はハードなシーンでの利用が前提となるタフネススマホとの相性はいいとは思えないですが、早くもタフネススマホが5G商戦に登場するわけですから「TORQUE」シリーズなどでタフネススマホの経験が豊富とはいえ京セラの自信を感じさせますね。
見た目からいかにもアウトドアスマートフォンといった男前な風貌で、タフネススマートフォンの指標値としては定番となるアメリカ国防総省の調達基準となる耐久試験規格「MIL-STD-810H」を満たしています。
この「MIL-STD-810H」規格を満たしているスマートフォンは「TORQUE」シリーズ以外にも存在しますが、京セラのこだわりがすさまじいのは独自の落下試験などの耐久試験をシリーズ最多となる28項目も実施し、すべてクリアしているところです。
落下、衝撃、振動、耐荷重などの試験項目だけだとなるほどとは思ってもピンとこない方も多いのではないでしょうか。
そんなユーザーの感想を見越してか、「TORQUE 5G」のホームページに独自試験の内容を具体的に紹介してくれていますが、この内容がかなりえぐい試験になっています。
以下に記載されていた独自試験内容を列挙しますが、「サンドペーパーを敷いた鋼板に高さ2mから落下させる」など、この試験をクリアした「TORQUE 5G」は最強のスマートフォンなのでは?と思わずにはいられません。
- 落下面にサンドペーパーを敷いた鋼板に高さ約2.0mから製品を26方向で落下させる試験
- 高さ約1.0mから500回連続落下させる試験
- 約100gの鋼球を1mの高さからディスプレイ面(中央)に落下させる試験
- シャワーの温度程度のお湯(43℃以下)を端末にかける試験
- 日本沿岸部を想定した海水で、水深約2.0mに約60分間沈める試験
- 高温動作環境60℃で連続3時間の動作試験、高温保管環境70℃で連続4時間の高温耐久試験
- 30~70℃まで変化させる高温耐久試験
- ボディ全体に約100kgfの面荷重を均等にかける荷重試験
- 消毒用として市販されているイソプロピルアルコール、エタノール、次亜塩素酸ナトリウムを少量含ませた柔らかい布での拭き取り試験を実施
- 泡ハンドソープ・泡ボディソープでの手洗い・すすぎの洗浄サイクル試験
タフネスぶりは理解できたけど、アウトドアでスマートフォンを利用する場合、水にぬれた手や手袋をしていて操作に困るシーンもあるのでは?と思った方もいるでしょう。
そんな方への朗報として、すべての状態に対する操作を保証するものではありませんが、
画面や手が濡れていてもタッチパネルの操作を可能とする「ウェットタッチ」や、
グローブ着用のままタッチパネルを操作可能とする「グローブタッチ」
というアウトドアでの利用を前提としたスマートフォンならではの機能が搭載されています。
でも、ごつくて重たいのは普段使いには厳しいかなぁと思う方もいるでしょう。
たしかに女性には男前すぎるデザインで重さも「248g」とヘビー級となっています。
しかし、これだけの耐久試験に耐えるスマートフォンですから、ケースに入れて保護する必要はないとも言えます。
iPhoneなど普通のスマートフォンをしっかり保護しようとハードケースに入れた場合はスマートフォン自体の重さに丈夫なハードケースの重さが加わり、248gでは済まない可能性が高いでしょう。
それでいて耐久度はケースに入れていない「TORQUE 5G」に及ばないでしょうからこんなとんでもない耐久度を248gに収めていること自体も驚くべきことと言えます。
タフネスぶりはこれぐらいにしてスマートフォンとしての性能も見てみましょう。
ディスプレイは5.5インチのフルHD+解像度となっており、6インチ超の大画面ディスプレイを好む方には少し小さく感じるでしょう。
またディスプレイを保護するためのしっかりした外装に包まれているため、ハイエンドモデルではやりのベゼルレスデザインとは真逆のデザインとなっています。
SoCは「Snapdragon 765」、メモリは6GB、ストレージは128GBとしっかりした容量を確保しているため、ミドルハイクラスとして長く利用できる性能になっています。
バッテリー容量は4000mAhとしっかりした容量ですが、5000mAh超などの大容量バッテリーとはなっていません。
しかし、この「TORQUE 5G」のバッテリーは最近のモデルでは少なくなっている「取り外し可能な」バッテリーになっていることが特筆すべき点と言えます。
というのも、予備バッテリーを持っていれば、充電を待つことなくすぐにフル充電状態に復帰できるため、アウトドアスマホとしてはよく考えられた取捨選択と言えるでしょう。
別売りアクセサリとなりますが、予備バッテリーを単体で充電するためのバッテリー充電器の販売も行われるようです。
カメラ機能は2400万画素のメインカメラと1600万画素の超広角カメラのデュアルカメラ構成となっています。
ハイエンドモデルのトリプルカメラやクアッドカメラの構成を見慣れた方には物足りないと感じる方もいるでしょうが、レンズ数だけで判断するのは早計と言えます。
デュアルカメラながら撮影モードへの工夫でかなり魅力的なカメラ機能に仕上がっています。
基本的なところでは、暗いシーンでも明るい写真を撮影できる「ナイトモード」や、景色を映しく残す「パノラマモード」、人物撮影に適した背景をぼかして人物にフォーカスをあてる「ポートレートモード」を搭載しています。
そして工夫が光る撮影モードとして、メインカメラとインカメラを同時に利用し、メインカメラで撮影した画像にインカメラの画像をかさねてひとつの写真や動画として撮影する「マルチカメラ」機能により景色と自分を同時に撮影することができます。
また、日時や速度、高度、天気、ルート地図などの撮影時の情報を写真や動画に重ねて撮影する「Action Overlay」といったアウトドアの中でカメラを楽しむためのユニークな撮影機能を搭載しています。
また限定モデルとして、アウトドアブランドの「Coleman」とコラボした「TORQUE 5G Coleman LIMITED」も数量限定で販売するとのことです。
「Coleman」120周年記念アイテムのテーマーカラーをベースにしたというボディデザインは元々男前な「TORQUE 5G」のデザインをさらに格好いいものに仕上げてくれています。
キャンプなどのアウトドアを趣味とする人はもちろん、インドア派の方にもかなり魅力的な機種に仕上がっているため、auユーザーの方やauへの乗り換えを検討している方は購入を検討してみてはどうでしょうか。
価格 | 88,885円 (かえトクプログラム適用で実質負担53,245円) (分割支払い2,315円×23回+35,640円) |
OS | Android11 |
発売日 | 2021年3月26日 |
サイズ | 縦:167mm 横:75mm 厚さ:14.8mm(最厚部20.3mm) |
重さ | 248g |
ディスプレイ | 5.5インチIPS液晶 2160×1080ピクセル(FHD+) |
メインカメラ | デュアルカメラ 2400万画素(標準) 1600万画素(超広角) |
フロントカメラ | シングルカメラ 800万画素 |
CPU | Snapdragon 765 |
メモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
外部ストレージ | microSDカード(1TBまで対応) |
バッテリー | 4000mAh(取り外し可能) |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.2 |
生体認証 | 指紋認証・顔認証 |
防水防塵 | 防水(IPX5/IPX8)・防塵(IP6X) 耐衝撃(MIL-STD-810H Method 516.8:Shock-Procedure IV) |
接続端子 | USB type-C |
カラーバリエーション | イエロー レッド ブラック カモフラレッド(Coleman限定モデル) |
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