2020年3月26日、HUAWEIはオンラインで行われた発表会でP40、P40 Pro、P40 Pro+の3製品からなるP40シリーズを発表しました。Mateシリーズと並ぶHUAWEIのフラグシップシリーズであり、今回のモデルでもカメラ機能に力が入れられています。
今回は、P40 Proの海外版を輸入したのでレビューしていきたいと思います。
目次
HUAWEI P40 Proを3行でまとめると
- 四辺すべてをエッジさせた90Hzディスプレイを搭載
- RYYB方式の50MPカメラを含む4眼構成
- マルチタスク性能やAI機能が強化されたEMUI10.1を搭載
HUAWEI P40 Proのスペック
HUAWEI P40 Proのパッケージと付属品
外箱はP30 Proのものからほぼ変わらない白地に金の文字というデザインです。ただし、下に印字されていたLeicaのロゴが中央に移動し、「EXPLORE IT ON AppGallery」というバッジが新たに印刷されています。同梱されていた付属品は以下の通りです。
- イヤホン
- 充電アダプター
- 充電ケーブル
- 保護ケース
- 保護フィルム(貼り付け済み)
- SIMピン
- クイックスタートガイド
- 保証書
今回購入したのはシンガポールや香港などで販売されているモデルだったため、充電アダプターの形状は日本では使えないBF型となっています。
Mate30Proで付属していたケースはプラスチック素材でしたが、P40シリーズでは柔らかいTPU素材のものになっています。
HUAWEI P40 Proのデザイン・外観をチェック
まずは背面です。今回購入したSilver flostでは、マットな仕上げの高級感あるデザインになっています。光の当たり方によって色や光沢感が変化して見え、HUAWEIのロゴもやや浮き上がって見えます。指紋も付きにくく好印象です。底面です。SIMカードスロット、充電端子、スピーカーが配置されています。
右側面です。電源キーと音量キーがあります。
上面です。マイクとIRブラスター(赤外線センサー)があります。
左側面には何も配置されていません。
前面です。
左上には大きなピル型パンチホールカメラが配置されています。左が深度センサー、右がメインのレンズです。
ベゼルは非常に細く、表示範囲は非常に広くなっています。
ディスプレイはQuad-Curve Overflow Displayと名付けられた4辺にエッジのかかったデザインです。ただしエッジはそれほど強くなく、表示や操作にはほぼ影響のない範囲だと思います。
その他ディスプレイの性能としては、2640×1200ドット、90Hz駆動の6.58インチOLEDパネルとなっています。
SIMスロットを取り出したところです。両面に差し込むタイプになっており、裏面(SIM2)はNMカードとの排他仕様です。
電源をON!
初期設定の項目は以下の通りです。- 言語選択
- 地域選択
- 利用規約
- SIMカード挿入
- WiFi接続
- 端末保護
- 拡張サービスとユーザー体験の向上
- ソフトウェアを最新に保持
- データのインポート
- ナビゲーションジェスチャー
- AppGalleryのおすすめアプリのインストール
OSとUIの追加点や新機能
OSはAndroid10ベースのEMUI10.1で、EMUI10からはUIの改善や機能の追加などの変更点があります。新機能をいくつか紹介します。
MeeTime
Wi-Fiまたはモバイルデータ通信で音声通話やテレビ電話ができる機能です。マルチスクリーンコラボレーション
スマホの画面をPCやタブレット上に表示して操作でき、ファイルの転送やクリップボード共有などに使えます。Hey Celia
HUAWEI独自のAIアシスタントです。現時点では英語、スペイン語、フランス語、中国語に対応しています。マルチウィンドウ
マルチウィンドウ機能が強化され、これまで以上にスムーズに画面分割を使用することができるようになりました。また、フローティングウィンドウも利用でき、画面端からスライドすることで呼び出せます。画像は、スマートリモコン、Googleマップを分割で起動した状態でファイルアプリをフローティングウィンドウで表示しています。
そのほか、ギャラリーアプリでの画像の同期機能、セキュリティ機能の強化、画面下のスワイプによるアプリ切り替えジェスチャーなども追加されています。
HUAWEI P40 Proのベンチマークスコア
AnTuTu V8
総合スコアは「501,089」
CPUスコアは「154,074」
GPUスコアは「176,791」
冷却などはせず、パフォーマンスモードに設定した状態で測定しました。十分なスコアが出ていると思います。わずかですがMate30Proよりも向上しているようです。
Geekbench5
シングルコアは「755」
マルチコアは「2,922」
HUAWEI P40 Proのカメラ性能をチェック
ソフトウェア面では、Golden Snapという機能が追加され、ガラスなどの映り込みを低減したり、明るさを自動で補正したりできるようになりました。
以下は作例です。不要不急の試し撮りのための外出を自粛したため枚数は控えめです。
(次回、カメラに特化したレビュー記事を公開する予定です。)
Googleサービスをインストール
もはや説明は不要だと思いますが、P40シリーズはアメリカからの禁輸措置の発動後に発売された端末のためGoogle製のアプリがインストールされていません。ただし、インストールする方法が残されていますので、試してみました。この記事を参考にMate30ProやP40ProにGMSをインストールする場合、動作を保証できませんので自己責任で行ってください。
今回試した方法は以前紹介したものとほぼ同じ内容で、こちらの動画で解説されているものです。また、Chat Partnerを使った方法は機能しなくなりましたのでご注意ください。
インストール
まずはこちらとこちらからファイルをダウンロードします。
ダウンロードが完了したらパスワード「gatal123」または「gatal1234」を入力して展開します。
展開されたファイルをUSBメモリなどに移動して、P40Proに接続します。
「設定→システムと更新→バックアップと復元」からHUAWEI Backupを起動すると以下の画面のようになるので、いずれかを選択して復元を開始します。
ファイルアプリなどを開き、先ほど解凍したうちの「Google Installation」フォルダを開き、(1)から(6)までのアプリを順にインストールします。
ここまで完了すると設定画面にGoogleの項目が表示されます。タップしてログインします。
以下の画像のようなエラー通知が出ますが、通知設定を開いて「Google Play 開発者サービスの利用」の通知をオフにすれば表示されなくなります。
プッシュ通知も正常に動作するようです。
HUAWEIが整備を進めているHMSを搭載してはいますが、現状ではGMSをインストールしての使用が主になると思いますので、購入後に以上の手順を踏まなければならないのは大きなネックになるでしょう。
まとめ
ディスプレイや、バッテリー容量、充電速度、ソフトウェア、もちろんカメラ性能も強化されており、Googleサービスがプリインストールされていない点を除けばまったく隙のないモデルです。Mate30Proと比較すると着実に進化していると思います。Mate30Proはウォーターフォールディスプレイや円形のカメラ配置など、「クセのある端末」という印象でしたが、P40Proはそのような点がなく、フラットで完成度の高い出来だと感じます。
Mate30Proが日本市場に投入されているように、P40Pro、もしくはP40が日本国内で発売される可能性も大いにありますので、期待しておきたいところです。
販売サイト
販売サイト | 価格 |
AliExpress | 約119,600円 |
Banggood | 約120,000円 |