5G時代の新しい「スタンダードモデル」スマートフォンとしてSHARPが発表した「AQUOS sense6」のSIMフリーモデルの発売が発表されました。
「AQUOS sense6」は事業者の取り扱いでは、docomo・auの2事業者が販売を行っていますが、価格設定に小さくない差があったり、同じモデルでも対応周波数やeSIMへの対応有無にも差異があるなど疑問を呼んでいました。
SHARPはSIMフリーモデルの販売にも力を入れているメーカーであり、「AQUOS sense6」のSIMフリーモデルが発表された際にdocomo・auとの差異はどういう形で吸収するのか、どちらかに合わせられるのかという疑問に対する答え合わせが思っていたより早くやってきたと言えます。
発表されたSIMフリーモデルのスペックや取り扱い事業者の発表価格を見る限りでは、率直に言ってdocomo・auよりSIMフリーモデルの方がお買い得に見えます。
まず、docomo・auの販売価格を確認してみましょう。
docomoは一括購入価格は「57,024円」少し割高な価格設定となっています。
分割払いを選択し、「いつでもカエドキプログラム」の適用を受けて2年後に端末を返却すると、24回目の17,160円が支払い不要となり、実質価格は「39,864円」となります。
次にauの場合ですが、一括価格は「40,470円」となりdocomoと比べるとかなりお買い得感のある価格設定となっています。
分割払いで「スマホトクするプログラム」の適用を受けて2年後に端末を返却すると、24回目の8,040円の支払いが不要となり、実質価格は「32,430円」となります。
auの場合は元の価格がお買い得感のある価格であり、24回目の支払額が大きな金額でもないことを考えると端末返却によって支払い免除を受けるメリットはあまりなさそうに感じます。
docomo・auの取り扱いモデルは、メモリが4GBでストレージが64GBとなっていますが、SIMフリーモデルの場合、ここから違いが出てきてしまいます。
docomo・auと同じメモリ4GB、ストレージ64GBモデルの販売も行いますが、販売開始は12月中旬以降と少し先なりますが、もう1ランク上のメモリ6GB、ストレージ128GBモデルの販売も行われるため、長く使うつもりであればdocomo・auにはないメモリ6GB、ストレージ128GBの上位版の方がおすすめと言えるでしょう。
そして気になる価格ですが、取り扱いを行う格安SIM事業者ごとに変わってくるようですが、docomo・auと同じメモリ4GB、ストレージ64GBモデルで4万円前後となるようです。
この時点でdocomoで購入する意味はほとんどなくなったと言えるでしょう。
そして上位版のメモリ6GB、ストレージ128GBモデルでは4万円台後半になると見られています。
メモリ、ストレージの増量具合と価格上昇具合を考えると上位モデルの方がコストパフォーマンスは間違いなくいいと言えるでしょう。
SHARPからのSIMフリーモデル販売の発表を受けて、さっそく格安SIM事業者にも取り扱いを発表する事業者が出てきています。
mineoでは、メモリ4GB、ストレージ64GBモデルを「42,240円」で販売すると発表しています。
メモリ6GB、ストレージ128GBモデルの価格設定は販売開始予定が12月中旬以降となることから現時点では発表されていません。
またgoo Simsellerでは、スマホセット商品として、メモリ4GB、ストレージ64GBモデルを通常価格「31,460円」で販売すると発表しています。
また発売記念として販売開始日に発売記念特価での取り扱いも予定していると発表しています。
12月中旬以降に発売予定のメモリ6GB、ストレージ128GBの上位モデルは発売記念特価の設定は用意されないようですが、通常価格で「34,347円」で販売すると発表しています。
ここまでお得な価格設定にされてしまうと、auもSIMフリーモデルに太刀打ちできない状態と言えるでしょう。
さらに、対応周波数やeSIMの対応有無の答え合わせとしても、SIMフリーモデルはdocomoが対応していないeSIMにも対応するととも、国内利用では実質的な影響はほとんどありませんが、docomo・auよりも対応周波数が多くなっています。
サポートする周波数が多く、eSIMにも対応するとなると、楽天モバイルとdocomo・auとの組み合わせも無理なくできるため、「AQUOS sense6」を購入するならdocomo・auではなく、SIMフリーモデルの方が間違いなくお得と言えそうです。
そうはいっても故障・紛失時の保証が心配という方に安心のSHARPのSIMフリー「AQUOSスマートフォン」専用の「モバイル補償パック」にもSIMフリーモデルの「AQUOS sense6」が加わっています。
月額料金は385円となっているため、本体価格の安さを考えると悩ましいところですが、万が一の安心用に補償プランを考えるのであれば、「AQUOS sense6」の場合はSIMフリーモデルで全く問題ないと言えるでしょう。
価格、周波数やeSIMの対応状況、メモリ・ストレージのスペック、そして保証とどの部分を切り取っても「AQUOS sense6」はSIMフリーモデルが最もお得になるとはなかなか興味深い結果となりました。
同一モデルで事業者ごとに対応周波数の差異をつける意味はもはやないと思いますが、いつまで続けるのでしょうね。