2020年に発表されたスマートフォンでは、リフレッシュレートの高いディスプレイが多く、フラグシップやミドルレンジの端末でも90Hzのリフレッシュレートを採用するようになってきました。
一部のフラグシップモデルでは120Hzや144Hzに対応したものもまでもあります。
そんな中、次期Samsung Galaxy Note 20シリーズは、新しいディスプレイを搭載すると噂されています。
ディスプレイサプライチェーンのコンサルタント創設者でCEOであるRoss Young氏によると、Galaxy Note 20シリーズでは、Apple Watch Series 4や、Series 5で搭載されている「LTPO」と呼ばれるディスプレイ技術が採用されているようです。
これにより、従来のOLED(有機EL)ディスプレイよりもバッテリーが長持ちするとしています。
LTPOとは「Low Temperature Polycrystalline Oxide」(低温多結晶酸化物)の略称であり、ディスプレイ内の配線に使われている素材のことです。
LTPOは従来使われてきた素材であるLTPS「Low Temperature Polycrystalline Silicone」(低温多結晶シリコン)よりも安定性が高く、常に60Hzなどの高いリフレッシュレートを維持しなければ表示が安定しなかったLTPSに対して、1Hzなどの低いリフレッシュレートも表示が可能です。
実際、Apple Watch Series 5のディスプレイにはLTPOが採用されており、低リフレッシュレートで長時間の常時点灯ができるようになっています。
また、このLTPOは待機時(使用されていない時)の外に漏れだす電流も少なく、リフレッシュレートも下げることができるため、端末の省電力化が期待できます。
一方で、LTPOを採用したディスプレイの生産には追加の設備投資が必要となり、結果として製品のコストがLTPSと比べると高くなってしまうようです。
Ross Young氏によると、Galaxy Note 20は6.42インチのディスプレイを採用するとしています。Galaxy Note 10では6.3インチだったため、0.12インチほどサイズが大きくなるよう。
当初、120Hzのリフレッシュレートには対応すると発言していましたが、後に60Hzのリフレッシュレートのみに対応すると訂正
(コストの削減と上位モデルとの差別化の狙いがあると思われます。)
また、Galaxy Note 20+では6.87インチのディスプレイを採用するとしており、こちらも前モデルのGalaxy Note 10+より若干(0.07インチ)大きくなるとされています。
こちらのモデルでは120Hzのリフレッシュレートに対応するそうです。
さらに、今回のNote 20シリーズではUltraモデルは発売されないと発言しています。
しかし、改めて5月14日午後9時頃に、Ross Young氏のTwitterを確認するとGalaxy Note 20シリーズに関する投稿は全て消されていました。
また、有名リーカーのMax Weinbach氏やIce Univerce氏も彼の削除した発言を引用する形で「Samsungは今年後半にキラーディスプレイを予定している!」と言及。
2020年2月に発表されたGalaxy S20シリーズでは全て120Hzのディスプレイを搭載していたため、Note 20シリーズでは120Hz対応端末が1モデルのみであることが少し残念です。
しかし、リフレッシュレートを自動調整するスマートフォンは今だ登場しておらず、それに近い設定をiQOO Neo 3が搭載していますが、変更できるのは60Hz、90Hz、120Hz、144Hzの4段階のみであり、自動調節には対応していません。
仮にGalaxy Note 20+にLTPOが採用されれば、今までの高リフレッシュレートを採用したどの端末よりも、ゲームの快適性や電池持ちが良くなることでしょう。
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