GalaxyシリーズのSoCには、自社のExynosまたはQualcomm社のSnapdragonが搭載されており、Galaxy S20の場合、インドなどでは「Exynos 990」、アメリカや日本では「Snapdragon 865」が搭載されています。
そして、Samsungの本社がある韓国でも「Snapdragon 865」が採用されています。これを受けて、「Samsungは、Exynos 990の性能がSnapdragon 865に劣っていると間接的に認めた。」と揶揄されていました。
これに対し、Samsungは声明で以下のように述べています。
「Galaxy S20は、国や地域に応じてExynos 990またはSnapdragon 865のいずれかで出荷されます。ExynosとSnapdragonの両SoCは、スマートフォンのライフサイクル全体に渡って最適なパフォーマンスを提供するために、厳密かつ厳正にテストされています。」
Samsungは、両方のSoCに対して同様のテストを行ない一貫したパフォーマンスを保証していると述べていますが、実際パフォーマンスの違いは明白です。
Snapdragon版は購入することのできない地域に住んでいるSamsungファンの不満は大きく、先日開催された株主総会でも株主が同社の取締役に対して同様の指摘を行っています。
実際のところ、SamsungがExynos部門に巨額の投資を行っているため、引くに引けなくなっているのかも知れません。
Exynosの完全非搭載は、SoC部門の事実上の撤退を意味し、これまでの投資額を考えると経営責任すら問われ兼ねません。
(2010年からの10年間で約2兆円以上の投資。さらに今後10年間で約12兆円の追加投資を行ない、SoCの受託生産工場を設立する方針を固めています。)
さらなる巨額投資が予定されているため撤退は考えにくいですが、ExynosがSnapdragonの性能を追い越す日は来るのでしょうか。
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