既報の通り、Samsungの次期フラグシップSoC「Exynos 2200」にはAMD社のRDNA2アーキテクチャに基づいたGPUが搭載されることが発表されています。
そして、今回新たにExynos 2200がレイトレーシング技術に対応することをSamsungは明らかにしました。
Samsung Exynosは公式Weiboにて、「レイトレーシング技術がExynos GPUを介してスマートフォンにも搭載できるようになり、スマホゲームの体験をより高いレベルに引き上げようとしています。」と投稿しました。
レイトレーシングとは、簡単に言うと「光や影を現実世界と同じように表現する」機能のことです。
キャラクター(プレイヤー)が動き回るゲームでは、その動作に応じてリアルタイムで光と影の位置・明るさなどを処理・描画する必要がありますが、その演算処理は非常に高度なものとなります。
これを可能としたのが、NVIDIAのRTXシリーズから対応した「リアルタイムレイトレーシング」という技術です。
今まではハイスペックなグラフィックボードを搭載するデスクトップPC向けの機能でしたが、Samsungはこの技術をスマートフォンに持ち込もうとしているのです。
PCの他、家庭用ゲーム機ではPS5やXbox Series S/Xがレイトレーシングに対応していますが、どちらもAMDのGPUが搭載されています。
また、Samsung及びAMDが明言しているようにExynos 2200はAMDのRDNA2アーキテクチャに基づいたGPUが搭載されます。
スマートフォン向けSoCのGPUで本格的なレイトレーシングが可能になるか否か懐疑的な声もありますが、この「RDNA2」はRadeon 6000シリーズや、PS5、Xbox Series S/XのGPUにも採用されているアーキテクチャであるため、性能は間違いないでしょう。
その一方で、Exynos 2200で採用されるCPUの方がボトルネックになるのではないかと懸念してしまいます。
Exynos 2200はSamsungの次期フラグシップスマートフォン「Galaxy S22」シリーズにて搭載される予定です。
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