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Qualcomm、Snapdragonの製造委託先をSamsungからTSMCへ移行


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Snapdragon 8 Gen 1

韓国メディアThe Elecの報道によると、Qualcommは2月22日、3nmで製造される次期ハイエンドSoCの製造委託先を台湾TSMCに任せる方針に決定したようです。

Qualcommは、これまでSnapdragonの製造委託先を、下記のようにSamsungとTSMCで幾度も切り替えていました。

受託生産先製造プロセス
Snapdragon 8 Gen 1Samsung4nm
Snapdragon 888Samsung5nm
Snapdragon 865TSMC7nm
Snapdragon 855TSMC7nm
Snapdragon 845Samsung10nm
最近では2世代続いてSamsungがSnapdragon 8シリーズの受託生産を担っていますが、QualcommはSamsungの低い歩留まりを懸念していたようです。
Snapdragon 8 Gen 1はSamsungの4nmプロセスで製造されますが、その歩留まりは35%であると伝えられています。これは、Snapdragon 8 Gen 1をSamsungが100個製造しても、実際にメーカーに出荷できるのは35個であることを意味します。

その一方で、TSMCの4nmプロセス製造の歩留まりは70%であり、Samsungの2倍にも及びます。
これに世界的な半導体不足も重なり、より効率的にSnapdragonを製造しようと考えたQualcommは製造委託先をSamsungからTSMCに変更する決定に至ったようです。

つまり、Qualcommの次期ハイエンドSoC Snapdragon 8 Gen 2(仮称)はTSMCの3nmプロセスによって製造される予定です。

また、韓国メディアThe Elecが伝えたところによると、現行のハイエンドSoC Snapdragon 8 Gen 1の製造も一部TSMCに割り振られているようです。
そのため、Samsung製とTSMC製のSnapdragon 8 Gen 1が市場に混在するようになり、同じSoCを搭載しながらもパフォーマンスや電力効率で差が生じるスマートフォンが登場する可能性があります。

以前、iPhone 6Sに搭載されたA9チップはSamsungとTSMCによる分担製造が行われましたが、TSMC製チップの方がSamsung製チップよりもバッテリー駆動時間が長いという検証結果が広まり、騒動になったことがあります。

今回のSnapdragon 8 Gen 1の分担製造も同様の問題が懸念されています。


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