現状、ミドルレンジ最上位SoCは「Snapdragon 780G」ですが、搭載端末は「Mi 11 lite 5G」の1機種のみとなっています。
このSnapdragon 780Gですが供給不足により、同SoCを搭載するスマートフォンがしばらく発表されないことが明らかになりました。
Qualcommは、2021年3月にミドルレンジ最上位SoCとして「Snapdragon 780G」を発表。
Snapdragon 780Gは、Samsungの5nmプロセスで製造され、CPUコアに最大動作周波数が2.4GHzの「Kryo 670」、GPUコアに「Adreno 642」を採用しています。
そして、2021年5月に「Snapdragon 780G」の1段階下位モデルとして「Snapdragon 778G」が発表されました。
Snapdragon 778Gは、TSMCの6nmプロセスで製造され、CPUコアに最大動作周波数2.4GHzの「Kryo 670」、GPUに「Adreno 642L」を採用しています。
それぞれ、発表時期も近く、CPUにKryo 670を搭載する点は同じですが、Snapdragon 780Gはプロセスサイズが小さく電力効率に優れる上に、GPUには「Adreno 642L」の上位グレートに相当する「Adreno 642」が搭載されていおり、ミドルレンジ最上位SoCとして高く評価されています。
しかし、3月に発表された「Snapdragon 780G」ですが、未だに搭載端末は「Mi 11 Lite 5G」の1機種のみとなっています。また、同SoCを搭載する可能性のあるスマートフォンについてのリーク情報もありません。
一方、5月に発表された「Snapdragon 778G」も現時点では「Honor 50」の1機種のみですが、Qualcomm公式プレスリリースより、iQOO、Motorola、OPPO、Realme、Xiaomiなどのメーカーより搭載スマートフォンが登場予定とされています。
なぜ、Snapdragon 780G搭載スマホがリリースされないのか疑問に思っていましたが、その答えが明らかになりました。
著名リーカーの数码闲聊站氏は、「今後Snapdragon 778G搭載スマホが続々と発表されます。しかし、Snapdragon 780G搭載スマホの発表はありません。」と投稿。
その投稿を引用する形で、Xiaomi製品ディレクターの王腾Thomas氏は、「生産能力は十分ではありません。Snapdragon 780Gはもう入手できず在庫切れです。」と回答。
Xiaomi側 自らが、Snapdragon 780Gの供給不足により新たに同SoCを搭載するスマートフォンを発売する予定がないこと、および「Mi 11 Lite 5G」の生産に影響を与えていることを示唆しました。
この状況は、他のメーカーでも同様である可能性が高いです。
現時点で唯一のSnapdragon 780G搭載端末である「Mi 11 Lite 5G」は日本でも発売されていますが、各MVNOにてMNPで約2万円という安さもあり、品切れが続いています。
もしかしたら、しばらくSnapdragon 780G搭載スマートフォンが新たに発表されることはなく、「Mi 11 Lite 5G」がミドルレンジ最上位スマートフォンとして一人勝ちが続くかもしれません。
また、仮にSnapdragon 780Gが完全な在庫切れにより、「Mi 11 lite 5G」の追加生産がなくなった場合、同端末にプレミアがつくかもしれません。
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