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【事業者ごとになぜ違う?】「AQUOS sense6」と「AQUOS zero6」の対応周波数が後から追加


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SHARPの「AQUOS 」スマートフォンシリーズ新モデル2機種、スタンダードクラスAQUOS sense6とミドルハイクラスAQUOS zero6について少し前になりますが、不可解なニュースが報じられていました。

大元のソースとなるシャープ広報のプレスリリース資料を見つけることはできませんでしたが、ケータイWatchが「シャープ広報が明らかにした」として「AQUOS sense6」と「AQUOS zero6」について「対応周波数の追加対応」が行われたことが報じられています。

この2モデルは「AQUOS sense6」docomoとauが取り扱うことになっており、「AQUOS zero6」au・softbank・楽天モバイルの3社が取り扱うことになっています。
「AQUOS zero6」については「10月8日」付で既に発売開始されている機種となっています。

事業者ごとに同じモデルでも対応周波数が異なる

「AQUOS zero6」ハイエンドに迫る性能を持ちながら非常に軽量であること、その軽さで5G通信「ミリ波」にも対応すると発表されており、注目の機種という印象でした。
しかし、実際の事業者ごとの発表を見ていくと、au向けでは「ミリ波」に対応しておらず、4G通信でもsoftbank版とは対応有無に差異があり、同じ機種でなぜ対応が分かれるのか不可解さを感じていた方もいるでしょう。
実際、発表時にメディア関係者からの質問にも挙がっていましたが、すっきりする回答はかえって来ず、周波数は事業者とメーカーのどちらが周波数を決めるのか?と近頃話題にもなっています。

この周波数の対応有無については、スマートフォンに対する「SIMロック」が掛かっていなくても、事業者の乗り換え時に利用中の機種をそのまま使おうとする場合に「乗り換え先の周波数に対応していない」場合は「エリア内のはずなのに使えない」という問題が発生する可能性があり、第2の「SIMロック問題」になる可能性があると注目を集めつつあります。

周波数に対する問題点整理も

「SIMロック」という分かりやすいロックが掛かっているわけではなく、スマートフォンの端末側の周波数対応状況と事業者の周波数対応状況しっかり確認しないと分からない情報のため、ある意味では「SIMロック」よりよほど質の悪い制限と言えるでしょう。

そんな問題をはらんでいたり、同じ機種で対応周波数が異なるのは何故?と疑問に感じる「AQUOS zero6」ですが、さらに不可解さを増したのが、事業者ごとの取り扱い発表以降に「AQUOS zero6」と「AQUOS sense6」「対応周波数が追加された」ことです。
au向けの「AQUOS sense6」はまだ対応周波数の発表がされていない状態ですが、docomo向けについては発表済みの状況から追加となっています。
さらに驚きなのが「AQUOS zero6」で既に発売開始後の状況で対応周波数が増えることになっています。

docomo向け「AQUOS sense6」に対応周波数が追加

「AQUOS zero6」の魅力の1つであった「ミリ波」対応についてはauは非対応のままですが、4G通信についてはau・softbankで差異がなくなったことが報じられており、実際に各事業者ごとのスペック詳細を見ても報じられている通りの対応周波数が記載されています。

au向け「AQUOS zero6」、ミリ波は非対応のままだが4Gの対応周波数が追加
softbank向け「AQUOS zero6」の対応周波数
楽天モバイル向け「AQUOS zero6」の対応周波数

スマートフォンはソフトウェア更新によって発売後であっても様々なアップデートを受けることができるようになっており、対応周波数が増えることもユーザー目線から言うとメリットが増える内容となります。
ただ、ソフトウェア更新で対応周波数を増やすことができたということは、ハードウェア的にはau版とsoftbank版で差異はないと考えることができます。

同じ機種なんだからハードウェア的に差異がないのは当たり前といえば当たり前です。
ですが、今度はなぜ周波数の対応状況を事業者ごとに変えるのか?という疑問が再燃することになります。

前述の周波数を決めるのは事業者とメーカーのどちら側になるのかという議論の中で、iPhoneは全事業者の周波数をカバーし、単一モデルで各事業者に提供を行っていることを例にあがることがあります。
しかし、iPhoneは販売数量が見込めることもあり、アップル側が非常に強い主導権を持っていること、基本的に単一モデルの開発を行っていることからAndroidスマートフォンメーカーに同じ事例を当てはめることはできず、提供先事業者に必要のない周波数への対応を行うとコストが問題になるという理由が返ってくることが多いようです。

しかし、事業者ごとに対応を分けることの方が個々の対応コストや製品試験コストにつながるように感じます。
また、au用に製造したモデルに在庫があるけど、softbank版の在庫がわずかになった場合など在庫管理や生産計画上のメリットも少なくないように感じます。
ましてシャープをはじめとしてメーカー自身がSIMフリーモデルの発売も珍しい事例ではなくなってきており、SIMフリーモデルで全事業者の周波数に対応するのであれば分けることの意味は一体なんなのか?という疑問が出てくるのは当然でしょう。

今回のニュースをきっかけにあとから周波数の対応を増やせるのは何故という話と、途中でも触れた対応周波数を決めるのは事業者とメーカーのどちら側なのかという疑問に再びつながるのではないでしょうか。

もちろん事業者・メーカーのどちらかが一方的に決めるものではなく、協議があるのは当然としても事業者側の対応要望を受けて、メーカーとして対応できるかどうか決定するという意味ではメーカー側が主導権を持つのは本来の姿で提供先の事業者ごとに対応周波数が分かれるのは違うと感じますが、あなたはどう思いますか。

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