シャープが「9月28日(火)10時」に「スマートフォンAQUOS公式サイト」、YouTube上の「SHARP AQUOS Mobileチャンネル」にて新製品発表会を開催し、世界最軽量の5Gスマートフォン「AQUOS zero6」を発表しました。
「AQUOS zero」シリーズはハイエンドモデルが大画面・重量化していく中、性能と重さどちらにも妥協せず、「ハイエンド・大画面だけど軽くて扱いやすい」をコンセプトに開発されたモデルです。
先々代モデル「AQUOS zero2」ではディスプレイサイズが「6.4インチ」、SoCに「Snapdragon855」というハイエンドSoCを採用しているにも関わらず重さはわずか「141g」という驚異的な軽さを実現して驚かせてくれました。
先代モデルの「AQUOS zero5G basic」では5G対応を優先したためか、「AQUOS zero」の名を冠するのに軽さはそれほどでもないモデルとなってしまいましたが、今回発表された「AQUOS zero6」 では超軽量モデルとしてのコンセプトが復活し、「5G対応機種で世界最軽量」と自信を持って宣言できるモデルに仕上がっています。
ただ、ここでも先代モデルの影響が見え隠れしているのか、元々の「性能と軽さに妥協しない」というコンセプトから「十分な性能を持ちながら軽さも両立させる」というコンセプトに少しニュアンスに変更が加わり、ミドルハイエンドクラスに位置付けが変わっているように見えます。
それがもっともよく表れているのが採用しているSoCで、「AQUOS zero2」では「Snapdragon 855」と当時のハイエンドSoCが採用されていましたが、「AQUOS zero5G basic」では「Snapdragon765G」とミドルハイエンドとなり、今回発表された「AQUOS zero6」でも「Snapdragon750G 5G」と同じ路線になっています。
「Snapdragon750G 5G」の性能が低いわけではなく、十分な性能をもっているSoCですが、初代「AQUOS zero」や2台目「AQUOS zero2」のユーザーの方は、「大画面で性能のいいスマートフォンが超軽量」というコンセプトで見れば、コンセプトは維持されていますが、「ハイエンド」相当ではない点は意識しておいた方がいいかもしれません。
性能上は「ミドルハイエンド」相当となる「AQUOS zero6」ですが、5Gへの対応ではハイエンドモデルでも非対応モデルが少なくない「ミリ波」にAQUOSシリーズとして初めて対応しています。
また、7.9mmという超薄型サイズの中に4,010mAhとしっかりしたバッテリー容量を確保し、トリプルカメラの搭載や、初代・2台目の「AQUOS zero」シリーズが軽さを実現するために対応できなかったmicroSDカードスロットを搭載するなど、全方向への対応を実現しながら重さが2代目の「AQUOS zero2」からわずか「5g」しか増えていない驚異の「146g」という超軽量ぶりを実現しています。
超軽量モデルをあきらめていた先代「AQUOS zero5G basic」と比較すると対応範囲を増やしているのに「36g」も軽量化できているというのですから驚きの進化と言えます。
同時に発表された「AQUOS sense6」と同様にフラグシップモデル「AQUOS R6」の技術も取り込み、ディスプレイはシャープが誇るIGZO技術を有機ELディスプレイに持ち込んだ「IGZO OLEDディスプレイ」を搭載、カメラは「1インチセンサー」と比べると不利になってしまいますが、トリプルカメラに「AQUOS R6」のカメラ技術を反映して開発した新しい画質エンジン「ProPix3」を搭載し、カメラに弱いイメージの「AQUOS」シリーズという汚名の返上を実現しようという意気込みが見えます。
全方位的に機能の積み込みや改善を実現した「AQUOS zero6」ですが、ハイエンドよりのモデルとして見たときに少し残念に感じるのが、薄さと軽さ、バッテリー容量とのバランスから「ワイヤレス充電機能」に関しては見送られてしまいました。
フラグシップモデル「AQUOS R6」でも見送られた「ワイヤレス充電機能」ですが、一度体験すると非常に便利な機能であること、ハイエンドクラスでは標準搭載し、モデルによってはワイヤレスイヤホンなどの周辺機器への「リバース充電機能」を持つものもあることを考えると残念に感じます。
とはいえ、日常使いとしては「必要十分」な高い性能を持ちながら「146g」という驚異的な軽さを持つ「AQUOS zero6」は非常に魅力的なモデルと言えるでしょう。
同時に発表された「AQUOS sense6」はdocomoとauから発売されますが、「AQUOS zero6」はauとsoftbankの2社から発売されると発表されています。
docomoからの発売がない点は、docomoユーザーの方にとっては非常に残念な話ですが、「AQUOS zero」シリーズもSIMフリー機種としての発売されているシリーズですから、docomoユーザーの方はSIMフリーでの発売を待つことになるでしょうね。
最後に先代モデル「AQUOS zero5G basic」、同等の軽さを実現している先々代モデル「AQUOS zero2」との比較を参考情報として載せておきますので購入を検討する際の参考材料としてください。
モデル名 | AQUOS zero6 | AQUOS zero5G basic | AQUOS zero2 |
サイズ | 縦:158mm 横:73mm 厚さ:7.9mm 重さ:146g | 縦:161mm 横:75mm 厚さ:9mm 重さ:182g | 縦:158mm 横:74mm 厚さ:8.8mm 重さ:141g |
OS | Android11 | Android10 | Android10 |
ディスプレイ | 6.4インチ IGZO OLEDディスプレイ FHD+(2440×1080ピクセル) | 6.4インチ 有機ELディスプレイ FHD+(2340×1080ピクセル) | 6.4インチ 有機ELディスプレイ FHD+(2340×1080ピクセル) |
メインカメラ | トリプルカメラ ProPix3搭載 4800万画素(標準) 800万画素(広角) 800万画素(望遠) | トリプルカメラ ProPix2搭載 4800万画素(標準) 1310万画素(超広角) 800万画素(望遠) | デュアルカメラ ProPix2搭載 1220万画素(標準) 2010万画素(広角) |
フロントカメラ | シングルカメラ 1260万画素 | シングルカメラ 1630万画素 | シングルカメラ 800万画素 |
SoC | Snapdragon 750G 5G | Snapdragon 765G 5G | Snapdragon855 |
メモリ | 8GB | 8GB | 8GB |
ストレージ | 128GB | 128GB | 256GB |
外部ストレージ | microSDXCカード 最大容量1TB | microSDXCカード 最大容量1TB | 非対応 |
バッテリー | 4,010mAh | 4,050mAh | 3,130mAh |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac |
防水防塵対応 | IP68 | IP68 | IP68 |
5G対応 | Sub-6・ミリ波対応 | Sub-6対応 | 非対応 |
カラー | ブラック ホワイト パープル | ブラック ホワイト | アストロブラック |