
「ファブレット」というキーワードをご存じでしょうか。
最近あまり聞かれなくなったキーワードですが、Androidスマートフォンが発展時期に差し掛かった2012年・2013年ごろに呼ばれ始めた言葉で、大画面・高性能に舵を切った一部のスマートフォンを指すキーワードでした。 最近、聞かれなくなったのは、なくなってしまったのではなく、特別な呼び方を必要としないぐらい一般的になってきたからと考えるのがしっくり来る気がしますが、人によっては少し懐かしかったり、今でも現役として呼んでいる方もいたりする「ファブレット」とはなにか、令和に入ったスマートフォンの「ファブレット」はどういう立ち位置になるのか、おすすめ機種はなにがあるのかを考えてみたいと思います。
目次
ファブレットを3行でまとめると、、、
- かつてはスマホ以上、タブレット未満というニッチ市場向けのカテゴリだった
- スマホの高性能化、大画面化により一般的になり特別なカテゴリではなくなった
- 大画面・高性能というハイエンド向けと再定義することができる
ファブレットとは

元々からあるキーワードではなく、2つの単語から合成された造語です。
スマートフォンと呼ぶには大きすぎる。
しかし、タブレットと呼ぶには画面サイズが小さすぎる。
という具合に「スマホ以上、タブレット未満」のスマートフォンを、「Phone」の「Ph」と「Tablet」をあわせて「Phablet」と呼んだことから始まったとされています。 この「スマホ以上」「タブレット未満」のサイズはどのサイズを指しているかというと、最近あまり聞かれなくなった理由ともつながるのですが、明確な定義はなく、この言葉が生まれた当時のスマートフォン、ミニタブレットを基準にサイズがあてはめられていました。 今も変わりませんが、ミニタブレットが8インチ相当となるため、8インチよりは小さな画面であること。
そして、スマホ以上については2019年現在とは指針が大きく変わってしまいますが、当時のスマートフォンのメインサイズが3.5インチから4インチであったため、5.5インチ以上であれば「スマートフォン」と呼ぶには大きすぎるとされ、「5.5インチから7インチ」の幅がファブレットを指していました。 2019年の現状に当てはめると5インチクラスは、むしろコンパクトスマホの領域となるため、5.5インチでスマホ以上と言われてもしっくり来ないことから、あまり聞かれなくなったという事情もあります。
ファブレットの先駆者「Galaxy Note」

Galaxy Noteとならぶファブレットの代表機種「Xperia Z Ultra」

「Xperia Z」シリーズの大画面版として「Ultra」の名前を冠した機種で、6.4インチの大画面を備え、2013年の発売当時のキャッチコピーは「世界で最も薄いフルHDスマートフォン」、「片手におさまる 大画面 世界最薄、防水対応 約6.4インチフルHDタブレット」とタブレット扱いされるようなこともありました。 ただ画面が大きいだけでなく、「Xperia Z」と共通のオムニバランスデザインを採用していること、防水防塵にもしっかり対応した優秀な機種になっていました。
GalaxyNoteシリーズと違って、SONYから「Xperia Z Ultra」の後継機種は開発されず、「Xperia Z Ultra」ユーザーは長く後継機種を待ち望みながら使用し続ける状況となり、故障や経年劣化により使い続けることができなくなったユーザーは機種名の「Z Ultra」をもじった「ズルトラ難民」などとも呼ばれることもありました。
かつてファブレット扱いであった5.5インチ~6インチの現在
ファブレットのターゲットゾーンは5.5インチから7インチの幅とされていましたが、先ほども触れたようにもはや5インチクラスはコンパクトスマートフォンの領域であり、5.5インチから6インチはファブレットと呼ぶことはない画面サイズということができるでしょう。画面サイズは大きくてもファブレットとは異なるフォルダブルスマホ

ファブレットを再定義するとすれば6.3または6.5インチ以上が妥当か

6インチ未満は除くとして、6インチクラスがどのあたりで線引きをするかが悩ましいところです。
1つの指標値としては、iPhoneの最新機種であるiPhone11シリーズの中で、スタンダードモデルととらえることができる無印のiPhone11のディスプレイサイズまではファブレットではないと捉えれるのではないでしょうか。
とすると、6.1インチまではスマートフォンとなりますが、6.1と6.2にどの程度の差があるのか?と言われるとそのあたりも疑問符が付くため、6.3インチあたりからがファブレットと考えるのが妥当と言えそうです。
さらに、6.5インチ以上になるともう文句なしにファブレットとなるでしょう。 あとは、フォルダブルスマホと違って、1枚板であること、可能であればペン入力にも対応すること
といったあたりもファブレットらしさの条件と考えてもいいでしょう。 そういう意味でも後述のおすすめ機種でも取り上げますが、初代ファブレットを体現したGalaxyNoteシリーズの最新機種「Galaxy Note10+」がファブレットを代表する機種と言うことができるでしょう。
かつてのファブレットのターゲットゾーン「6.0インチ以上6.5インチ未満」のおすすめ機種
さて、ファブレットの意味、過去・現在を確認したところで、おすすめ機種についても触れていきたいと思います。まずは、今ではファブレットと呼ぶには一般的になりつつある6.0インチから6.5インチの大画面スマホ・ファブレットのおすすめ機種から紹介していきます。
Pixel 4 XL

この「XL」という表現、iPhoneの「Plus」や「MAX」という表現を付けてベースモデルとスペックは同じだけど、画面サイズをより大きくする場合に使われる手法で、iPhoneが「iPhone 6」と「iPhone 6Plus」を発表したのが最初になっています。
当時Galaxy Noteが大画面で人気を集めいたこともあり、そういったファブレットに対抗する意味もあったのでしょう。 Pixel 4 XLの「XL」にファブレットへの対抗という意味を持たせるのであれば、Pixel 4 XLはファブレットということができるでしょう。
そんなPixel4 XLはPixel4とスペックは同じですが、Pixel4の5.7インチより大きな6.3インチディスプレイを搭載しており、使い勝手はPixel4と同等のままより大きなディスプレイでコンテンツを楽しむことができるようになっています。
HUAWEI P30 Pro

国内ではdocomoの独占取り扱いとなっており、P30 Proを使いたい場合はdocomoユーザーになる必要があります。
トリプルカメラに深度測定用の4つ目のカメラを備えた超ハイエンドのカメラスマホとなっています。
画面サイズが6.47インチと非常に大きなディスプレイを搭載しており、Leicaとの協業によって磨かれたレンズ、高性能CPU「Kirin980」によるAIカメラによって撮影された写真を楽しむことができるでしょう。 スマホというには非常に大きなディスプレイを搭載しているだけでなく、カメラ、CPU、メモリとどの要素を見ても十分長く使える魅力ある機種に仕上がっています。
AQUOS zero2

その2代目にあたるのが「AQUOS zero2」です。
2019年12月時点では未発売で、2020年1月に発売予定の機種であり、141gという非常に軽い機種になっているのに6.4インチの大画面を実現している非常に魅力的な機種になっています。 国内メーカーであることと、これだけ魅力ある機種に仕上がっているため、docomo・au・ソフトバンクの大手3社からそれぞれ発売予定となっています。
iPhone 11

ファブレットに対抗する機種にはPlusやMAXという大画面モデルであることを示す印をつけていたアップルのiPhoneシリーズの中でも標準モデルとなる無印の「iPhone」をファブレットとして紹介するのは抵抗がありますが、ディスプレイサイズが6.1インチとなっているため、取り上げておきます。
このことからもファブレットの指標値は6.5インチ未満は外す方がわかりやすいでしょうね。 さて、iPhone11ですが、基本性能はどのiPhone11シリーズも共通しているため、6.1インチディスプレイを搭載した標準モデルの位置付けとなる「iPhone 11」も文句なしにおすすめ機種となります。
カメラこそデュアルカメラとなっているため、ProやProMAXのトリプルカメラには及びませんが、iPhone11シリーズの高性能CPU「A13 Bionic」は2019年時点のスマホ市場の中でナンバー1の性能を持っているといっても過言ではないでしょう。
高性能かつ持ちやすさと大画面ディスプレイのバランスが非常にいいおすすめ機種と言えます。
今もファブレットのターゲットゾーンとなる「6.5インチ以上」のおすすめ機種
ファブレットのおすすめ機種紹介としてはこちらが本命とも言えますが、6.5インチ以上のスマートフォンと呼ぶには大きすぎるディスプレイを搭載した「ファブレット」のおすすめ機種を紹介します。Galaxy Note10+

歴代のGalaxy Noteシリーズのディスプレイも大きなディスプレイでしたが、今回の「Galaxy Note10+」は6.8インチと際立って大きなディスプレイを搭載しています。 さすがにそれだけ大きなディスプレイを搭載するとサイズ感も犠牲になりそうなところですが、ほぼベゼルレスといえるほどギリギリまでディスプレイを広げた結果、もちろん片手で収まるサイズではありませんが、採用したディスプレイサイズのわりに大きすぎる本体サイズになっていないというのはGalaxy Note開発チームの頑張りと評価されるべきでしょう。 Galaxy Noteの特徴であるSペンもすっかりおなじみですが、ただペン入力ができるだけでなく、ペンの中にカメラ撮影時のリモートシャッター機能を搭載するなど、ますます便利になるGalaxy Noteは非常に魅力的なおすすめ機種と言えます。
HUAWEI Mate20 X

Galaxy Noteのように本体に収納できるようになっていないのは残念ですが、ペン入力にも対応したファブレットとして十分魅力ある機種になっています。 ディスプレイが大きいだけでなく、ベースがHUAWEI Mate20シリーズであるため、性能面も文句なしの高性能機種であるため、国内でも取り扱ってもらいたい機種の1つと言えます。
HUAWEI Mate 30

前モデルのHUAWEI Mate 20から性能アップするだけでなく、5Gにも対応するため、日本でも5Gが始まったときに発売されると人気が出る機種になりそうです。
HUAWEI Mate20 Xのようにペン入力には対応しませんが、ディスプレイサイズも6.62インチと大画面モデルになっているため、こちらも発売されることを心待ちにしている機種の1つと言えます。
Xperia 1

6.5インチの大画面ディスプレイと最新のSnapdragon855というCPUを搭載したXperiaシリーズのフラグシップモデルとなっています。 また、しばらくの間迷走を続け、売り上げそのものが低迷していたXperiaシリーズの再出発を示す「Xperia 1」というモデル名も名前負けしない性能となっており、ここ2,3年のXperiaシリーズの低迷を見て、Xperiaシリーズから離れていた方にもおすすめしたい機種と言えます。
まとめ:ファブレットは買いか否か

要は普通のスマートフォンより大きなディスプレイを搭載した機種のことでしょ?と言われてしまうと身も蓋もありませんが、大画面ディスプレイを快適に動かそうと思えば、メモリやバッテリー性能にも妥協することができず、結果としてディスプレイの見た目だけでなく、トータルの性能も高い魅力的な機種になることが多いのもファブレットの特徴です。 機種本体のサイズ感が大きくなってしまうため、コンパクト最優先と考える方や、片手で操作を完結したい方にはおすすめしにくい場合もあるなど、万人向けかと言われると少し違う面もあります。
しかし、それでも非常に魅力的な要素が多く、今後もますます機能面の発展も期待できるファブレットは購入を検討するに値するといえるでしょう。