ASUSは7月5日(現地時間)、同社ゲーミングスマートフォンの新型モデル「ROG Phone 6」および「ROG Phone 6 Pro」をグローバル市場にて正式発表しました。
目次
ROG Phone 6 / 6 Proのスペック
Snapdragon 8+ Gen 1を搭載
ROG Phone 6は、Qualcommの最新ハイエンドSoC「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載。前世代 Snapdragon 8 Gen 1と比較すると、CPUおよびGPUの性能が10%向上、電力効率は30%改善されており、同社公表のAntutuスコアは約111万点を記録しています。
3段階の冷却システム
冷却については、15分、30分、1時間以上の時間に応じて3段階の冷却システムが用意されています。まず、15分の短時間では窒化ホウ素のサーマルシートで熱を発散。30分のミドルタイムではベイパーチャンバー(30%大型化)とグラファイトシート(85%大型化)で広範囲を冷却し、CPU温度を約10℃下げることができます。
同社の測定によると、ROG Phone 6で原神(60Hz)で30分間プレイした場合、平均59.4 FPS、背面パネルの最高温度は44.2℃だったとのこと。
そして、1時間以上の長時間では外付けの冷却クーラー「AeroActive Cooler 6」を使用(※別売り)
ROG Phone 6の電力を使いファンとペルチェ素子で冷却し、背面温度を最大で25℃下げることが可能としています。
また、「AeroActive Cooler 6」は左右に2つずつ、計4つの物理ボタンが備えられています。
なんと、「AeroActive Cooler 6」を付けて原神(60Hz)を1時間プレイした場合、平均59.7 FPSで背面パネルの最高温度は37.2℃とのこと。
他のフラグシップ機よりも約10 FPS高く、温度は10℃程度低くなっています。
また、フレームレートも他のフラグシップ機と比較して非常に安定しています。
165Hz駆動、高速応答速度のディスプレイ
画面は、6.78インチのサムスン製AMOLEDディスプレイを搭載し、リフレッシュレートは最大165Hz、タッチサンプリングレートは最大720Hzに対応します。画面サイズは前モデル「ROG Phone 5」と同じですが、リフレッシュレートは144Hz→165Hz、タッチサンプリングレートは300Hz→720Hzにまで向上しています。
なお、リフレッシュレートはプレイするゲームに応じて60/90/120/144/165Hzの5段階で切り替えることが可能です。
また、画面タップから位置の検出までの遅延を表す、タッチ・レイテンシーは他の高リフレッシュレート対応スマホよりも高速な数値となっています。
120Hzでは29ms、そして165Hzでは世界最速の23msを誇ります。
ボタン操作 + ジェスチャー操作
横持ち時の上部側面には超音波式ボタン「AirTrigger」を引き続き搭載。これに加え、押したときと離したときで別の操作を割り当てられる「Press and Lift」、押している間ジャイロ操作を有効にする「Gyroscope Aiming」などの9つの新しいジェスチャー操作に対応します。
6,000mAh + 65W 急速充電
バッテリーは、3,000mAh ✕ 2 のデュアルセル方式で6,000mAhを備え、65Wの急速充電に対応。横持ちに充電ケーブルが邪魔にならないように筐体下部に加えて側面にもUSB Type-Cポートが搭載されています。
さらに、充電中のゲームプレイでできるだけ発熱を抑えるために、バッテリーを充電するのではなく電力をSoCに直接給電するバイパス充電に対応。
なお、USB Type-CポートはHDMI出力にも対応しています。
IMX 766採用のトリプルカメラ
ROG Phone 6のリアカメラは、5,000万画素 メイン(IMX 766)、1300万画素 超広角、500万画素 マクロのトリプルカメラを搭載。インカメラは1200万画素を搭載します。ハイエンド機としては、控えめなカメラ構成およびイメージセンサーですが、ゲーミングスマートフォンですので仕方ないでしょう。
一応、前モデルはメインカメラにIMX 686が採用されていため、ややカメラ性能も向上しています。
IPX4の防滴
そして、ゲーミングスマートフォンとして初なるIPX4相当の防滴に対応します。冷却のために通気口が空いてたり、ポートが多かったりと、ゲーミングスマホで耐水性を確保するのは困難でしたが、ROG Phone 6にてついに実現されました。
ただし、”防水”ではないので注意が必要です。
オーディオも強化
オーディオ面は、横持ち時に左右対称に配置されたデュアルスピーカーと3.5mmイヤホンジャックを備えます。また、超レイテンシでロスレスな音声伝送を実現する「Snapdragon Sound」や、スウェーデンのDiracとのコラボレーションにより空間音響技術の「Dirac Virtuo」に対応します。
本体に搭載される振動用モーターも強化されており、より没入感の高いゲーム体験を味合うことができます。
さらに、家庭用ゲーム機のコントローラーのように使える「ROG KUNAI 3 GAMEPAD」も用意(※別売り)
無印とProで大きなスペック差異はなし
ROG Phone 6シリーズは無印とProの2モデルがラインナップされますが、一般的なスマートフォンのようにスペックに大きな差異は設けられていません。違いとしては、メモリ・ストレージ構成と後述する背面の小型カラーディスプレイの搭載有無になります。
ROG Phone 6 Pro は背面に小型ディスプレイを搭載
上位モデルに相当する「ROG Phone 6 Pro」では背面パネルにディスプレイを搭載します。小型ディスプレイには、着信や充電など6種類の表示や60種類以上のアニメーションを表示することができます。
カラーはROG Phone 6がホワイトとブラックの2色、ROG Phone 6 Proがホワイトの1色を用意。
ROG Phone 6 / 6 Proの筐体サイズは173.0 × 77.0 × 9.9 mm、重さ239g。OSはAndroid 12 (ROG UI)を搭載します。
ROG Phone 6 / 6 Proの価格
ROG Phone 6- 12GB+256GB:999ユーロ(約139,000円)
- 16GB+512GB:1,149ユーロ(約160,000円)
- 18GB+512GB:1,299ユーロ(約181,000円)