突然ですが、スマートフォン業界の2020年におけるキーワード。それは何でしょうか?
それはもちろん、5Gです。
アメリカ、中国、オーストラリア、スペインなどでは、今年3月時点ですでに5Gの商用利用を開始。日本でも先日、大都市の一部で5Gのサービスが始まりました。4Gよりも大幅に高速な通信速度によって、さらなる快適が私たちにもたらされます。
しかしここで立ちはだかるのが、利用までにかかる価格の高さです。
5Gを利用する場合、月額の通信料金が増加することに加えて、スマートフォンも5G対応端末に買い換える必要があります。その5G対応スマートフォンも、ラインナップは現在、フラッグシップ(ハイエンド)スマートフォンが中心で、購入には10万以上の金額を必要とします。
この高価格が、5Gの普及の足枷になっています。
そこで注目なのが、XiaomiやRedmiの5G対応スマートフォン。
昨年12月に発表されたRedmi K30は、5Gに対応しながらも価格はわずか1999元(約3万円)。ミドルレンジながらも必要十分なスペックを備えています。中国市場での販売のみですが、中国の5G普及を担っているに違いありません。
グローバルではXiaomiがMi MIX 3 5Gを昨年5月という早い段階に発表しています。こちらは発売当初はなかなかの高価格でしたが、値下げが進み現在では3万5千円程度で入手できます。
どちらも低価格で5Gを利用できるため、人気があります。5Gのような新技術を急速に普及させるには、やはり低価格化が一番の鍵ですね。
今回情報が伝えられたスマートフォンも、5G対応の低価格端末のようです。
先日、中国のTENAAのサイトに、端末番号M2004J7ACのXiaomi製端末が掲載されました。端末名は判明していませんが、その特徴から名前はRedmi Note 10 5Gではないか?という声が多く出ています。Redmi Noteシリーズならば、かなりの低価格が期待できます。
TENAAに掲載された写真を確認する限り、見た目はnote9シリーズに酷似しているようです。記載されていることから、このスマートフォンは5G対応、そして名称不明の2.6GHzオクタコアのプロセッサーを搭載するとのこと。
このクロックスピードの情報から、ある程度はSoCの名前も予想が可能です。
2.6GHzであることから、少なくともSnapdragon700番台やDimensity800(2.0GHz)シリーズではないことがわかります。
2.6と言う数字は、Dimensity1000シリーズや未発表のDimensity 820のクロックスピードに合致しており、これらのSoCである可能性が高いです。
MediaTek社のDimensity 820は現在未発表で、5/18に発表されるとみられています。もしこれがRedmi Note 10 5Gに搭載されるとしたら、端末の発表も近いのではないでしょうか?
これ以外に判明している情報も、以下に示します。
- 端末名: (おそらく)Redmi Note 10 5G
- 価格: 不明
- サイズ: 164.15 x 75.75 x 8.99mm(206g)
- ディスプレイ: 6.57インチOLED(20:9)
- 解像度: FHD+(2400×1080)(おそらく60Hz)
- SoC: 不明(Dimensity 820か?)
- RAM/ROM: 4 or 6GB/64GB、8GB/128 or 256GB
- リアカメラ: 3眼カメラ(メインは48MP)
- フロントカメラ: 16MP
- バッテリー: 4420mAh(22.5W有線充電対応)
- カラー: 不明
- 5G対応(MIUI11)
- 水滴ノッチ、USB Type C端子、画面内指紋認証対応、MicroSDカード対応(2TBまで)、IRブラスター搭載、イヤホンジャックあり
まず目立つのは、OLEDの採用。廉価版の扱いであるRedmi Noteシリーズでは、主にコストカットのために液晶が採用されていました。今回の有機EL搭載により、より綺麗な映像体験が期待できます。
また、Note 9は背面での指紋認証だったのに対して、この端末は画面内の指紋認証に対応しています。背面の指紋認証がなくなったことで、背面はよりスッキリした印象になりました。
スペックダウンしているのは、カメラの数です。4眼だったカメラが3眼になっています。無くなったのが深度センサーならまだ影響は小さそうですが、超広角カメラの廃止であれば、衝撃はかなりのものです。
そのほかには、Note 8シリーズのような水滴型ノッチの再採用が特徴的です。
Redmiは先月末に3種類のRedmi Note 9シリーズを発表したばかり。今回の新型端末のリークは少々早すぎる気がします。なぜRedmiはこんなにも、後継機の開発を急いでいるのでしょうか?
おそらくそれには、Redmi Note 8シリーズが大いに関係しているでしょう。
Redmi Note8は今年の第1四半期(Q1)で大ヒットを記録し、3000万台が売れました。
これに味をしめたRedmiは、Noteシリーズ初の5G対応端末を世に出すことで、Note8に続いた大ヒットを狙っているのではないでしょうか?
いずれにせよ、Redmiシリーズには今後も目が離せません。
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