Xiaomiのサブブランド Redmiは2月16日にゲーミングスマートフォン「Redmi K50 Gaming」を正式発表しました。一方で、同製品に対するステルスマーケティングの疑惑が向けられています。
Lenovo中国 スマートフォン事業部のゼネラルマネージャーである、陳金(Chen Jin)氏は、「おもしろい。」との文言とともに、Redmi K50 Gamingに関する同様の文面および画像を投稿するアカウントのスクリーンショットを投稿しました。
直接的な表現は避けたものの、XiaomiによるWeiboでのステルスマーケティングを揶揄する投稿となっています。
筆者が確認したところ、「Redmi K50 Gaming」の発表会終了後に「#红米K50电竞版挑战苹果最强震感(Redmi K50 GamingがAppleの最強振動に挑戦)」とハッシュタグが付いた多くの投稿が行われています。
それら投稿の内容はほぼ同じで、添付されている画像も同様のものとなります。
また、上記投稿のスクリーンショットは全て23時57分に投稿されており、多くのアカウントがオレンジV(verify)の付いた有名人または著名人等のインフルエンサーが取得可能な個人認証アカウントとなっています。
ステルスマーケティングであるという確証はありませんが、同じような投稿が同じ時間に集中しているのは偶然ではないような気がしてしまいます。
欧米ではステルスマーケティングは消費者を欺く行為として違法となっています。日本ではステマそのものを禁止する法律はないものの、内容によっては景品表示法に抵触する可能性があり、モラルに反する悪質な行為とされています。
一方、中国ではステマが蔓延しており、それらを推奨するサービスすらも存在します。
今に始まった問題ではありませんが、Lenovo幹部の投稿は中国スマートフォン業界のステルスマーケティングに一石を投じたかたちとなります。
これは、「Redmi K50 Gaming」がAndroidスマートフォンとして最大のX軸リニアモーター Cyber Engineを搭載し、「iPhone 13」に搭載されるTaptic Engineよりも振動が大きいことを意味しています。
「Redmi K50 Gaming」は他にも魅力的なスペックがあるのにも関わらず、マニアックなバイブレーション性能についての投稿がそれらを差し置いてトレンド上位に上がるのも疑問です。
以前に、Xiaomi CEOの雷軍氏は、今後はハイエンド市場に焦点を当て、Appleと「生と死を賭けた戦い」に挑むと表明し、打倒iPhoneを掲げています。
これは筆者の勝手な推測ですが、XiaomiがAppleより優れていることを中国市場で知らしめるために、スペックで勝っている部分でAppleの名前を出したのかと思ってしまいます。