総務省は1月27日に開催した有識者会議「スイッチング円滑化タスクフォース」にて、SIMロックの原則禁止、キャリアメールのMNPを利用可能にする方針を示しました。
SIMロックは、キャリアで割賦契約した機種代金の分割支払金の不払いを防ぐために設けていると主張されていますが、
それらはあくまでも事業者側の事情に過ぎず、大多数の購入者にとっては、何ら合理的な理由もなく不要な手間や不便が課されるものとする見解を総務省は示しました。
キャリアで購入したスマートフォンは一律SIMロックが課せられており、他キャリアに乗り換えをする際に、SIMロック解除を行う必要があります。(※楽天モバイルはSIMフリー)
これが、料金・サービス内容の差別化による事業者間の競争を阻害しるものとして、SIMロックは原則禁止にするべきとの方針が示されました。
NTTドコモは2020年8月より、一括購入またはクレジットカードによる分割払いの場合、端末購入者の申し出がなくてもSIMロックが解除された端末を渡しています。
一方、KDDIとソフトバンクは同様の条件でも端末購入者の申し出があった場合にのみSIMロックが解除された端末を渡しています。
3キャリアの今後の対応がどう変化するのか、実現に期待です。
また、キャリアメールについても他社に乗り換えた後も継続利用できる仕組みも検討するとしています。
SIMロックの原則禁止、キャリアメールのMNPによりキャリアの乗り換えが簡易化される見込みです。
一方、懸念点も。
元からSIMフリーで販売されているスマートフォンは、基本的にどのキャリアでの利用ができるよう幅広い周波数に対応しています。
しかし、キャリアで販売されているスマートフォンは、自社の周波数には対応し、他キャリアの周波数には対応しないモデルがあります。
例えば、同じ「Galaxy S20」でもau版(SC-51A)とドコモ版(SCG01)では対応する周波数が異なります。
au版のGalaxy S20は(SC-51A)は、ドコモのプラチナバンド19に非対応
逆にドコモ版のGalaxy S20(SCG01)は、auのプラチナバンド18/26に非対応
このようにSIMロックが原則禁止になったとしても、キャリアによって対応する周波数が異なる端末を使用している場合、乗り換えに制限がかかるのも事実です。
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