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「Xperia PRO-I」の「1インチイメージセンサー」の実効サイズに疑念が報告される


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「A new Xperia is coming」という予告から始まったXperia新製品発表会には驚かされました。
事前に公開されていたティザー広告、予告動画から「カメラ機能」を前面に出したモデルになること、次期「Xperia 1」シリーズになるであろう「Xperia 1 IV」を発表するにはまだ早すぎることもあり、「Xperia Pro」に連なる機種になるであろうことは予想していましたが、プロユース向けの「Xperia Pro」の後継としての「Xperia Pro II」などではなく、プロユースに迫るコンシューマーモデル「Xperia PRO-I」という名称、「1インチイメージセンサー」のスマートフォンへの採用という点では驚いた方も多かったのではないでしょうか。

スマートフォンのカメラへの「1インチフルサイズイメージセンサー」搭載はSHARPの「AQUOS R6」に先を越されましたが、カメラ機能をセールスポイントに置いているSONYとしては黙ってみているつもりはないということでしょうか。
「像面位相差AF」を搭載した「1インチイメージセンサー」としては「世界初搭載」を宣言し、「圧倒的な描写力」をアピールしています。

存在感の際立つカメラ機能

また「1インチイメージセンサー」を搭載したものの、引き換えに「シングルカメラ」にとどまった「AQUOS R6」と違って「トリプルカメラ」搭載モデルとすることでライバルに対して圧倒的な優位に立ったと言えるでしょう。
プレミアムコンパクトカメラ「RX100 VII」同じイメージセンサースマートフォンとしてのサイズ感に収めながらトリプルカメラも搭載していると聞くと、物欲がかなり刺激されてしまう方も多いのではないでしょうか。

ここまで作りこむのかと言えるようなシャッターボタン

以前からXperiaシリーズにはカメラ利用時に使用するシャッターボタンが搭載されていましたが、「Xperia PRO-I」では「カメラ専用機」のシャッターボタンの機構を取り込むという力の入れ方を見るとシャッターを切ることが楽しくなると予想され魅力は増すばかりです。

ただ、「Xperia 1 III」との差別化の意味もあるのでしょうが、いくつかの機能が省略されてしまったことは残念です。
「ミリ波」への対応見送りについては通信エリアの整備状況もあってそれほど恩恵を受けるシーンも少ないため、許容範囲でしょうが、ワイヤレス充電まで見送られてしまったのは非常に残念です。
「Xperia 1 III」ではワイヤレスイヤホンへのリバース充電にも対応しているのだから、プレミアムな「コンシューマーモデル」であるからには、ワイヤレス充電の対応は実現してほしかったところです。

価格が「20万円」に届こうという高級機ぶりにも困惑する方が少なくなさそうですが、プレミアムコンパクトカメラと同じイメージセンサーを採用しながら、ハイエンドモデルのスマートフォンであることを考えるとやむを得ないと判断できる範囲ではないでしょうか。

とまぁ、個人的にもかなり物欲を刺激されてしまった興奮が冷めやらない「Xperia PRO-I」ですが、米ブログメディアGSMArenaに掲載されたハンズオンレビューに「Xperia PRO-I」の最大のセールスポイントである「1インチイメージセンサー」に対して気にかかる記述が掲載されています。

その記述によって「Xperia PRO-I」が実現する高画質を否定するものでありませんが、20万円に届く高級機であることもあり、「1インチイメージセンサー」に誤った万能感を持ってしまったり、期待値を上げ過ぎないように購入を検討している方は確認しておく必要があるでしょう。

1インチイメージセンサーの使い方

プレミアムコンパクトカメラ「RX100 VII」と同じ「1インチイメージセンサー」を使用していること自体は事実ですが、スマートフォンのサイズ感に収めるために「RX100 VII」が搭載している2000万画素のイメージセンサー1200万画素に画素数が制限されてしまっています。
本来2000万画素の能力を持っているイメージセンサーを1200万画素分だけ使用するというのは非常に贅沢な使用方法と言えます。

しかし、「1インチイメージセンサー」をすべて使い切るのではなく、その一部分を使用するにとどまっていると言えます。
2000万画素イメージセンサーを1200万画素のイメージセンサーとして使用するということは、搭載しているイメージセンサーの約60%を使用していることになります。
とすると、「1インチイメージセンサー」を使用していることは事実としても、実際に活用されているイメージセンサー領域は「1/1.33インチ」と考えることができます。

このサイズでもハイエンドクラスのカメラに搭載されるイメージセンサーとしては非常に大型ではありますが、他にない「1インチイメージセンサー」とか、プレミアムコンパクトカメラと完全に同等と期待してしまうと思わぬ失望感を感じてしまう可能性があります。

画像処理エンジンなどの描写能力へのカスタマイズ

もちろん「Xperia PRO」の名を冠するモデルとして世に出す以上は画像処理エンジンを始めとしてSONYの技術陣によるカスタマイズは大きく入っていると考えられますが、SHARPが「AQUOS R6」で苦しんでいるようにSONYも初めての「1インチイメージセンサー」搭載モデルで思わぬ苦しみを体験する可能性はあるでしょう。

繰り返しとなりますが、20万円近い高級機であることもあり、「1インチイメージセンサー」というスペックだけに引っ張られることなく、今後発売が近づくにつれて出てくるであろう各種レビュー記事や可能であればSONYストアなどで実際に実機を触ったうえで購入の判断をした方がより値段に見合う満足感が得られるのではないでしょうか。

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