シャープは10月8日、OPPOとグローバルな特許クロスライセンス契約を締結したと発表しました。これは両社の通信技術の特許を含み、それぞれの端末製品の販売をカバーします。
また、2020年以降、世界各地で両社間の訴訟が行われていましたが、当該クロスライセンス契約に基づき訴訟を取り下げるとしています。
シャープは2020年1月より、OPPO JAPAN(現 オウガ・ジャパン)がWi-FiやLTE関連の特許権を侵害しているとしてOPPOへ損害賠償請求訴訟および、「OPPO Find X」など5機種の販売差止を求める特許権侵害差止請求訴訟を行っていました。
これらは、日本市場のOPPO JAPANだけでなくOPPO本社の中国市場を含むOPPOがグローバルで展開している世界各地で訴訟が行われていました。
一方、OPPO側は2021年8月に台湾の知的財産および商事裁判所において、シャープから提訴されていた特許関連の訴訟で勝訴したと発表しています。
同裁判所は「台湾で販売されているOPPOのスマートフォンが、シャープの特許を侵害している事実はない」としてシャープの請求を全て棄却し、訴訟費用についてはシャープが全額負担することを命じる判決を下したとしています。
上記のように、日本だけでなく世界各地でシャープがOPPOを提訴していましたが、今回グローバルな特許クロスライセンス契約が締結されたことにより、世界各地で紛争中だった両者間の訴訟を取り下げるとしています。
シャープ 常務執行役員 研究開発事業本部長の種谷元隆は、「OPPOと今回の契約締結に至ったことは、両社の知的財産権の価値を尊重した結果であります。シャープは多数のリーディングカンパニーに通信規格必須特許のライセンス供与を行っており、今回の契約は、シャープの特許ポートフォリオの価値を改めて証明するものとして、歓迎しています。」と述べています。
また、OPPOの知的財産部シニア・ディレクターであるAdler Feng氏は、「OPPOは、イノベーションの価値を深く信じ、知的財産を非常に尊重しています。両社が世界各地で展開していた特許紛争を友好的に解決した結果に満足しています。今回のクロスライセンス契約は、OPPOの知的財産の強さを改めて示すものです。」と述べています。
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