Samsungは、完全に開くとフルサイズタブレットとなる「3つ折り」のスマートフォンを2021年末に計画している可能性があると、以前報じました。
その続報として、その準備を進めているとみられる「3つ折りタイプ」のフォルダブルスマートフォンへのSペン格納方式についてSamsungが特許を取得したとオランダメディアLetsGoDigitalが報じています。
特許の出願時期は2020年9月で、世界知的所有権機関(WIPO)に対して「電子ペンを含む折りたたみ式電子機器」というタイトルで申請を行われ、2021年4月22日付で申請内容の承認がおこなわれたとのことです。
以前のLetsGoDigitalの記事では、Z型に折りたたむ方式の予想レンダリング画像を公開しており、実現すれば「Galaxy ”Z” Fold」を体現したモデルになるのではとみていましたが、公開されたドキュメントの画像をみるとZ型の折り畳み構造ではなく、左右両サイドからディスプレイを開く形でスマートフォンからタブレットに画面が拡張される構造となるようです。
左右の画面を閉じると背面パネル中央あたりにたたまれた画面側面が当たることになりますが、側面部分のマグネットによってSペンを格納してしまうというのが仕組みの肝となるようです。
格納場所にマグネットで接着されることでSペンへの充電が始まるため、仕組みとしてはAppleがiPad ProのApple pencil(第2世代)で採用している充電方法とよく似た形式と言えるかもしれません。
Sペン側からみると両サイドからホールドされたり、片側だけ折りたたんだ状態の中途半端な状態も発生することになりますが、完全に折りたたんだ状態だと高速充電モード、片側など不完全な状態であれば通常充電モードと、格納状態によって充電モードが切り替わるようです。
マグネットでしっかりホールドしてくれるのだと思いますが、むき出しの状態の格納となるとスマートフォンを落としたり、なにかとぶつかった拍子にSペンが落ちしまわないのかという点が心配ではあります。
外開きタイプのフォルダブルスマートフォンは内開きタイプよりディスプレイの面数が少なく済むため薄型化に有利なのと、利用中のディスプレイをそのまま拡張できるため、操作の連続性という意味でもメリットが大きい方式と言えます。
ただ、折りたたまれる拡張ディスプレイも含めて画面がむき出しになっているため、落下時やぶつかったときなど破損のリスクが高いというデメリットも気になるところです。
また、今回特許が取得されたような両開きタイプとなると、ディスプレイを保護するためのケースを作るのもかなり難しいのではないかと思われます。
新しいSペンの格納方式は非常に面白い仕組みですし、やはりいつでも利用できるようにと考えると本体への格納は実現してほしい部分となるため、製品化が非常に楽しみなところです。
果たしてこの特許に基づいた製品は実際に2021年末に発表されるのでしょうか。
その前に発売されるであろう「Galaxy Z Fold 3」もまだ未発表のため、かなり気の早い話ではありますが、楽しみな情報と言えますね。