Samsungは最新フラグシップ機として「Galaxy S21」「Galaxy S21+」「Galaxy S21 Ultra」の3機種を2021年1月に発表しましたが、それら「Galaxy S21」シリーズは販売不振に陥っているようです。
市場調査会社 CounterpointResearch が公開したデータによると、「Galaxy S21」シリーズは今年1月に発売されてから6ヶ月間で全世界で約1,350万台の販売台数を記録しました。
この記録は前モデル「Galaxy S20」シリーズ、前々モデル「Galaxy S10」シリーズの同じ期間の販売台数と比較して、それぞれ20%、47%低い水準に留まっています。
しかし、発売当初はS21シリーズの売上が好調でSamsungもグローバル市場での売上に期待していたとのこと。
というのも、「Galaxy S21」シリーズは発売から4週間目までの期間で韓国市場にて59万台の販売台数を記録。前モデル「Galaxy S20」シリーズの同じ期間の販売台数と比較して1.5倍以上多く、歴代最も売れた「Galaxy S8」シリーズと同じ売れ行きだったためです。(※Galaxy S8シリーズは4週目までに62万台を販売)
その予想に反し、グローバル市場では惨敗の結果となりました。
S21シリーズの1ヶ月の販売台数は全世界で100万台強に留まっており、1,000万台を突破するのに5ヶ月かかっています。
一方、過去2013年~2018年に発売された「Galaxy S4」から「Galaxy S8」までの製品は発売から1ヶ月以内に1,000万台を突破しています。
結果的に、「Galaxy S21」シリーズは韓国内の複数の経済誌にて”最悪の販売実績”と評されています。
今も販売中であるため最終的な売上台数は確定しませんが、同シリーズで歴代最低の販売台数である初代モデル「Galaxy S」の2,400万台強に並ぶ水準となっています。
メーカーの顔とも言えるフラグシップ機では惨敗したものの、低中価格帯のスマートフォンを含めた全体シェアをどうでしょうか。
市場調査会社Strategy Analyticsが公開した2021年第2四半期(4月~6月)のヨーロッパ スマートフォン市場のデータでは、これまで長年トップを維持していたSamsungをXiaomiが初めて上回る結果となりました。
Xiaomiが1,270万台で前年同期比+67.1%で25.3%の市場シェアを獲得したのに対し、Samsungは1,200万台で前年同期比-7%で市場シェアは24%を獲得しています。
また、Strategy Analyticsによると、2021年第2四半期(4月~6月)において全世界で9,460万台の5G Androidスマートフォンが出荷されました。
その内の、2,430万台がXiaomiによって出荷されており、ランキングはvivo、OPPO、Samsungと続いています。
先述したGalaxy S21シリーズの不調もあり、Samsungは5Gスマートフォン全体の売上でも厳しい状況となっています。
一方、Xiaomiはミドルレンジからハイエンドまで幅広いラインナップを展開する「Mi 11」シリーズに加え、サブブランドのRedmiが中価格帯で5G対応スマートフォンを展開することで5Gスマートフォンのシェアを拡大しています。
2021年第2四半期(4月~6月) の世界のスマートフォン市場(4Gおよび5G含む全体)では、依然としてSamsungが首位を守り続けていますが、XiaomiはAppleを追い越して2位に浮上しています。
SamsungとXiaomiのシェアの差は僅か2ポイント差に過ぎず、第3四半期および第4四半期でSamsungがこのまま5Gスマートフォンのシェアに伸び悩めばXiaomiが首位を戴冠する可能性は大いにあります。(※Samsungは今年、Noteシリーズの発表はありません。)
2021年通年の世界スマートフォン市場で、SamsungあるいはXiaomi、どちらが最後に笑うのか面白くなってきました。
Xiaomiは最新フラグシップ機の「Mi MIX 4」を8月10日に発表、Samsungは最新折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold 3」と「Galaxy Z Flip 3」を8月11日に発表します。
どちらも、両メーカーの最上位機種と言える端末です。高スペック、高価格となるため「Mi 11」シリーズや「Galaxy S21」シリーズのような販売台数を記録することは難しいと思いますが、両メーカーの技術力をアピールするのには、最適です。
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