Qualcommは5月19日(現地時間)、6nmプロセス製造のミドルレンジ上位向けSoC「Snapdragon 778G」を発表しました。
Snapdragon 778GはCPUにKryo 670(最大2.4GHz)、GPUにAdreno 642Lを採用。前世代SoC「Snapdragon 768G」と比較してそれぞれパフォーマンスが40%向上。
また、AIエンジンには「Hexagon 770」を搭載し、AI性能は最大12TOPSで演算能力は前世代比2倍となるようです。
ISP(画像処理プロセッサ)は、トリプルカメラで22MPの画像を同時に処理することが可能。デュアルカメラの場合は最大36MPと22MP、シングルカメラの場合は最大64MP。また、最大4K/30fpsでのビデオ撮影、720p/240fpsでのスローモーション撮影、HDR10+をサポートします。
その他、シェーディングレートを下げてGPU負荷を抑える機能「Variable Rate Shading(VRS / 可変レートシェーディング)」や、最大30%速いタッチ応答速度を提供する「Qualcomm Game QuickTouch」などの一部の「Snapdragon EliteGaming」の機能をサポートします。
ネットワーク面では、5Gモデルに「Snapdragon X53 5G Modem-RF System」を採用し、ミリ波やsub6に対応。5G下り最大速度は3.7Gbps。また、Wi-Fi 6やBluetooth 5.2もサポートします。
Snapdragon 778Gを搭載したスマートフォンは、2021年第2四半期にHonor、iQOO、Motorola、Oppo、Realme、Xiaomiより発売される予定です。
Snapdragon 778Gは、2020年5月に発表された「Snapdragon 768G」の後継となるSoC
一方、2021年3月に発表された「Snapdragon 780G」とほぼ同様のスペックとなっています。
それぞれの違いは、Snapdragon 780GはSamsungの5nmプロセスで製造されているのに対し、Snapdragon 778GはTSMCの6nmプロセスで製造されています。
Snapdragon 768G | Snapdragon 778G | Snapdragon 780G | |
製造プロセス | サムスン7nm EUV | TSMC 6 nm | サムスン5nm |
CPU(プライム) | ・1x Kryo 475(A76)@ 2.8 GHz ・1x Kryo 475(A76)@ 2.4 GHz ・6x Kryo 475(A55)@ 1.8 GHz | ・1x Kryo 670(A78)@ 2.4 GHz ・3x Kryo 670(A78)@ 2.2 GHz ・4x Kryo 670(A55)@ 1.9 GHz | ・1x Kryo 670(A78)@ 2.4 GHz ・3x Kryo 670(A78)@ 2.2 GHz ・4x Kryo 670(A55)@ 1.9 GHz |
GPU | Adreno 620 | Adreno 642L | Adreno 642 |
ディスプレイ | 1080p + @ 120 Hz | 1080p + @ 144 Hz | 1080p + @ 144 Hz |
ISP | 2 | 3 | 3 |
NPU | 5.4 TOPS | 12 TOPS | 12TPOS |
5Gモデム(最大下り速度) | X52、3.7Gbps | X53、3.3Gbps | X53、3.3Gbps |
Wi-Fi | Wi-Fi 6、867 Mbps | Wi-Fi 6E、3.6 Gbps | Wi-Fi 6E、3.6 Gbps |