Realmeは3月3日「Realme Camera Innovation Event 2021」と銘打ったライブストリーミングイベントを開催し、Realme初の「１億画素」超のカメラユニットを搭載したスマートフォンを発表予定であることを明かしました。
発表されたカメラユニットは、Samsung製の「ISOCELL HM2」というイメージセンサーを採用しており、画素数は「108MP」、センサーサイズは「1/1.52インチ」という非常に大きなサイズのカメラセンサーです。
その膨大な画素数から生成することができる解像度は「12000×9000ピクセル」という途方もない解像度となっています。
SONYなど高精細なディスプレイを採用するスマートフォンでも「4K解像度」であり、スマートフォンのディスプレイではこの108MPイメージセンサーの能力を活かしきることはできません。
画面の大きなテレビであればどうでしょうか。徐々にモデル数が増え始めているハイエンドテレビが採用する高精細な解像度である「8K解像度」をも大きく超える解像度というと「12000×9000ピクセル」の途方もなさが少しは伝わるでしょうか。
静止画だけでなく、動画撮影性能も飛びぬけており、最大で4K解像度の120fpsビデオの録画が可能となっています。
画素数が高いだけでなく、複数の画素を疑似的に結合させて画像を生成する「ピクセルビニング」という技術がありますが、このセンサーでは「9-in-1ピクセルビニング」により9つの画素を1つに結合させることで「108MP」を「12MP画像」の生成に使用するという贅沢な使い方までできるセンサーとなっています。
他にも高密度の画素数を活かした機能として、センサー内にて3倍の「ロスレスズーム」を実現しており、画質を劣化させることなくスムーズにズームを行うことが可能としています。
また、ユニークな機能としては、天体写真の「タイムラプスビデオ」を撮影するスターリーモードを備えており、従来であればプロ用のカメラを複数使用し、撮影後にコンピューター編集を行うことで撮影していた映像をスマートフォン単体で実現しているとのことです。
これだけの高性能イメージセンサーとなると使いこなす側のスマートフォン側のハードウェア性能やソフトウェア側にもかなりの性能を要求され、一筋縄でもスマートフォンに搭載することができないように感じます。
しかし、Realmeではこの「108MP」のイメージセンサーを搭載したカメラユニットを「Realme 8 Pro」に採用することをイベントの中で明かしています。
カメラセンサーの特徴を説明するスライドの中にも「Realme 8 Pro」の背面デザインの画像を差し込んでおり、実際に「Realme 8 Pro」を使用したデモムービーを随所に使用し、108MPカメラユニットの能力の高さを示すとともに、スマートフォンへの組み込み状況の完成度の高さも示しています。
イベントの大きな目的としては、Realme初の108MPカメラセンサーを搭載した「Realme 8 Pro」のためのイベントと言えそうですが、あくまで主役は「108MPカメラユニット」であったため、イベント内で「Realme 8 Pro」の発売に向けた発表はありませんでした。
しかし、イベントの内容を報じている印テックメディアの91mobilesでは、3月中には「Realme 8 Pro」が正式に発表されるだろうと報じています。
現時点で実際の発表がいつになるかは不明ですが、デモムービー内で紹介された映像を見る限り、非常に完成度が高く正式発表はそう遠くないと予想されます。
また、realmeは1週間ほど前に2021年のブランド戦略として「デュアルプラットフォームデュアルフラッグシップ戦略」を発表しています。
簡単に言うと、処理性能に振り切ったフラグシップ機とカメラ性能に振り切ったフラグシップ機を展開するというものです。
処理性能の面では「realme GT」が担うのですが、当初はrealmeにカメラフラグシップが作れるのか？という疑問すらありました。
ただ、今回の発表を見る限りカメラ性能においても十分期待できそうです。
欲を言えば、108MPのイメージセンサーに「ISOCELL HM2」ではなく、最新の「ISOCELL HM3」を搭載してほしかったところです。
ちなみに、最近の搭載例を紹介するとISOCELL HM2は「Redmi K40 Pro+」に搭載、ISOCELL HM3は「Galaxy S21 Ultra」に搭載されています。
