携帯電話の歴史を語る上で欠かせない存在が、Motorolaです。
Motorolaはアメリカの企業で、もともとは無線機器などを手がけるメーカーでした。紆余曲折あって今は会社は2つに分割され、携帯電話関連のMotorola MobilityはLenovoの完全な子会社になっています。
現在はあまり知られていませんが、数十年前まで実は、Motorolaは携帯電話において現在のAppleのような立ち位置でした。
世界で始めての商用携帯電話を発売したのはMotorolaです。さらにMotorolaは、世界的大ヒットを記録した折り畳み携帯電話、Razrシリーズを発売した企業でもあります。
そしてMotorolaは昨年末、過去の超人気ブランド名を復活させた折り畳みスマートフォンである、Motorola Razrを発売しました。携帯電話のRazr当時のデザインを思わせる縦折りのスマートフォンで、そのコンパクトさと独創的なデザインで注目を集めました。スペックは控えめですが、個人的には必要十分といった印象です。
ただその新Razrは、やはりMotorola初の折り畳みスマートフォンということもあり、強度に問題があるという批判も多く出ました。
そこでMotorolaはそれを踏まえて、すでに後継機の開発に着手しているようです。
Motorolaの新型の折り畳みスマートフォンは、9月にも発表されるとのこと。
これはLenovo南アフリカのゼネラルマネジャーであるThibault Dousson氏によって伝えられた情報です。
スペックの詳細については触れませんでしたが、 “generation two” foldable phone again(第2世代の折り畳みスマートフォンが来る)と述べており、これがMotorola Razrの後継機であることは間違いないようです。
このMotorola Razrの後継機(以下Razr 2と表記します)が、先代のRazrと同じ縦折り型を採用するのか、それとも今までのRazrとは異なる横折り型を採用するのかは、未だ不透明です。
もし横折り型が採用されるのならば、その名前はMotorola Razrではなく別の名称に生まれ変わるかもしれません。
冒頭でも述べましたが、スマートフォン版の初代Motorola Razrはそのビルドクオリティやスペックの低さ、そして高額なことで多くの批判を浴びました。
そのため、MotorolaはRazrブランドの名誉回復のためにも、次のRazr 2で失敗することはできません。
先代Razrの反省点を踏まえて、Razr 2には大きな修正を加える必要があります。
数字でわかる具体的な点は、価格とSoCです。
初代RazrはミドルレンジSoCであるSnapdragon710を採用しながら、$1,499という価格でした。他社の折り畳みスマートフォンがこれより$400以上も高額であることを考えるとMotoloraは検討したように思えますが、それでも高額であることは否定できません。
Razr 2ではSoCには、他社のフラッグシップスマートフォンと同様にSnapdragon 865を採用するか、もしくは最近発表されたミドルハイSoCであるSnapdragon 768Gを採用するとみられています。
ディスプレイについては、Razrと同様のプラスチック製OLEDパネルを採用するのか、それともSamsungのGalaxy Z flipのようなガラス製パネルを採用するのか 、わかりません。
何にせよ、Razrブランドの名誉回復のためには、高性能で低価格な折り畳みスマートフォンをリリースする必要があるでしょう。
市場に流通する製品が登場した時には大きな話題になった折り畳みスマートフォンですが、値段が異様に高いこともあって、まだその技術は一般には浸透していない印象です。
ここでもしMotorolaが低価格な折り畳みスマートフォンを発売したら、折り畳みが一気に普及し、Razrの復権のも繋がるのですが…
まだまだ折り畳みのディスプレイが高コストな分、それは難しいのでしょうか。
また、近年このRazr 2が日本で発売されるのかどうかも、気になるところです。続報を待ちましょう。
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