今までHUAWEIやOPPO、Samsungなどのスマートフォンメーカ、ベンチマークアプリにおいて実際よりも高いパフォーマンス結果が出るよう不正行為をしていたことがありました。
今回Anandtechのレポートにより、MediaTekが提供するSoCにおいて同様の不正行為が行われていたことが分かりました。
どうやら、より高いベンチマーク結果を可能にするファームウェアが組み込まれており、ベンチマークアプリで動作するようにプログラムされていたことが明らかになっています。
また、近年のMediaTek製SoCを搭載しているスマートフォンを確認したところ、この不正は他の9つの端末でも動作するようになっていたようです。
不正が発覚したMediatek製のSoCを搭載したスマートフォン一覧は以下の通りです。
- Helio P95 / OPPO Reno3 Pro
- Helio P90 / OPPO Reno Z
- Helio P70 / OPPO F15
- Helio P65 / vivo S1
- Helio P60 / OPPO F9 Pro
- Helio G90T / Xiaomi Redmi Note 8 Pro
- Helio G70 / Realme C3
- Helio A22 / iVoomi i2 Lite
- Helio P20 / SONY XA1
声明は以下の通りです。
- 私たちは業界水準に従っており、ベンチマーク結果は適切である
- ただし、特定のアプリケーションでパフォーマンスを向上できるように設計している。(不正ではなく、ユーザーエクスペリエンス向上のために)
- この機能が不要な場合は、スマートフォンメーカー側で無効にすることができる。
- 他のSoCメーカーも同様の行為を行っている。
また、他のSoCメーカーやスマートフォンメーカーにも問題があるような発言とも捉えることもできます。
しかし、今回の場合スマートフォンメーカーが故意にベンチマークブーストを行なったということは考えにくいです。
なぜなら、OPPO Reno3 Proには、中国版(Snapdragon 765G)とグローバル版(Helio P95)が存在し、ベンチマークブーストが発覚したのはHelio P95を搭載したグローバル版のみだからです。(※MediaTek側は、OPPOが地域の市場要件に基づいてパフォーマンスを変えている可能性があると主張。)
昨今では、あまり見かけなくなったベンチマークブーストでしたが新興SoCメーカー MediaTekによる不正発覚。
OPPOだけでなく、XiaomiやSONYなど複数のメーカーが該当のSoCを搭載していただけにMediaTekの信頼が揺らいでいます。
MediaTek側の言い分も分からなくはありません。主要なSoCメーカーやスマートフォンメーカーが共通のガイドラインなどを現在の要件で再定義するべきなのでしょうか。
消費者としてスマートフォンを選ぶ際、ベンチマーク結果が1つの指標となるので厳正な設計を求めたいところです。
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