韓国 LG電子は3月5日、取締役会を開き、スマートフォン事業の生産と販売を終了すると正式に決定しました。
同社は以前より、赤字続きのスマートフォン事業の再編を行うと発表しており、当初は売却または一部売却になるとみられていましたが、売却交渉は難航。
幹部は「売却交渉を行ってきた外国企業は資産査定直前まで行ったが、スマートフォン事業そのものよりもむしろLG電子が保有する特許に関心が高かった。人工知能(AI)、自動走行など将来の産業に備え、モバイル関連特許を継続保有することが利益になると判断した」と説明しています。
結果として、売却ではなく撤退というかたちに。
LGは、最盛期の2013年上半期にはSamsung、Appleと続いて世界シェア3位まで躍進したものの現在の世界シェアは僅か1.9%に留まっています。(2740万台出荷)
さらに、四半期ベースで2015年第2四半期から23期連続の赤字を記録し、累積赤字は5兆ウォン(約4,900億円)以上にも及んでいます
スマートフォン事業の人材はグループ内部で再配置を行い、スマートフォンの技術は家電や自動車部品で活用するとしています。
LGは、世界最大のIT家電ショー「CES 2021」にて巻き取り式スマートフォン「LG Rollable」を披露し、2021年後半にも発表する予定であるしていましたが、”幻の端末”となってしまいました。
なお、既存のLG端末へのサポートやソフトウェアアップデートなどは提供を続けるとしています。
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