HUAWEIは米国による制裁後も中国国内からの需要により、2020年第2四半期における世界のスマートフォン出荷台数でSamsungを抜いて1位に輝きました。
しかし、2020年8月および9月は中国国内での出荷台数が伸び悩み中国国内スマートフォン販売ランキングではTOP5から外れていたことが明らかになりました。
中国大手ECサイトの京東商城(JD.com)は、毎月スマートフォンの月間売上高ランキングを発表しており、中国スマートフォン市場の動向を把握するのに重要なデータとなっています。
JD.comのランキングによると、HUAWEIのフラグシップ機「HUAWEI P40 Pro」は7月で5位、8月で6位、9月で7位と徐々に順位を落とし、この結果が中国国内で議論を引き起こしています。
と言うのも、米国による禁輸措置の影響で中国国内では反米感情が高まっており、Apple製品の購入をボイコットする運動が起きていました。
しかし、蓋を開けてみると8月、9月とAppleのiPhone 11が2ヶ月連続で1位に。
加えて、iPhone 11の8月の販売台数は49万台、9月は下がるどころか倍増の100万台の販売台数を記録しています。
つまり、インターネット上では”iPhone排除、HUAWEI支持”の世論が盛り上がっていますが、実際にはHUAWEI端末ではなくiPhoneを購入しているユーザーがほとんどというものです。
また、皮肉なことに同じ中国企業でもHUAWEI製のスマートフォンよりもXiaomi製のスマートフォンが人気があることも伺えます。
HUAWEIは2021年のスマートフォン予想出荷台数を発表し、5,000万台と予想。
これは2020年の予想出荷台数から74%減少しています。
HUAWEIが世界シェア1位になった2020年第2四半期の出荷台数は5,580万台です。
つまり、2021年の1年間を通して2020年第2四半期に出荷台数以下になると予測していることになります。
2019年度の出荷台数ランキングでは6位のvivoが約1億1300万台、7位のLenovoが約4000万台となっており、このデータを踏まえるとHUAWEIの2021年出荷台数ランキングは世界7位に転落することになります。
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