HUAWEI Mate 40シリーズの発表に伴い、Kirin 9000についての概要が明らかになりました。
Kirin 9000は5nmプロセスで製造され、5Gモデムを統合する世界初かつ唯一のSoCとなります。
(※Apple iPhone 12シリーズ搭載のA14は5nmプロセス製造ですが、5Gモデムは非統合でQualcommの外部モデムを搭載)
CPUは8コアで「Snapdragon 865+」よりも10%高速、 GPUの「Mali-G78」は24コアで、「Snapdragon 865+」より52%高速、AI処理のNPUは「Snapdragon 865+」より2.4倍高速と説明しています。
また、8コアのCPUのうち、最大3.13GHzで実行するCortex-A77コアが1つ、最大2.54GHzのCortex-A77が3つ、最大2.04GHzのCortex-A55が4つの構成となっています。
では、実際のベンチマークスコアはどうなのでしょうか。
テックメディア GSMArenaが公開したHUAWEI Mate 40 Proのベンチマークテストにより、実機でのスコアが明らかになりました。
HUAWEI端末には、「通常モード」の他に最大限のパフォーマンスを発揮できるようにする「パフォーマンスモード」があり、その両方で測定しています。
Antutu V8の測定では、通常モードが「531270」、パフォーマンスモードが「686835」を記録しており、これまでトップだった「Mi 10 Ultra」のスコアを約5万点も上回る結果に。
次に、CPU性能特化のベンチマーク GeekBench 5.1での測定です。
シングルコアでは「1020」と「iPhone 11 Pro Max」には劣るものの、マルチコアでは「3704」とこちらもトップスコアを記録しています。
スマートフォンのカメラ性能を評価するDxOMarkでもHUAWEI Mate 40 Proはリアカメラ、インカメラともに歴代最高スコアを記録しており、カメラ性能と処理性能の両方で「HUAWEI Mate 40 Pro」はNo.1のスマートフォンだと外部機関からも評されています。
Mate 40 Proは、OSにAndroidベースのEMUI 11を搭載していますが、制裁の影響でGoogle Play ストアなどのGoogleモバイルサービスは使用できません。
スペックが魅力的なだけに、非常に残念です。
また、Kirinをこれまで製造してきたTSMCとの取引停止によりKirin 9000およびKirin 9000Eが(制裁解除あるいは緩和されない限り)HUAWEIにとって最後のKirin搭載スマートフォンとなります。
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