HUAWEIは今月始めにベルリンで開催されたIFA 2020の基調講演にて5nmプロセス製造の「Kirin 9000」を発表予定でしたが、米中対立の中で不必要な注意を避けるために無期限で発表を延期しています。
そして、新たに入ってきた情報によると同社はKirin 9000を880万個しか製造できていないとのことです。
9月15日以降、TSMCからの供給は停止しており新たに調達することは愚か、Kirin 9000がHUAWEI最後の独自SoCであると囁かれています。
Kirin 9000は、5Gモデムを統合する世界初の5nmチップセットとなる可能性がありますが、9月15日以前にTSMCより調達した5nmウェアは合計で22,000枚。
ウェアあたり約400個のダイが製造されるため、事実上Kirin 9000の総生産量は880万個が上限となります。
Kirinは、同社の独自SoCでありQualcommやMediaTekなどの代替品で置き換えることは不可能かつ、製造を新たに委託するのは米国商務省のライセンスが必要になります。
逆に、規制対象ではない中国国内の半導体企業は5nmプロセスを製造するための技術力を要していません。
つまり、HUAWEIにとっては頭打ちの状況となっています。
昨年リリースした「HUAWEI Mate 30 Pro」は発売後3ヶ月で1,200万台を出荷しており、「HUAWEI Mate 40 Pro」が圧倒的な供給不足になることは必然と言えるでしょう。
source(1)(2)(3)(4)