Lotus、Volvo、Polestarなどの自動車ブランドを有する中国の自動車メーカー吉利汽車(Geely Automobile)は、中国スマートフォンメーカーのMEIZUを買収する可能性があると伝えられています。
中国メディア 36Kryptonは、持株会社の吉利控股集団はMEIZUの買収に向けてデューデリジェンスを行なっており、2023年にも最初のスマートフォンを発売する予定と伝えています。
吉利控股集団は、2021年9月にスマートフォン事業に参入することを発表し、スマートフォン事業会社「星紀時代科(Xingji Times)」を設立しています。
同事業はハイエンドスマートフォンを手掛け、全世界でサービスを提供予定としています。
星紀時代(Xingji Times)のCEOには王勇(Wang Yong)氏が就任。同氏は過去にZTEの副社長およびASUS中国のゼネラルマネジャーを務めていた人物です。
その他、XiaomiやOPPO等のR&D(研究開発)チームに務める社員のヘッドハンティングを積極的に行なっているようです。
そして、スマートフォン事業の大きな足掛かりとしてMEIZUと買収に関して協議を重ねているようです。
買収金額は取引が完了していなため不明としています。また、36Kryptonが両社に事実関係を尋ねましたが返答はなかったとしています。
MEIZUはピーク時には年間で2000万台以上を出荷していましたが、最近では約100万台に落ち込んでおり、衰退の一途を辿っていました。
しかし、 吉利 (Geely)による買収が実現すれば、状況が好転するかもしれません。
吉利汽車は買収を繰り返し、自動車事業を拡大したメーカー
持株会社の 吉利控股集団は、2010年に米フォード・モーターからスウェーデンの高級乗用車メーカーのボルボ・カーズを約18億ドルで買収して業界を驚かせました。
また、2018年にはメルセデス・ベンツを有するダイムラーの株式9.69%を取得して筆頭株主となっています。
まさに、「爆買い」で勢力を伸ばしてきた 吉利(Geely)が本格的にスマートフォン事業に参入すれば、お得意のM&Aや資金投入で次々に影響力を持ち出すことが想像できます。
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