Appleの「Apple Pencil」はなめらかで自然な手書き機能をiPadに追加する周辺機器で当初は「iPad Pro」専用の周辺機器でしたが、iPadの使い勝手を大きく向上させることから「iPad Air」や無印の「iPad」にも対応範囲を広げてきました。
「Apple Pencil」の手書き機能は非常に魅力的なものですが、iPadのディスプレイと紙のノートでは表面の摩擦強度が異なることから、紙とまったく同じ書き心地をイメージしてしまうと違和感を感じてしまいます。
iPadのフィルムアクセサリの中にはあえて表面をざらつかせることで紙の書き心地に近づけた「ペーパーライクフィルム」という製品もありますが、「Apple Pencil」の書き心地は改善されるものの、ざらつかせたフィルムがディスプレイの光沢を落とし、アンチグレア状態としてしまうため、iPadの大きなディスプレイを活かした映像コンテンツを楽しむ際に不鮮明なノイズとなってしまいます。
「Apple Pencil」を快適に使いたい「iPad Pro」や「iPad Air」ユーザーにとって書き心地とクリアな映像のどちらを優先するかは避けて通れない問題となっていました。
一部に「ペーパーライクフィルム」でありながら光沢も維持したという商品も出ていますが、どっちつかずになってしまったりと上手い解決策が出てこなかったところに、エレコムから「コロンブスのたまご」的な商品となる「ペーパーライクフィルム」を「着脱式」にしてしまった「iPad用着脱式ペーパーライクフィルム」が登場しました。
普段の利用では、「ペーパーライクフィルム」を取り付けていない状態でクリアな映像コンテンツを楽しめるようにしておき、「Apple Pencil」を利用する時だけ着脱できる「ペーパーライクフィルム」を取り付けて、書き心地のいい状態で「Apple Pencil」を利用するという使い方になります。
通常、フィルムアクセサリは一度貼り付けると傷がつくなど古くなって交換するまでははがすことはないアクセサリですが、着脱できるようにすることで必要な時だけ取り付けるという逆転の発想による商品と言えるでしょう。
この商品は2021年1月に発売された商品ですが、新しい発想の商品ということもあり、「着脱」による「フィルム浮き」や「感度の悪さ」が指摘されており、半年も経たずにユーザーレビュをもとにしたスピード改良を行ったものが今回発売されたリニューアル版となります。
改良にフィルムの端の幅を少なくするなど、着脱より浮きによる隙間を大きく減らし、タッチ感度の改善を図っています。
商品コンセプトの肝となる「何度でも着脱できる」ことと貼り付けている間、ずれにくくするためにフィルム端の部分に「ナノサクション」という極小の吸盤がついていて、吸盤部分が真空状態になることで簡単に吸着することと、ずれにくくすることの両立を図っています。
フィルムの種類は「しっかりとした書き心地」の「上質紙タイプ」と「さらさらとした書き心地」の「ケント紙タイプ」の2種類が用意されていて、フィルムを着脱している間、フィルムを保管しておく収納ケースもついています。
少し残念なのが、「Apple Pencil」に対応する「iPad」すべてに対応しているわけではなく、現在のところ、「iPad Pro」と「iPad Air」のみ対応しており、無印「iPad」には対応していません。
価格に優れる無印「iPad」でも「Apple Pencil」が利用可能となることで、「Apple Pencil」の裾野が大きく広がっているのですが、無印「iPad」を使用している方は現在のところ利用することができない商品となっています。
無印「iPad」を利用している「Apple Pencil」ユーザーにとっては書き心地とディスプレイのクリアさ、どちらを優先するかという問題は引き続き残ってしまうことなりますが、「iPad Pro」もしくは「iPad Air」ユーザーで「Apple Pencil」を利用している方、これから利用しようと思っている方は一度試してみてはどうでしょうか。
対応機種は以下の通り。
対応機種:iPad Air10.9インチ(第4世代) 、iPad Pro 11インチ 2020年モデル、iPad Pro 11インチ 2018年モデル
■【TB-A21PLFLNSPL】【TB-A21PLFLNSPLL】
対応機種:iPad Pro 12.9インチ 2020年モデル、iPad Pro 12.9インチ 2018年モデル
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