米ガラス製品メーカーCorning(コーニング)は7月22日(現地時間)、スマートフォンカメラ向けの強化ガラス「Gorilla Glass DX」および「Gorilla Glass DX+」を発表しました。
Corningは「Gorilla Glass(ゴリラガラス)」を製造するメーカーであり、同製品は多くのAndroidスマートフォンやiPhoneのディスプレイガラスに採用されています。
そのCorningが新たに スマートフォンカメラ向けの強化ガラスを発表しました。
従来のスマートフォンのカメラレンズカバーには、より多くの明かりを取り込むために光の透過率を高めつつ、反射を避けるための特殊コーティングが施されていましたが、耐久性の面で弱点がありました。
しかし、Corningが発表した「Gorilla Glass DX」と「Gorilla Glass DX+」は、傷つきにくい耐摩擦性と高い耐久性を持ちながら高度な光学性能を維持できるとしています。
Corningの副社長 兼 ゼネラルマネージャーのJaymin Amin氏は同製品について「高い耐久性を維持しつつ、周囲の光の約98%がガラスレンズを透過して、イメージセンサーまで到達する。」と述べています。
「Gorilla Glass DX」と「Gorilla Glass DX+」 の違いは、耐摩擦性のみであり、光透過率は同様になります。もちろん、 「Gorilla Glass DX+」 の方が高い耐摩擦性となります。
また、同製品を最初に採用するメーカーはSamsungだと明らかにされています。
Samsungは8月11日に、「Galaxy Unpacked」の開催を予定しており、「Galaxy Z Fold 3」や「Galaxy Z Flip 3」を発表すると予想されています。そのため、Samsungの新型折りたたみスマートフォンに 「Gorilla Glass DX」または「Gorilla Glass DX+」 が採用される可能性が濃厚です。
ディスプレイサイズの巨大化と同時にスマートフォンの軽量化および薄型化が主流となったことに加え、センサーサイズの大型化により、カメラの”出っ張り”が当たり前になった昨今。
その”出っ張り”により生じるカメラレンズの保護のために多くのカメラ用のガラスフィルムが販売されていますが、今後は 「Gorilla Glass DX」および「Gorilla Glass DX+」 の登場により必要なくなるかもしれません。
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