スマートフォンと同様にスマートウォッチにも様々なメーカーが参入してきている昨今ですが、その中でもAppleの「Apple Watch」、Samsungの「Galaxy Watch」、Huaweiの「HUAWEI Watch」の3社のモデルは別格の存在感を示しています。
2021年シーズンもAppleは「Apple Watch Series 7」、Samsungは「Galaxy Watch 4」を発売しており、Huaweiも4年ぶりの完全新作となる「HUWAEI Watch 3」を発売しています。
そして、Huaweiはさらに日本国内向けに「HUWAEI Watch GT」シリーズの新作モデルを発売することを11月25日に発表しました。
「HUWAEI Watch GT」シリーズは「HUWAEI Watch GT 2」を2年前に発売後、「HUWAEI Watch GT 2e」「HUWAEI Watch GT 2 Pro」といった派生モデルの展開を行っていましたが、今回は派生モデルではなく、2年ぶりにモデルナンバーをメジャーバージョンアップした「HUWAEI Watch GT 3」の発売を発表しました。
さらに別モデルとしてランナー向けに特化した新モデル「HUWAEI Watch GT Runner」を発売することもあわせて発表されています。
「HUWAEI Watch GT 3」は「12月3日」発売、「HUWAEI Watch GT Runner」は少し遅れて「12月10日」に発売されるため、発表されたものの年内には購入できないのでは?いつ購入できるの?という疑問に対しては年内、もうすぐに購入できるようになるという回答を返せます。
「HUWAEI Watch GT 3」は既に発売されている「HUWAEI Watch 3」に搭載されている要素の多くを組み込んでおり、「健康管理を可視化しよう」をキャッチフレーズに「体表温度測定」や「心拍数」「血中酸素レベル測定」の24時間モニタリング機能を搭載しているそうです。
24時間ヘルスケアモニタリングを行った場合、「HUWAEI Watch 3」ではバッテリー持ちが「3日間」となっていましたが、「HUWAEI Watch GT 3」では「46mm」モデルで「14日間」、少し小ぶりとなっている「42mm」モデルで「7日間」のバッテリー持ちを実現しています。
これだけしっかりした期間のバッテリー持ちを実現しているのであれば、バッテリー節約のために24時間モニタリングは止めておこうなどということは考えず、常時モニタリング機能を「ON」にすることで文字通り「健康管理を可視化」することができます。
「HUWAEI Watch」シリーズはウォッチフェイスの仕上げが美しく、スマートウォッチというより通常タイプの腕時計のように見えることも魅力の1つです。
そして、今回のモデルでは3D曲面加工されたサファイアガラスを使用し、盤面がより美しく見えるように仕上がっています。
しかもサイズがベルト幅が「46mm」でディスプレイサイズが1.43インチの男性ユーザーをメインターゲットとするモデルだけでなく、ベルト幅「42mm」でディスプレイサイズを1.32インチに抑えたコンパクトモデルも用意しているため、女性ユーザーにとっても魅力的なモデルになっていると言えます。
「HUWAEI Watch 3」から継承した機能の1つに「回転式クラウン」による盤面の操作機能があります。
ディスプレイのタッチ操作ではなくリューズ部分をまわすことで操作ができるため、操作性の向上に一役買うとともにクラシックな時計とのデザイン融合の両立もはかられています。
次に目玉機能となっている可視化するという健康管理機能ですが、心拍数モニタリングと血中酸素レベルの測定センサーは 「HUWAEI Watch 3」の「TruSeen4.5」から受光感度にかかわるフォトダイオードセンサーを4個から8個に倍増させ、「TruSeen5.0」にバージョンアップすることでより測定精度が高くなっているとのことです。
対応するワークアウトも100種類以上にのぼり、過去のランニングデータに基づきトレーニング効率を高めることができる「パーソナルAIランニングコーチ」という機能も搭載しています。
ライバルメーカーSamsungの「Galaxy Watch 4」が搭載しているような体組成測定や血圧測定といった目新しい健康管理機能は搭載されていませんが、すべての機能をブラッシュアップしながら普通の時計としての見た目にも融合していってるように見えます。
そしてここまで紹介したように長時間バッテリーや24時間ヘルスケアモニタリング機能、 「HUAWEI Watch 3」に搭載されている機能も取り込んでいると聞くと、「HUAWEI Watch GT 3」が新しいフラグシップモデルになるように見えますが、価格構成や細かなスペックを見る限りフラグシップモデルは 「HUAWEI Watch 3 / 3 Pro」のままのようです。
モデルによって価格差はありますが、「HUAWEI Watch GT 3」が3万円台となっているのに対して、「HUAWEI Watch 3」は4万円台からの価格設定となっており、1万円の価格差が存在しています。
またスペック面でも「HUAWEI Watch 3」がメモリ2GB、ストレージ16GB、WiFiやNFCに対応しているのに対して、「HUAWEI Watch GT 3」はメモリが32MB、ストレージ4GB、WiFiやNFCには非対応と大幅に抑えられたスペックとなっています。
メモリ、ストレージを抑えたことが動作そのものに影響を与える可能性はありますが、「HUAWEI Watch GT 3」はトータルの性能よりバッテリー持ちとワークアウトを含めた健康管理機能を重視したモデルになっているのかもしれません。
現状、スマートウォッチに求められる機能を考えると「HUAWEI Watch 3」より「HUAWEI Watch GT 3」の方が満足度は高いかもしれませんね。
そしてもう1つ、ランナーに特化したモデルとなっている「HUAWEI Watch GT Runner」ですが、基本的な機能は「HUAWEI Watch GT 3」と重なりますが、よりGPSによる位置情報の精度を高めたモデルになっています。
ランニング時に使用することを想定したモデルとなるため、大画面だけど軽量を実現するため、11mmの薄型デザインを採用し、1.43インチのディスプレイで「38.5g(本体のみ)」を実現しています。
同じ46mm幅の「HUAWEI Watch GT 3」が「42.6g(本体のみ)」となっているため、このレベルの軽量化競争はもはや0.1g単位の戦いになっていることがわかります。
「HUAWEI Watch GT 3」には「パーソナルAIランニングコーチ」という機能が新たに搭載されましたが、「HUAWEI Watch GT Runner」では「ランニング能力指数」という独自の指標値を作成し、センサーが計測したランニング実績をもとに「5km」「10km」「ハーフマラソン」「フルマラソン」の成績予測も行ってくれます。
これはマラソン競技を行っているユーザーにとってはうれしい機能ではないでしょうか。
日常的なヘルスケアモニタリングとワークアウト機能をかなり強化した「HUAWAEI Watch GT 3」と「HUAWAEI Watch GT Runner」、どちらもかなり魅力的なスマートウォッチと言えるでしょう。
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