日本国内のスマートフォン市場でもauやsoftbankといった主要事業者向けにも端末供給を行うなど徐々に存在感を強めつつある中国のスマートフォンメーカーXiaomiから手ごろな価格ながら本格的なスマートウォッチ2機種が発表されました。
スマートウォッチというと、「バッテリー持ちが悪い」という印象が非常に強いのではないでしょうか。
また価格と性能についても、1万円程度の安いものは「性能がおもちゃ」で
「しっかりした性能」を持つApple WatchやGalaxy Watchのような機種は、数万円レベルで高価という印象が強いのではないでしょうか。
しかし、今回発表されたXiaomiの「Mi Watch」と「Mi Watch Lite」によってそういった評価は大きく改められるかもしれません。
どちらも本格的なスマートウォッチとしての性能を持っているのに、
「Mi Watch Lite」は税込みで「7,480円」と1万円を切っています。
上位モデルの「Mi Watch」でも税込みで「12,980円」と1万円とちょっとで手に入ってしまいます。
この価格で実現される性能はどうなっているのか発表内容を確認してみましょう。
まず、下位モデルの「Mi Watch Lite」ですが、スクエア型のディスプレイで「Apple Watch」にそっくりという印象です。
1.4インチの大きなカラータッチディスプレイに5気圧防水でプールなどでも安心して使用できます。
心拍センサーやデュアル衛星測位を実現するGPS+GLONASS測位など、複数のスマートセンサーによりランニングやトレッキングなどのワークアウトシーンでもルート記録や消費カロリーなどワークアウトの状態を随時記録してもらえます。
ワークアウトシーン以外にも睡眠モニタリングもしっかり記録できる機能を持っているため、身に着けたまま眠ることで、睡眠データの分析による睡眠習慣の改善に役立つことが期待できます。
日常生活、ワークアウトシーン、睡眠モニタリングと常時身に着けることになると気になるのがバッテリー持ちですが、「2時間で100%充電」を行うことができ、「最大で9日間」バッテリーが持つように設計されているとのことです。
激しいワークアウトシーンのようにGPSやスマートセンサーを激しく使用する場合はもちろんバッテリーの消費量も増えますが、そういった状態でも連続10時間持つそうなので、10時間も激しく運動することは現実的ではないことから、日常生活を送る上では十分なバッテリー持続時間を実現していると思われます。
1.4インチカラーディスプレイを飾るウォッチフェイスも120以上のウォッチフェイスが用意されているため、好みのデザインにカスタマイズすることができるでしょう。
これだけの性能を持ちながら、1万円を大きく切る価格、そしてこれでも下位モデルというのだからスマートウォッチ市場に大きな衝撃を与えることが予想されます。
少なくとも同価格帯で販売されている無名メーカーのスマートウォッチは、一気に駆逐されてしまいかねない魅力と破壊力を持っていると言えます。
それでは次に上位モデルの「Mi Watch」も見ていきましょう。
「Apple Watch」のようなスクエア型のディスプレイは情報量は多くなるものの腕時計として見たときに「やはり丸形ディスプレイの方がなじむ」と考える方は多いのではないでしょうか。
「Mi Watch」は、そういったユーザーの要望をかなえてくれる1.39インチの丸形有機ELディスプレイを搭載しています。
しかも非常に明るいディスプレイであるため、日中帯の直射日光がふりそそぐ明るい場所でも画面が暗くて見えないということは起きず常時必要な情報の取得が行えるようになっています。
バッテリー持ちは「Mi Watch Lite」の最大9日間も驚異的でしたが、更にその上をいく「最大16日間」、しかも通常の使用モードで利用することができます。
利用シーンとしては、あまり想定していないと思われますが、心拍数のモニタリングを止めるなど、スマートウォッチとしての機能に一定の制限をかけるローバッテリーモードであれば最大22日間、充電なしで利用し続けることが可能とのことです。
対応するワークアウトシーンも「Mi Watch Lite」を大きく上回る117種類のワークアウトモードを持ち、「Mi Watch Lite」同様、5気圧防水機能を持つため、プールスイミングなどのハードな水濡れシーンでも全く問題なく利用することできます。
「Mi Watch」にも様々なスマートセンサーが搭載されていますが、心拍数モニタリングに加えて、血中酸素飽和度も計測できるため、「Mi Watch Lite」以上にきめ細かく健康状態をモニタリングすることが可能となっています。
街歩きなど日常的な使い勝手で気になるのがウォッチフェイスのカスタマイズがどの程度できるかという点ですが、ウォッチフェイスも100を超える厳選されたウォッチフェイスが用意されているため、その日の気分やワークアウトなど利用シーンによって自由に変更することが可能となっています。
明るく大きな常時表示ディスプレイに長期間連続利用ができるバッテリーを搭載というと重量級の腕時計になってしまうのでは?と思う方もいるでしょうが、
ウォッチ本体はわずか「32g」の軽量設計になっており、常時利用することに何の苦労もないことでしょう。
これだけのトップクラスの性能を持つスマートウォッチが1万円強で手に入るというのですから、ライバルメーカーの担当者は価格破壊に近い印象を受けているかもしれません。
スマートウォッチというと、バッテリー持ちが悪いなどまだまだ発展途上の性能と少し性能が良くなると大きく価格も跳ね上がる傾向があり、ニッチなアイテムとして扱われがちでしたが、ここからスマートウォッチの性能向上と価格競争が大きく進むことが期待できるかもしれません。
「Mi Watch Lite」と「Mi Watch」、どちらも非常に魅力的でどちらを買おうか正直悩んでしまうところですが、発売開始は「2月以降」とだけ触れられており、正確な日付まではまだ発表されていません。
発売日の発表と発売日を迎えるのが非常に待ち遠しいアイテムと言えるでしょう。