2020年第2四半期、スマートフォン市場において歴史的な瞬間が訪れました。
なんと、HUAWEIがSamsungを抜き世界1位のスマートフォンメーカーになりました。
市場調査会社 Canalysは7月30日、2020年第2四半期におけるスマートフォン市場のレポートを公開しました。
レポートによると、HUAWEIは米国政府による規制の影響を受けており、第2四半期の海外出荷は27%減少しています。
しかし、海外市場とは反対に国内(中国)市場でのシェアを急激に高めて8%の出荷増。
現在では、HUAWEI(※Honor含む)の出荷台数の内、国内市場が72%を締めています。
また、同社の中国国内の市場シェアは約46%であり、vivo、OPPO、Xiaomiの3社合計をも上回る国内シェアを支配しています。
世界スマートフォン市場では、2020年第2四半期、HUAWEIは5,580万台のスマートフォンを出荷し、前年同期比では5%の減少。
一方、Samsungは5,370万台のスマートフォンを出荷し、前年同期比では30%の減少。
結果的に、HUAWEIがSamsungを史上初めて上回り、世界1位のスマートフォンメーカーとなりました。
Samsungが首位から後退したのは、約9年ぶり。
2011年から通期で世界シェア1位を獲得してきた、Samsungにとっては衝撃的な結果です。
Canalysのシニアアナリスト Ben Stanton氏は、
「この結果は、誰もが1年前に予測することができなかった驚くべき結果です。COVID-19がなければ、起こり得なかった結果です。」
「HUAWEIは(他国よりもパンデミックの収束が早かった)中国の景気回復を活用し、中国国内でのスマートフォン市場に注力。一方、Samsungの中国における市場シェアは1%未満であり、中国の景気回復の影響を受けられなかった。逆に、Samsungの中核市場であるアメリカ、インド、ブラジル、ヨーロッパのパンデミックおよびロックダウンにより、致命的な出荷台数の減少につながった。」と述べています。
米中の政治的要因およびCOVID-19の影響により、HUAWEIがこのまま市場シェア1位を維持し、2020年通期でも世界シェア1位を獲得できるかどうかは予測が困難です。
Canalysのアナリストは、世界経済が回復し始めると中国国内だけでシェアを維持しているHUAWEIにとっては厳しく、Samsungに抜かれるだろう。
逆に、世界経済が回復しなければHUAWEIの1人勝ち状態が続く。と見ています。
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