台湾スマートフォンメーカーのHTCは来月にもフラグシップスマートフォンを発表する予定であると伝えられています。
この情報は単なるリーク等ではなく、スペイン・バルセロナで開催されているMWC 2022のHTCイベントにて同社アジア太平洋地域ゼネラルマネジャーのCharlesHuang氏から確認を得た情報であると台湾メディアDigiTimesが報じたものです。
来月に発表予定とされるフラグシップ機は、「Viveverse」と呼ばれるHTC独自のオープンソースメタバースプラットフォームを統合し、VRおよびARに焦点を当てたモデルとなる模様です。
「Viveverse」とは、今回のMWC 2022で発表された、バーチャル空間でのゲームやコンサート、アート鑑賞など様々な使い方ができるオープンプラットフォームです。
同社は上記のトレーラームービーのようなメータバースの世界観を目指すとしています。
一方、これがどのようにスマートフォンと結びつくのかは謎が多いです。
以下筆者の憶測ですがもしかしたら、ソニーにようにスマートフォンと組み合わせて使うVRヘッドセットを展開するのかもしれません。
ソニーは昨年11月にスマートフォン専用の8K HDR対応ビジュアルヘッドセット「Xperia View」を発表しています。「Xperia View」は、ヘッドセット本体にはバッテリーにストレージ、通信用モジュールが非搭載でXperiaを装着することでスマートフォンの機能を用いて動作します。
対応するスマートフォンは高性能なSoCを搭載する「Xperia 1 III」「Xperia 1 II」のみ。
こう考えればHTCが久しぶりのフラグシップスマートフォンを発表するのも納得できます。
そもそも、HTCがフラグシップ機を発表したのは2018年の「HTC 12+」が最後で、それ以降はエントリーからミドルレンジ機が展開されています。
実に約4年ぶりとなるHTCのフラグシップ機投入ですが、どんな製品に仕上がるのか非常に楽しみです。
同社は2008年に、世界初となるAndroid搭載スマートフォン「T-Mobile G1(HTC Dream)」を発表し、全盛期には名実ともにスマートフォンメーカーのトッププレイヤーでした。
しかし、HUAWEIやXiaomiなど中国メーカーの躍進で現在では見る影もないほどの凋落ぶりです。
最近では、VR事業の拡大に注力していますが、VRとスマートフォンと組み合わせることで、どれほどの存在感を取り戻すことができるのでしょうか。
4月発表の情報が正しければ今月中にも少しずつティーザー画像などが公開され始めることでしょう。
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